☆ はじめに ☆

これは、"One of the Stars"の管理人水原が、実用イタリア語検定5級に合格するための勉強ノートである。
情報処理試験の時にも同じようなものを作り、それなりに好評だったので、今回もHTMLにしてみたが、
如何せん水原は、イタリア語の5級が受かるかどうかというレベルのため、内容は一切保証しない。


☆ ちっとも覚わらない基本単語 ☆

accanto [副] すぐそばに / [形] すぐ近くの
adesso [副] 今
altro [形] 他の
anche [接] 〜もまた / [副] 今のところ、まだ
ancora [副] まだ
così [副] このように、とても、できれば
dopo [副] あとで、次に / [前] 〜の後で
durante [前] 〜の間
fino [前] 〜まで
fronte [名] 正面、額、顔
fuori [副] 外で
invece [副] それに反して
mentre [接] 〜する間
ogni [形] どの〜も、〜ごとに
oppure [接] あるいは
poi [副] それから、その後に
pranzare [動] 昼食をとる
presto [副] すぐに、急いで / [形] 速い
proprio [副] 本当に、まさに / [形] 彼自身の、固有の
qualche [形] いくらかの
quando [副] いつ / [接] 〜の時に
quasi [副] (ほぼ満たない数量を指して)ほとんど、ほぼ
se [接] もし〜ならば
sempre [副] いつも
solito [形] いつもの、平常の / [副] ふつう、通常
spesso [副] 何度も、しばしば / [形] 厚い、濃い
sposare [動] 結婚する
subito [副] すぐに
tardi [副] 遅く
troppo [副] あまりにも、〜すぎ、(否定文で)あまり〜でない
trovare [動] 出会う、見つける
uguale [形] 等しい
ultimo [形] 最後の
vecchio [形] 古い
verso [形] ((方向))〜の方に、((場所))〜の近くで、((時間))〜頃
volta [名] 回数、〜回

domani [副] 明日 / [名] 明日
domattina [副] 明朝
giornata [名] 昼間
ieri [副] 昨日 / [名] 昨日
mattina [名] 朝、午前
oggi [副] 今日 / [名] 今日
pomeriggio [名] 午後
serata [名] 夕べ、晩
settimana [名] 週
stagione [名] 季節
stamattina [副] 今朝
stasera [副] 今晩

Pasqua [名] 復活祭
Natale [名] クリスマス、((n-))誕生日


☆ 2003年秋季 - 筆記 ☆

水原「重大な問題だ」
雪島「どうしたの?」
水原「どうやらイタリア語検定、5級は過去形とかないらしい」
雪島「そうなんだ。範囲が減ってよかったじゃん」
水原「未来系とかジェルンディオとか、頑張る必要なかった。必要とされるのは単語力だ」
雪島「じゃあ、単語を鍛えないとね。後もう2週間ないけど」
水原「ええいままよ」

ITALIANO:PROVA DI ABILITÀ LINGUISTICA

水原「provaは女性名詞『試験』」
雪島「そ、そこから?」
水原「当然。abilitàは女性名詞『能力』」
雪島「linguisticaは女性名詞『言語学』だね。女性名詞ばかりだね」
水原「『語学能力の試験』ってことだな!」
雪島「…………」
水原「なんだよ、そのあきれた顔は!」
雪島「いえ、別に……」

  *  *  *

水原「問題文の意味を把握しよう」
雪島「それ、別にわからなくていいかと……」
水原「いいの! なんか気持ち悪いじゃん。違和感ない? 股の間とか」
雪島「な、ないけど」

Ascoltare i quattro dialoghi e indicare per ognuno la vignetta corrispondente
scegliendo fra a, b, c, d sul "FOGLIO RISPOSTE".

