■ ラヴェンナ

 観光3日目。各朝の記憶はだいぶ薄れているが、右手がやばくて、それ以外は万全だったと記憶している。
 パンとハムとチーズとオレンジジュースの食事を摂ってから、ホテルの周りとクルッと散策。
 何もない。天気は良好。


 朝6時からローテンブルクの街を回ったり、朝5時半起きでフュッセンの街を回ったりしたドイツ旅行が懐かしい。
 連泊なので荷物も適当で出発。この日は8時半出発だった。
 せっかく盛りだくさんなのだから、もっと早く出ようよと思うのだが、どうも前日の終わり時間から、12時間空けないといけない規則らしい。運転手さんを。
 さすがイタリア。休む方の規則はしっかり出来ている。観光地でも平気でシエスタで店を閉めるし。
 この日は席は自由だったので、後方右側を確保。
 渋滞で大変だったの、この日だったかな。土曜日でヴァカンスに向かう人で高速道路がいっぱい。運転手さんが「終わったな」と呟いたとか、添乗員さんが言っていた。
 幸いにも渋滞の影響は軽微で、予定より少し遅い程度、10時ちょっと前にラヴェンナに到着した。
 日本語のできる現地ガイドさんと合流。陽気そうなおっちゃんだった。
 真っ直ぐサン・ヴィターレ教会へ。


 中でガイドさんが色々を解説してくれるが、意外と興味がない自分。
 カメラを固定してパシャパシャと写真を撮る。


 次に隣にあるガッラ・プラチーディアの廟へ。
 やはりガイドさんが解説してくれるが、あまり興味がない。
 すごく暗い上、フラッシュ禁止だが問題ない。カメラさえ固定できれば何でも撮れる。


 割と長い時間滞在してから外へ。そしてその後なんと、土産物屋へ。
 ヨーロッパ旅行では初めての気がする。
 もちろん、全然興味がなかったので、その店からすぐの範囲で適当に写真を撮るが、なんかこう、高まる残念感。
 その後、ポポロ広場に移動。


 ここで与えられた自由時間は20分。しかもトイレに行っておいてほしいとのこと。
 これはダメだ。どうすることもできない。
 実はラヴェンナは事前の下調べで、割と近くにブランカレオーネの要塞があって、今は公園になっているとの情報を得ていた。
 そういうのが大好きなので、どうしてもそこへ行ってみたかったのだが、そういう次元ではなかった。
 短い休憩時間を終えてバスへ。現地ガイドさんとも別れる。
 車窓から要塞の公園が見えた。行きたかったが仕方ない。こうして少し見られただけでも良しとしよう。




■ サンマリノ

 ラヴェンナを出て、サンマリノに向かう。
 ここで添乗員さんが、イヤホンガイドの送信機を現地ガイドさんから回収し忘れるミスがあり、取りに戻ろうとしたが、後行程に遅れが生じると判断して諦めた。
 これはナイスジャッジ。ミスは仕方ないとして、取りに戻ってサンマリノの到着が大幅に遅れたらだいぶもにょったと思う。
 1時間半ほどでサンマリノへ。
 なお、サンマリノの国境を超えてから、左側が順光で街を見上げる景色、右側は逆光で谷を見下ろす景色だった。バスの座席はミスったかな。
 さて、サンマリノ。今回のイタリア旅行で、チヴィタ、チンクエ・テッレと並んで期待していた街である。
 門から突入。写真は帰りに撮ったもの。警察の黄色い服装もイタリアとは違って、サンマリノの特徴らしい。


 中はお店が立ち並び、観光客が多く、雑然とした印象。
 思ったのとは少し違ったが、これはこれで悪くない。


 プブリコ宮。
 それなりに時間を撮って写真を撮ったりしていたが、中には入らなかった。


 ケーブルカー駅近くの見晴らしの良い場所から。
 霞んだ遥か先は、視界が良好ならアドリア海が見える……はず。


 ここから添乗員さんは、サンマリノのシンボル要塞の見えるところまで案内するとのこと。興味のない人もいるだろうからここで解散になった。
 自分もここでツアーを離れる。シンボル要塞に興味がないのではなく、シンボル要塞にしか興味がないので、さっさと行きたかったのだ。
 自由時間は昼飯も各自で1時間半。素晴らしい。
 要塞に向かう途中にあったサンピエトロ教会。急ぐので中は入っていない。興味はあるが、要塞に勝るものなし。


 ひーこら言いながら登ると、要塞に辿り着いた。
 中は有料で、入口は少々列になっている。並ぶ。
 チケットが何種類かあるが、さっぱりわからない。適当に安いのを指差して、「Here, OK?」とか聞いてみると、「No」とのことで、中に入れそうなのを購入。
 突撃!


 あー、こういうの好き。大好き。
 ドイツでもラインフェルス城でテンションが上がっていたが、ヨーロッパの城とかたまらない。
 ラヴェンナのブランカレオーネの要塞にも、本当に行きたかったのだよ。
 第二の塔が見える。事前にサンマリノを調べていてよく見た景色だ。


 塔に登るとさらに高いところから眺められる。
 この塔がまた最後がものすごく急で怖いのだが、いつも通り、恐怖と景色を天秤にかけて、景色を選ぶ。
 うむ。素晴らしい。


 なお、塔の最後はこんな感じ。急というか、直角。
 しかも狭い。まあ、狭い方がある意味で安心感があるが。後ろ向きに落っこちることがないので。


 要塞だけで自由時間を終えるのももったいないので、街に戻る。
 本当は先ほど見えた第二の塔にも行きたいし、時間があれば第三の塔にも行きたい。
 教会も見たいし、周辺もぶらぶらしたい。サンマリノは丸一日いても十分楽しめそうだった。
 しかし今回は1時間半。それでもツアーにしては十分な自由時間だ。ラヴェンナは20分しかなかった。
 昼はこういうジャンクなお店で、ピザとコーラ。今回のツアー、食事にピザがついていないので、積極的にピザを食べるスタンス。


 土産物屋を覗いたり、土産を買ったりしながらぶらぶら入口に戻る。こういう、「奥で解散、入口で集合」はロスがなくて良い。
 門の手前で楽隊と遭遇。


 そんなこんなでサンマリノ終了。
 バスに戻る途中で、参加者のおばさまが、「お店に入ってピザを頼んだらすごい量出てきて、食べきれなかったから持ってきた。良かったら食べて」と、ピザをくれた。
 ちょっとひるむ量が残っていたが、ありがたくちょうだいして、バスの中であっさりと平らげた。
 どうやら腹が減っていたようだ。もらっていなかったら危なかったかもしれない。