■ ミュンスター（前半）

　3日目。この日はNRW州の北に位置するミュンスターへ行く。
　どういう経緯だったか、何が目的だったかは忘れたが、とにかくミュンスターに行くことは、旅行当初から決定していた。
　前日同様、9時出発で州内チケットを購入し、RE（快速）でミュンスターHbfへ。
　そういえばこの日、Gilbertが寝坊するというアクシデントがあったが、途中の駅で合流して事無きを得た。
　デュッセルドルフからミュンスターまでは、1時間半くらいかかったと思う。手元の写真に、10時50分を指し示す時計が写っている。
　駅を出ると、こんなような街中を歩いて、中心街へ。


　中心の広場には立派な大聖堂があって、マーケットが開かれていた。


　自分はマーケットよりも、聖堂や街の写真を撮りまくりたかったので、Jairus、Gilbert、Richardと別行動にする。
　1時間くらいだったか忘れたが、とにかく走り回って、周辺の聖堂やらの写真を撮ってきた。
　この間、三人はしばらくマーケットで飲み食いして、途中からRichardは別行動で写真を撮りに行っていたらしい。

■ ミュンスター（後半）

　再び四人揃って、近くのミュンスター城を見に行く。
　城というより、宮殿という印象。中には入っていない。入れなかったと記憶している。


　一周回ってから、次にどうするかプチ会議が開かれたので、自分が郊外のヒュルスホフ城へ行きたい旨を告げる。
　時間も遅かったし、果たして行けるのか不明だったが、とりあえずバスに乗ってみようということに。
　しかし、突発の案がそうそう上手くいくはずがなく、乗るバスを間違え、このロスもあって計画を断念。時間だけが過ぎた。
　結局手元の地図にあった、近くの公園の丸い物体を見に行くことに。
　キヨスクでビールを買って飲んだりしながら、ぐだぐだと公園へ。


　シュールな球体を見てしばしたそがれ、Hbfに戻る。
　しかし、誰かといるとこういうぐだぐだも悪くない。一人旅だとただ悲しいだけで終わる。
　駅に戻ると、食事をどうしようということになり、エッセン方面か、ドルトムント方面か、ハム方面か、適当に来た列車に乗って、その先で食べようという話に。
　結局ハム方面の列車が来たのか、行ってないから行こうという話になったのかは覚えていないが、一路ハムへ。
　ハムは、何もなかった。
　ぶらっと一周して、何もないがあることを確認し、ほぼ唯一に近い、開いていたちょっと高そうなレストランに入る。
　ここの食事は美味しかった。
　しかし、量が多くて途中で飽きた。
　写真は何もないハムの街と、レストランでの食事。


　帰路につく。
　エッセンを過ぎたところでGilbertが降りて行く。最後の別れだ。明日からは三人になる。
　なおこの時、Richardは寝ていた。
　さんざんお世話になった初対面のGilbertとのお別れシーンで、しかしRichardは寝ていた。

■ 花火！

　まあ、冗談でRichardのことを書いたが、我々は皆、ひどく疲れていた。
　ドイツでは（ドイツに限らず多くの国では）、大晦日の夜、新年を花火で迎える。
　花火を打ち上げて盛大に騒ぐ。
　これを見に行く予定だったが、23時にかけた目覚まし時計に誰も反応できず、あるいは反応はできたがベッドから抜け出せず、自分が目を覚ましたら23時40分だった。
　気持ちが悪いほど眠い。しかし、せっかくだ。どうする？
　JairusもRichardも眠い。とにかく眠い。
　行くことは決めたが、うだうだしている内に、ホテルの中で新年を迎えてしまった。
　途端に鳴り響く轟音。
　事前に見たどこかのページに「空襲のよう」と書いてあったが、まさにそう。もっとも、空襲を知らないが。

　外に出ると、道端のそこら中で若者が花火を打ち上げている。
　酒を飲んで、空き瓶に太い花火を突き刺して、ピューーーーン、ドドドドドドドンって。
　一言で言うと、怖い。音も怖いし、若者たちも怖いし、花火もどこに飛んで来るかわからなくて怖い。


　Hbfからトラムに乗り、ライン川の近くの駅へ。
　そしてライン川沿いを歩いて繁華街へ抜けたが、もう混沌。
　出遅れたので花火は収束に向かっていたが、それでも怖い。
　そこら中で打ち上げられる花火、大きな音、酔っ払い、転がる空き瓶、ゴミ、割れたビン、若者たち、怒声、歓声。
　せめて体調が良かったらよかったが、ノレない。それどころか、自分はドン引き。
　店に入って騒ぐような体調でもテンションでもなかったので、すごすごとその場を後にした。
　別に悪い思い出ではない。ただ、体調が悪かった。