雪島「前はもういいね?」
水原「indicareからだな。動詞『指し示す』」
雪島「英語のindicateだね」
水原「ognunoは代名詞『みんな』とか『それぞれ』とある」
雪島「vignettaは女性名詞『挿絵』だって。問題文でしか使わなさげだね」
水原「まったくだ。corrispondente……長いなぁ。これは形容詞『対応する』とか『ふさわしい』」
雪島「やったね! だんだん問題文の意味がわかってきたね!」
水原「お前、俺をバカにしてるだろ……。scegliendoは出てこんぞ?」
雪島「scegliere、『選ぶ』のジェルンディオじゃない? 知らないけど」
水原「ああ、そんなん、あった気がする。結局ジェルンディオって何かまだ知らんし」
雪島「fraは『〜の中で』っていう前置詞だから、『a、b、c、dの中で』だね」
水原「sulsu+ilだろ。で、suは『〜の上に』だったよな?」
雪島「そうだったねぇ。foglioは男性名詞『(長方形の)紙』、risposteは……」
水原「ないな。女性名詞rispostaの類かなぁ。『答え』ってあるから、きっと『解答用紙』のことかと」
雪島「それの複数じゃないの?」
水原「ここで複数形? う〜ん……」
雪島「じゃあ、つなげると、『指し示すperみんな対応する挿絵選ぶ解答用紙上のa、b、c、d』」
水原「つ、つなげ方が微妙じゃないか……?」

Ascoltare la registrazione e la domanda che segue e scegliere fra a, b, c, d sul "FOGLIO RISPOSTE".

水原「registrazioneは女性名詞『録音』らしい。一番は『記録』とある」
雪島「英語のregisterだね。近い形の英語がある場合は、常に英語と対応させた方がいいね」
水原「頻出するdomandaは女性名詞『問題』。勉学系は女性名詞が多いなぁ」
雪島「segueはないね。seguire、『後に続く』の3単現?」
水原「鍵はcheが握っていそうだ」
雪島「にぎにぎ」
水原「でもわからん。scegliereはさっき出てきた『選ぶ』だろ? だから、eで切れてるよな?」
雪島「la domanda che segueで1つの文になってる?」
水原「それは『後に続く問い』という名詞、目的語な気がする」
雪島「まあ、大体意味がわかったからいいじゃん」
水原「そ、そういう問題か……?」
雪島「次、筆記の方の問題文行こう♪」

Completare le frasi scegliendo fra a, b, c sul "FOGLIO RISPOSTE".

雪島「sceliendo、また出てきたね。scegliereはこれだけ出てくると覚わりそう」
水原「le frasiは、la frase、『フレーズ』の複数形だな」
雪島「completareが『完成する』とか『仕上げる』だから、まあそんな感じ」
水原「またちゃんとした訳はぼかすんかよ!」
雪島「私は感性で生きてるのよ」
水原「嘘つけ、がちがちの理系人間のくせに」

Leggere il brano, scegliere fra VERO(a) e FALSO(b) sul "FOGLIO RISPOSTE".

雪島「いよいよ最後の問題文! leggereは『読む』、il branoは『短文』だね」
水原「また出てきた、scegliere。『短文を読んで、解答用紙のVERO、FALSOから選べ』だな」
雪島「veroは『真実』、falsoは『虚偽』。どっちも名詞と形容詞の両方があるね」

  *  *  *

N23 (自信を持って×)
In questa guida ci sono (molte) informazioni utili.

水原「正答率13.1%らしいぞ? これは自信を持ってmoltoを選んだ」
雪島「informazioniは、『情報』informazioneの複数形だから、moltoは形容詞」
水原「あー、副詞の後には名詞は来ないって考えればいいのか?」
雪島「たぶん。よくわかんないけど。moltoの例文を見ると、molti libriとか、molti paneとかあるよ」
水原「う〜む。でも、ここで間違えたから、本番は出てきても大丈夫だろう」
雪島「utileは『役に立つ』。英語のusefulみたいだね」
水原「molte informazioni utiliで『多くの役に立つ情報』か」
雪島「ちなみにguidaは『ガイド』とか『運転』っていう名詞だから。動詞の3単現じゃないよ?」
水原「わかってるよ!」

N24 (自信を持って○) / N25 (×)
Aspetta, prendo (lo) zaino e vengo (con) te.

