■ ローマへ

 ということで、出発当日の朝は午前5時起き。セントレアの集合が6時半で、30分以上の遅刻は連絡要とのことだったので、大体7時に着くべく、6時07分発の中部国際空港行きのミューチケットを押さえていたのだが、02分の電車に間に合い、ミューチケットも問題ないとのことだったのでそっちでセントレアへ。07分の電車と異なり、02分の電車は神宮前からセントレアまで直行で快適。
 セントレアでの待ち時間はそれほど苦にならず、出国審査を受けて(この成田行きは国際線扱い)、成田へ。旅行日程表を見てもらえればわかると思うが、この成田で実に4時間の待ち時間が発生。買っていった電撃文庫の『ブギーポップは笑わない』を読破し、時間を潰した。
 成田からローマまでの12時間40分は想像通りの苦行。定期的に立ち上がって後ろの方でストレッチをしたりして堪え忍んだ。途中でツアーコンダクターのIsabellaさん(仮名・日本人・女性)が挨拶に見える。旅行の前日だか前々日だかに電話をいただき、話はしていたのだが、お会いするのは初めて。簡単に飛行機を降りた後の説明を受ける。
 写真は途中で眼下を撮影したもの。ずっとロシアの上空を飛んでいたので、そのどこかだと思う。ちなみに、素人なのでわからないが、中国の上を真っ直ぐ飛んでいけばもう少し早く着きそうに見えるのだが、やはり中国という国は色々あるのだろうか。


 ローマに到着。飛行機を出てすぐのところでツアーの参加者が集合し、ここで初めて15人が揃った。この時点ではまだお互い声をかけたりはしない。入国審査はメルボルンの時のような苦労はすることなく(英語がさっぱりわからずに苦笑されるに至った)、パスポートを見せただけで通過。バスでホテルに移動。この時点ですでに夜の8時をとうに回っていたが、外がまだ明るくて驚いた。一日が長そうである。もちろん、その分自由時間が長くなって嬉しく思ったのは言うまでもない。さすがに異国の地で夜に出歩く真似はしたくない。
 ホテルに到着。このホテルが想像以上にしょんぼりだった。まずこれはイタリアでは当たり前なのだが、スリッパや歯ブラシがない。歯ブラシは使い捨てのものを1本持っていったので事なきを得たが、スリッパはどうにもならず、結局すべてのホテルで室内は裸足で歩いていた。それから、浴槽が汚い。髪の毛が落ちていたりしたので、結局2日ともシャワーだけで済ませた。これもここだけではなかったが、エレベータは今にも壊れそうな音を立てるし、部屋番号は初日と二日目で変わるし(改装中だったようだ)、布団はペラペラだし、このホテルに一人部屋追加料金を10,000円も払っている事実に、一抹の寂しさを覚えた。
 外観はそれほど悪くないのだが。テルミニ駅からすぐという立地条件が、値段を上げているのかも知れない。




■ 早速マクドナルド

 先ほど「夜に出歩く真似はしたくない」と書いたばかりだが、小腹が空いていたし、何事も挑戦と思ってテルミニ駅(ローマの中央駅)まで行ってみることにした。Isabellaさんから「色々な人がいるし、なるべく出歩かないように」と言われていたが、スリはあっても強盗などはいないと言うし、駅周辺なら警戒さえしていれば大丈夫だろうと判断した。実際に大丈夫だった。
 テルミニ駅でマクドナルドを発見。


 イタリアはほとんど英語が通じると言うことだったので、英語にて「ワン・フィッシュバーガー・プリーズ」と言ったら、フィッシュバーガーが出てきた。ちなみにこのフィッシュバーガーが3.5ユーロ。驚愕する。1ユーロ135円で計算して、日本円で473円。1ユーロ170円の時代なら595円。バカなっ!
 何かの間違いではないかと思ったが、結果としてイタリアは物価が高かった。後日Isabellaさんにも、「先進国の中では、日本のマクドナルドが一番安いと思う」と言われた。物によって異なるらしいが、20%の税金のせいだろうか。明日以降の話になるが、500mlのペットボトルのミネラルウォーターを、平均して1本1.5ユーロで買っていた。スーパーなら0.6ユーロ程度。
 ホテルに戻ってハンバーガーを食べた後、就寝。基本的には旅先では眠れない体質だが、さすがに24時間以上起きていた後だったこともあり、大体1時間くらい悶々とした後、眠りにつくことができた。