■ かくも豪奢なリッポンリー

 当初4/30のメインイベントの一つだったリッポンリーに到着したのは、確か午前10時ちょうどだったと思われる。下の画像はその入り口。建物についての知識自体は、他のサイトに委ねることにする。


 さて、まず受付でチケットを買った。これらはすべてKlein氏にお任せしたのだが、後ろで聞いていて彼と受付の人の会話はさっぱりわからなかった。果たしてKlein氏と別れた後、我々は上手くやっていけるのだろうか。
 まあ、後のことは考えてもしょうがないと、今はKlein氏がいてくれることに感謝することにする。
 ちなみにこのチケット、Klein氏は堂々と我々を「学生だ」と言って、学生料金で購入した。もう25歳だが、噂通り日本人は若く見られるらしく、別に何の証明書も見せずに学生代金で購入できた。
 しばらく緑豊かな庭を歩くと、やがて前方に豪奢な建物が見えてきた。いわゆるこれがメインの建物で、受付でもらった「A GARDEN GUIDE」には「MANSION」と書かれている。


 ところが、残念ながら、次のガイドは10時半からだと言う。リッポンリーの建物の内部は、ガイド付きでなければ回れないのだ。
 日通のツアーとしての持ち時間は4時間なので、Klein氏としてはあまりここで時間を使いたくなかったろうが、小生は他をすべてなしにしてもここを見たかったので、Klein氏にお願いして10時半のガイドツアーに参加することにした。
 なおその間に、地下にある、使用人たちの使っていた台所は見物できたので、少し見に行った。


 これはその一室。使用人たちは恐らく、ここで食事をしながら、自分たちの食事も摂ったのだろう。当時からすればそれなりにいい部屋なのかも知れないが、これから後で紹介する、いわゆる「ご主人様たち」の部屋と比べれば、ここがいかに粗末なところかわかる。


 これは、上に続く階段のところにあった、ボタンみたいなもの。実際にボタンだったかは覚えていないが、Klein氏は、これは恐らく、一つ一つが主人の各部屋と対応しており、主人がどこで呼んでいるかわかるようになっているのではないかと言った。
 いわゆる、昔すかいらーくにあった、テーブルのボタンを押すと、壁の電光掲示のテーブルに対応する番号が光るシステムと同じだ。
 さて、上に戻り、まだ時間があったので庭をぶらぶらする。下の写真は、その最中に、建物を横から撮ったもの。今でも時々結婚式などに使われるらしい。


 いよいよ時間になったので、上から2枚目の画像の建物の正面玄関で待っていると、中から初老の婦人が顔を覗かせた。彼女がガイドらしい。下はその玄関の画像。


 ここで早速このガイドの婦人とKlein氏が何やら話をしていたのだが、我々にはさっぱり理解できなかった。辛うじて、Klein氏が、我々が日本人で、英語があまり上手ではないことを婦人に伝えていたのは理解できたが、それだけ。婦人の話はこの時も、そして実際にガイドしてもらっている時もさっぱりわからなかった。
 実際のところ、この婦人の説明はKlein氏が通訳してくれ、すべて理解することができたのだが、もしもKlein氏と来ていなかったら、恐らく我々は、このリッポンリーをあまり楽しめなかったと思う。Klein氏と来ることができたのは本当に幸運と言えよう。フェイリンに感謝。


 入り口から入ってすぐのところ。少し手ぶれしているが、まだましな方。
 と言うのは、リッポンリーに限らず、ほとんどの建物内で、フラッシュを使った撮影は禁止されている。よって、この建物の中で撮った写真は、ほとんどすべて、シャッター速度が0.5秒から1秒で撮っており、壊滅とまではいかなかったが、かなり手ぶれしているのである。


 部屋。自分が住んでみたいとは思わないが、見る分には楽しい。


 シャンデリア。綺麗なものだが、やはり自分の部屋には、気軽にはたきがかけられる蛍光灯がベスト。


 絵。才能ある音楽家が、なんか死んでしまって、それを天使が迎えに来るというシチュエーションらしい。よくわからないが、小生はこの絵が気に入っている。
 ちなみに、この天使は両性具有でない限り、女性だと思われる。フェイリンは金髪なのだが、こういう感じだろうか。もっとも、フェイリンは髪はロングで、白い衣をまとっているという、なかなか細かい設定があるから、完全にこうではあり得ないが。


 暗すぎてかなり手ぶれしたが、載せないわけにはいかないだろう。主人たちのダイニングである。しかし、もてなし用ではなくて、家族で食事をする時に使うものだと言うようなことを言っていた気がする。


 棚。めちゃめちゃ綺麗に撮れたから載せただけ。


 階段。立派なものだ。「1日」をモチーフにしたステンドグラスなどもあり、単に綺麗なだけでなく、芸術的なセンスも感じられる。陽光に輝くステンドグラスは、あまりにも美しい。


 風呂。広々とした浴室で、ゆとりある構造だが、実際にはここの主人は、寒くてほとんどこの風呂は使わなかったらしい。綺麗でも実用的でないものは、所詮そんな運命か。


 そして入ってきた玄関に戻ってくる。
 実は他にも様々な場所に行っており、もっと写真も撮りたかったのだが、最後の方は駆け抜けるようなスピードだったので、写真を撮る余裕すらなかった。というのは、Klein氏が、あらかじめガイドを30分でしてくれるよう頼んでいたらしい。
 もちろん、小生としてはもっとゆっくり見たかったのだが、とにかく日通としてのツアーの時間というのがあるのだから、贅沢を言ってはいけない。たとえ30分でも、Klein氏のいない1時間より楽しめたのは間違いないのだから。