水原「N24はいいや。ただ、zainoが『リュック』なのを忘れてた」
雪島「リュック、ユウナ、リュック♪」
水原「なんだなんだ?」
雪島「aspettaは、aspettare、『待つ』の命令形だっけ?」
水原「確か……。are動詞は-aに、ere動詞、ire動詞は-iになったと思う。ついこないだ、NHKでやってた」
雪島「vengovenire、『来る』だね」
水原「さすがにそれはわかった。vengo, vieni, viene, veniamo, venite, vengono」
雪島「『待って。リュックを取って、君と行くよ』」
水原「teがわからんかった」
雪島「えーっ!」
水原「teがわかれば、perは選ばんかったと思うが……」
雪島「conがwith、aは方向。perだと『君のために』になるって書いてあるね」
水原「人のところに行く、来る場合は、adaになるって書いてあるな」
雪島「ほんとだ。辞書でdaを調べたら、『(目的、行き先、人や職業名とともに)〜の所へ』ってある」
水原「なんかやった気がする。前置詞を一回全部やり直した方がいいな、こりゃ」

N26 (×)
(Quando) vado in italia, voglio visitare Pompei.

雪島「どうしてこれを間違えるのか、私にはわからない」
水原「quandoがわからんかった。quandoは『いつ』だな。when」
雪島「あと、『〜の時に』っていう接続詞。今回はこっちだし」
水原「とにかく、quandoは時間、doveは場所、where。quantoは量、how manyだな」
雪島「『イタリアに行ったら、ポンペイを訪れたい』だね。そういえば、国名も小文字で始まるんだったね」
水原「voglioも忘れてた。これが結構痛い」
雪島「volereの活用だね。voglio, vuoi, vuole, vogliamo, volete, vogliono
N27 (自信を持って×)
Massio è il nostro insegnante (di) italiano.

水原「正答率29.3%の難問だな。自信たっぷりにdell'にした」
雪島「il insegnanteは『先生』ね。だから、『イタリア語の先生』」
水原「『の』はdiだろ? dell'di+l'deldi+il」
雪島「『"教師"の後に教科名が来るときには、冠詞をつけません』とさ」
水原「これはこういうもんだって覚えるしかないな」
雪島「辞書にこんな例文もあるよ。studiare l'italianoparlare italiano」
水原「parlareの後は冠詞をつけないってのはどこかで見た気がする」

N28 (○) / N29 (×)
Non (potete) sbagliare, il ristorante è (davanti) al vostro albergo.

雪島「前半をやろう。sbagliareは『間違う』らしいよ」
水原「これは要するに、potere、『できる』の活用の確認問題だよな? 他の選択肢は単語として存在してない」
雪島「だろうね。posso, puoi, può, possiamo, potete, possono」
水原「『君たちは間違えることはない』でいいな。後半は選択肢がわからん」
雪島「davantiは前置詞『正面に』、avantiは通常は副詞として使うらしい。『前に』」
水原「davantiの例文を見ると、後にa付くものばかりだな。davanti a 〜で、『〜の正面』と覚えておこう」
雪島「albergoはよかった?」
水原「『ホテル』だろ? 大丈夫。辞書見たら、複数形はalberghiになるようだ。覚えておこう」

N30 (自信を持って×)
In tutte le camere (c'è) il telefono.

水原「難問だな。自信を持ってci sonoを選択した」
雪島「私には、どうしてこれを間違えられるのかが理解できない」
水原「うるさいなぁ。le camereに引っ張られたんだよ」
雪島「il telefonoは単数だよ」
水原「わかってるよ! もう!」

N31 (○) / N32 (自信を持って○) / N33 (自信を持って○)
─ Salve, Giacomo, (da) quanto tempo non ci vediamo, come stai?
─ Non (c'è) male, (e) tu?

雪島「やあ」
水原「salveって何? salvere?」
雪島「やあ!」
水原「…………」
雪島「『やあ、ジャコモ』」
水原「わかったよ。今改めて見ると、da quanto tempoという形は見覚えがある」
雪島「daはfromだから、これで『いつから〜』な感じ?」
水原「その後ろ、さりげに難しくないか?」
雪島「このci vediamoは再帰動詞かなぁ。それっぽい例文も載ってるよ」
水原「どれどれ? Ci vogliamo bene、『私たちは愛し合っている』」
雪島「この類じゃない? いつから私たちは会ってないだろう」
水原「Ci vogliamo bene」
雪島「な、何?」
水原「いや、別に」

N34 (自信を持って○)
─ Scusi, Lei è il signor Pargoli?
─ (No, non sono) il signor Pargoli, mi chiamo Grandi.

水原「解答はともかく、il signor Pargoliって言う、いちいち冠詞が付くのがイタリア語っぽいよな」
雪島「辞書の補足に、『呼びかけ以外には定冠詞を付ける。名詞の前では語尾母音削除形signorを用いる』ってあるよ」
水原「signore、奥深いな」

N35 (○)
Arriviamo a Roma e (cerchiamo) subito una pensione.

雪島「『ローマに着いたらすぐにペンションを探す』」
水原「cercare、『探す』の1人称複数の活用の確認だな」
雪島「『-careで終わる-are動詞の1人称複数は、[k]の音を表すために-chiamoとなる』らしい。そのまま覚えよう」
水原「una pensione、『ペンション』もついでに覚えるか。それ以前に、俺はcercareを知らなかったがな」
雪島「もうダメだね、落ちるね」
水原「う、うるさい。subito、『すぐに』もすぐに忘れる」
雪島「…………」
水原「シャ、シャレじゃないぞ? ほんとだぞ?」

N36 (自信を持って○) / N37 (○)
(Ti) chiami Paolo Rossi? (Allora) sei italiano!

雪島「この辺、○が続いてるね」
水原「NHKで、mi chiamo, ti chiami, si chiamaとやっていたのを覚えていた」
雪島「Come si chiama Lei?」
水原「は? ああ、Mi chiamo Minarin」
雪島「みなりん♪」
水原「なんだなんだ?」
雪島「ancheは『〜もまた』、ancoraは『さらに』、あるいは否定文中で『まだ』、alloraは『それなら』」
水原「俺、ancoraがわからんかった」
雪島「はぁ……」
水原「んーだよ! 今覚えたからいいじゃんかよ!」

N38 (○) / N39 (自信を持って○)
Di solito (durante) i viaggi in aereo preferisco (dormire).

雪島「まだ○が続いてるね。N38、よくわかったね」
水原「いや、これは偶然。単語がさっぱり。duranteは、まんまduringだな?」
雪島「mentreはwhileらしいね。意味はduranteと同じだけど、こっちは接続詞」
水原「quandoはwhenだったな。こっちも接続詞」
雪島「訳が難しいね。『飛行機で旅している間は、普通眠っている方が好きです』って書いてある」
水原「solitoが副詞で『普通』、『通常』、形容詞で『いつもの』、『平常の』とあるな」
雪島「in aereoinは、この『状態;手段, 方法』のinかな?」
水原「ふむ。i viaggi in aereoが『飛行機での旅』なのは疑いようもないな」
雪島「durante i viaggi in aereoで、『飛行機での旅の最中』でしょ?」
水原「問題は最初のdiだな。preferireの方が鍵か?」
雪島「どうかなぁ。これはもう、こういうもんだって……」
水原「またか!」

  *  *  *

N40 (自信を持って○)
Scusa, Alessandra, (sai) dove abita Lorenzo?

雪島「選択肢のhai, sai, daiの活用の確認をしようか」
水原「avere; ho, hai, ha, abbiamo, avete, hanno、『持つ』」
雪島「sapere; so, sai, sa, sappiamo, sapete, sanno、『知る』」
水原「dai」
雪島「…………」
水原「……大冒険」
雪島「ダメじゃん。dare; do, dai, da, diamo, date, danno、『与える』」
水原「『言う』は?」
雪島「dire」
水原「いや、それは知ってる」
雪島「dico, dici, dice, diciamo, dite, dicono」
水原「お前、本当に勉強してるな」
雪島「暇だから」
水原「一応、abitare、『住む』も確認しておこう。doveはwhereと」

N41 (×)
Ragazzi, se (avete) sonno, andate a dormire.

水原「sonno、『眠気』がわかったらできたと思う」
雪島「まあ、それだけの問題だね。他の選択の活用を抑えよう」
水原「fare; faccio, fai, fa, facciamo, fate, fanno、『する』」
雪島「essere; sono, sei, è, siamo, siete, sono、『〜である』」
水原「この期に及んでessereの活用とか聞かれると、ちょっと戸惑うな」
雪島「私は別に……」
水原「いちいち否定するなよ!」

N42 (○)
─ Cosa prende da bere?
─ Una (birra), per favore.

水原「他の2つの単語がわからんかったから、自信はなかったが、少なくともbirraは飲むものだろうと」
雪島「bottigliaは『ビン』だね。bicchiereは『グラス』」
水原「このdaは何だろう」
雪島「da+不定詞で、『〜するための』だって。ほら」
水原「qualcosa da mangiareか」
雪島「da bereは、cosaにかかってるんだね」

N43 (×)
Per comprare il biglietto devi (mettere) i soldi in quella macchina.

水原「訳は『切符を買うには、あの機会にお金を入れなければなりません』とある」
雪島「辞書には、soldoは複数で『お金』ってあるね。だから、i soldiで覚えちゃおう」
水原「macchinaを『車』と訳した時点でダメだった。基本は『機械』なんだよな」
雪島「さっきのdaと同じで、perにも、+不定詞の形が載ってる」
水原「『〜するために』か。だから、『切符を買うために』と、『お金をあの機械に』」
雪島「選択肢の確認をしよう。entrareは『入る』、mettereは『入れる』、pagareは『支払う』」
水原「deviもわからんかった。dovere; devo, devi, deve, dobbiamo, dovete, devono、『〜しなければならない』」
雪島「単語が全部わかれば難しくない問題だね。単語力の勝負」

N44 (×) / N45 (○) / N46 (○) / N47 (○)
─ Angelo, scusa, mi puoi dire qual è (l'indirizzo) della pensione Venere?
─ È in centro: (via) Giotto numero sette.
─ (Grazie mille).
─ Di (niente).

水原「まったくわからんかった」
雪島「その割に○が多いね」
水原「運だな。1行目から。先に選択肢の単語を見ていこう。l'indirizzoは『住所』か」
雪島「il nomeは『名前』だね。il prezzoは『値段』だってさ」
水原「puoipotereの2人称単数だな。『君は〜できる』」
雪島「活用はN28でやったからいいね?」
水原「いや、一応。posso, puoi, può, possiamo, potete, possono」
雪島「direは『言う』だけど、この場合は『教える』だね」
水原「『君は僕に教えることができますか?』」
雪島「qualが載ってない……」
水原「このqualeの類じゃないの?」
雪島「あー、例文発見! Qual è il prezzo di questo vestito?」
水原「さっきのil prezzoが早速出てきたな。『この服の値段はどれくらい?』」
雪島「pensioneはN35にも出てきたね。pensione Venereで、『ペンション“ヴェネーレ”』」
水原「単語が全部わかれば、入るのは『名前』でも『値段』でもなく、『住所』だよな」
雪島「1行目さえわかっちゃえば、後は話の流れが読めるね」
水原「2行目、centroがわからんかった」
雪島「…………」
水原「なんだよ、その顔は! centro、『中心部』な。もう覚えた」
雪島「numeroはnumber、番地らしいよ。numero setteで『7番地』」
水原「stradaはNHKで嫌というほど出てきたから覚えてた。『〜通り』にはviaを使うのね」
雪島「そうなると、次の『ありがとう』は自然で、di nienteは『どういたしまして』」
水原「他の選択肢を見よう。Va beneはこれには『結構です、オッケー』って書いてあるな」
雪島「Pregoは『どういたしまして』だねえ」
水原「nessuno, nuovo, nienteは1つも知らない」
雪島「nuovoは『新しい』じゃん」
水原「そうだっけ? nessunoは、『(常に単数名詞を伴い)なんの〜も〜ない』だってさ」
雪島「nienteは『(否定文で)何も〜ない』だけど、di nienteは成句だね」
水原「da nienteなんてのもあるんだ。『つまらない』」

  *  *  *

雪島「T/F問題だね。il branoは訳すとさすがに大変な予感」
水原「とりあえず問題文の方を」

N48 (○)
Barbara è a Tokyo dalla primavera

水原「『バルバラは春は東京にいる』と訳したが、どうも違うっぽいなぁ」
雪島「dallada+laで、daは『〜から』だね。『春から東京にいる』」
水原「『〜にいる』はa+都市名か」
雪島「あれじゃないの? NHKでやってた、地域だとin、都市だとaってヤツ」
水原「あーあー、了解した」

N49 (○)
Quando è in casa Barbara ha sempre caldo

水原「sempreがわからんかった。後、相変わらずcaldoを『寒い』と訳してた」
雪島「coldな感じがするよね。sempreはalways『いつも』、caldoはhot『暑い』」
水原「『寒い』はfreddoか……。どっちかというと、こっちの方が暑そうだな。feverな感じがする」
雪島「『家にいるとき、バルバラはいつも暑がっている』」

N50 (○)
Michelle e Barbara studiano insieme

水原「今思ったが、このstudianoは誤字じゃないのか?」
雪島「さぁ、どうだろう。ちなみに、『ミケッレ』じゃないよ?」
水原「うるさい。イタリア語読みしただけじゃんか」

N51 (×)
L'appartamento di Barbara non è lontano dall'università

雪島「なんでこれ、間違えたの?」
水原「いや、よくわからんが……。nonに惑わされた」

N52 (○)
Michelle parla bene il francese

雪島「フランス人だって言ってるから、きっとフランス語もペラペラなんでしょうね」

N53 (×)
L'appartamento è troppo piccolo per lei e Michelle

水原「まったく訳せんかったから、間違えた」
雪島「troppoは『あまりにも〜すぎ』ってあるね。『とにかくpiccolo!』なんだね」
水原「『アパートは、彼女とミッシェルには狭すぎる』か」
雪島「本文のここだね」

L'appartamento non è molto grande, ma per noi due va bene.

水原「non è grandeに引っ張られた。よく見るとmaで結ばれていたか」

N54 (○)
Barbara ha amici stranieri

水原「stranieriはわからんかったが、とにかく友達はいるだろうと」
雪島「結構本文読まなくても、質問文だけでわかるよね、この試験」
水原「straniero、『外国の』って! 重要単語じゃん、これ」
雪島「5級の試験に出てくるような単語は、全部重要なんじゃないの?」

N55 (○)
Le feste degli amici sono molto noiose

水原「『友達のパーティーはとてもうるさい』と訳したら、違った」
雪島「noiosoは『退屈な』、みたいだね」
水原「festaはNHKラジオで頻出したから覚えてたぞ!」

N56 (×)
Barbara non ama la cucina giapponese

雪島「またnonに引っ張られた?」
水原「いや、amaがわからんかった」
雪島「愛がないから……」
水原「amare、『愛する』か」
雪島「愛がないから……」
水原「漲ってるじゃん! 俺の白い愛、il mio amore biancoは迸るぞ?」
雪島「いや、迸らなくていいから……。語順、それでいい?」

N57 (×)
Michelle sa cucinare bene

雪島「なんでこれを間違えるの? こんなの、本文読まなくたってVEROにするじゃん」
水原「色々考えた結果、ミッシェルは料理ができない設定になった」
雪島「い、要らない、それ……」

N58 (○)
Quest'estate Barbara rimane sempre a Tokyo

雪島「ちょっと、ちゃんと本文読まないと、どっちかわかりにくいね」
水原「sempreは、『いつも』の他に『ずっと』も覚えておいた方がいいな」
雪島「他の単語はわかったの?」
水原「おう」

N59 (○)
Ryu va in vacanza con Barbara

雪島「andareの活用を確認しておこうか」
水原「vado, vai, va, andiamo, andate, vanno」
雪島「vacanzaは女性名詞『休日』、『休暇』ね」
水原「ふむ。これで、一通り筆記の方は終わったな」
雪島「そうだね。63%の問題が筆記だから、筆記が満点なら、合格が近付くね」
水原「残りが全部運だとして、3拓がほとんどだから、正答率33%?」
雪島「27%の33%だから、全体では9%ね。72%の正答率」
水原「それで受かるか?」
雪島「さあ、そこまでは。でも、筆記全問正解は厳しいから……」
水原「やっぱりリスニングをなんとかしないと……」


☆ 2004年春季 - 筆記 ☆

雪島「2003年秋季のリスニングは?」
水原「一身上の都合で後回し」
雪島「私は別にいいけど」
水原「お前はリスニングの方も大丈夫なのか? 何やら余裕そうだが」
雪島「まさか。五分ね」
水原「じゃあ一緒に頑張ろう」

N23 (自信を持って○)
Monica (ha) venticinque anni.

水原「モニカは15歳だそうだ。萌えだな」
雪島「venticinqueは『25』だけど」
水原「なんだ。じゃあ萌えじゃないや」
雪島「さ、最低……」
水原「ちなみにこれ、正答率が80.5%らしいんだが……」
雪島「知らない人は簡単なことも知らない。知ってる人は難しいことも知ってる」
水原「なるほど」

N24 (○)
Dal 2002 la moneta dell'Italia è (l') Euro.

水原「解答はできるが、全然訳せんかった」
雪島「dalda+ilでしょ? daはfrom」
水原「『2002年から』」
雪島「la monetaは『通貨』、dell'di+l'diはof」
水原「『2002年から、イタリアの通貨は……』」
雪島「『ユーロです』」

N25 (×)
Se prendiamo (un) taxi, facciamo prima.

水原「色々深く考えた結果、inを選んで撃沈した」
雪島「どういう考察があったの?」
水原「『私たちは彼をタクシーに乗せる』」
雪島「seはifだよ?」
水原「それに気付けば、もっと楽だったろうな。そんな基本単語すら知らない……」
雪島「もうダメだね。落ちるね」
水原「うるさい! 今知った!」
雪島「気になるのはprimaの方だよ。『もっと早く』とか『より先に』って意味があるみたい」
水原「『彼をタクシーに乗せよう! それが第一だ!』と訳した俺は、絶望的だな」
雪島「絶望的だね」
水原「う、うるさいなぁ。他人に言われると腹が立つ」

N26 (○)
L'albergo dove dormiamo è comodo (e) silenzioso.

水原「eしか入らないとは思ったが、comodoとか、さっぱり」
雪島「comodoは『快適な』っていう形容詞みたいね」
水原「silenziosoは、いかにもsilentっぽい形だ」
雪島「私が注目したいのは、dormireね。辞書にもないけど、『(ホテルに)泊まる』って意味があるんだね」
水原「あー、dovedovereじゃないのか。なんか変だとは思ったが」
雪島「l'albergo dove dormiamoで『私たちの泊まっているホテル』になるんだね」
水原「doveはwhereだっけ」
雪島「辞書の例文にこんなのがあるよ。il paese dove sono nato、『私の生まれた村』」
水原「natoは……nascereの過去分詞か」
雪島「essere+過去分詞の形だね」

N27 (自信を持って○)
Lorenzo (dice) che sta male.

水原「解答としては、入るのはdiceしかなかったが、訳は微妙」
雪島「『ロレンツォは具合が悪いと言っている』って書いてあるね」
水原「dire、『言う』の活用を確認しておくか。dico, dici, dice, diciamo, dite, dicono」
雪島「cheはthatか。『具合が悪いということを言っている』」
水原「stare、『いる、ある』の活用忘れた」
雪島「sto, stai, sta, stiamo, state, stanno
N28 (自信を持って○)
Andiamo (a) bere un caffè?

水原「深く考えずに、andare a+不定詞の形だな?」
雪島「深く考えると負けね。正答率の低さは、きっと深く考えた人が続出」

N29 (自信を持って×) / N30 (自信を持って○)
Franca, se mi (aspetti) un momento, (esco) con te.

水原「う〜む。またseがわからんかったから」
雪島「その割に自信満々に解答して、しかも間違えた?」
水原「『少し待ってろ』という命令かと」
雪島「たぶん、5級の範囲では命令形が選択肢に入ることはないよ」
水原「そういう問題か……?」
雪島「後ろはよくわかったね」
水原「いや、これしか入らないだけで、元の形は忘れた」
雪島「uscire」
水原「ああ、『外出する』だな。esco, esci, esce, usciamo, uscite, escono
N31 (自信を持って○) / N32 (自信を持って○)
No, questi pantaloni non (vanno) bene, sono (troppo lunghi).

雪島「一見難しそうだけど、正答だね」
水原「単語は全然わからんかったが。il pantalone、『ズボン』か」
雪島「『このズボンは合わない』って意味かな? andareを使うんだね」
水原「辞書の8番目にあるな。『(靴などが)合う』」
雪島「『このズボンは合わない』」
水原「複数だから、lungoはlunghiになるだろ? troppoは副詞だからそのまま」
雪島「troppoの意味は?」
水原「昨日出てきたな。『〜すぎ』だろ? 『長すぎる』」
雪島「ちなみに、ズボンは1足でも複数らしいよ」
水原「ほぅ。じゃあ、常にi pantaloniだな」

N33 (自信を持って○) / N34 (×)
(La mia) amica Laura è (di) Milano.

水原「前はいいや。後ろだ。やっぱり前置詞をちゃんと確認せんとかんな」
雪島「daはfromだけど、出身を現すのはdi。これはもう、覚えるしかないよ」
水原「essere di+地名だな。Sono di Nagoyo」
雪島「『〜にいる』だと、aになるのね」
水原「後ろが地域だったら、(c)のinでもいいわけか」

N35 (×) / N36 (○)
(Come) è lungo il viaggio (per) arrivare in Italia!

水原「さっぱり。『イタリアに着くための旅はなんと長いことか!』」
雪島「per+不定詞は昨日も出てきたね」
水原「di+不定詞も存在するからなぁ。ちゃんと意味を覚えないと」
雪島「arrivareはいい? 『着く』でしょ?」
水原「『イタリアに着くための旅』になって、しかもこれが主語だな」
雪島「感嘆文なんて覚えてないや。Come parla bene il francese!
N37 (自信を持って○) / N38 (自信を持って○) / N39 (自信を持って○) / N40 (自信を持って○)
─ Ciao, Carlo. Dove (vai)?
─ (All') università, (perché) ho un esame.
─ (Allora) buona fortuna.

水原「これはいいや。親しくなければDove va?になるくらいだな」
雪島「l'esame、『試験』」

  *  *  *

N41 (×)
Il 25 dicembre è (Natale).

水原「『12月25日はクリスマスです』と言っているのはわかったが、『クリスマス』がわからなかった」
雪島「(a)のCristoは『キリスト』本人だね」
水原「(b)ではなさそうなのは辛うじてわかったが。San Nicolaは『聖ニコラス』か」
雪島「(c)のNataleが『クリスマス』だね」
水原「nataleはそもそも『誕生日』なのか」
雪島「そこはかとなくnascereと似てるね」

N42 (○)
Giovanna, hai tu (i biglietti) per il concerto di stasera?

水原「cartolineが何かわからんかったが、ここは『切符』かと」
雪島「la cartolinaは『絵葉書』だね」
水原「la cartaはそもそも『紙』なのか。複数形がcarteだから、『カルテ』かと思った」
雪島「il concerto di staseraは『今夜のコンサート』だね。私、staseraって単語、すごく好き」
水原「響きが綺麗だよな。俺はsediaが好きだな。『椅子』のくせに美しい」

N43 (自信を持って○)
15/08/2004 → quindici, agosto, duemilaquattro

水原「一つでもわかれば答えられるから、易しい問題だよな」
雪島「でも、筆記で全部書けって言われたら厳しいね」
水原「まったくだ。『1000』は単数がmilleで、複数がmilaなのか」

N44 (×)
Signorina, se parlo italiano, capisce?

水原「seのオンパレードだな」
雪島「on parade?」
水原「俺もう、それ見ても、『オンパラーデ』としか読めない」
雪島「おしまいだね」
水原「マジで!?」
雪島「『Signorina、もし私がイタリア語を話したら、わかるかい?』」
水原「う〜ん。そう言われれば(c)しかないが……」
雪島「capireの活用の確認をしておこう」
水原「それ、規則変化。capisco, capisci, capisce, capiamo, capite, capiscono」
雪島「(a)と(b)のsapereconoscereの違いは大丈夫?」
水原「conoscereは、『面識がある』、『(存在を)知っている』」
雪島「ああ、『ゼロから話せる〜』にそう書いてあったね」

N45 (自信を持って○) / N46 (自信を持って○)
Se (hai) caldo, puoi (aprire) la finestra.

水原「またseだよ。知らなくても答えられる問題でよかった」
雪島「さすがにもう、覚えたね?」
水原「覚えた。caldoがcoldではなく、hotなのも覚えた」
雪島「進歩だね」
水原「ち○ぽ?」
雪島「誰もそんなことは言ってない」
水原「coldかhotを間違えると、必然的に次も間違えるな」
雪島「chiedereって何だろう……。『求める』、『頼む』らしい」
水原「『もし暑ければ、窓に頼みなさい』」
雪島「あ、いいじゃん、それ」
水原「答えはchiedereだな」

N47 (○) / N48 (○)
─ La festa da Claudio è il quattro aprile. Che girono della (settimana) è?
─ Una (domenica).

水原「選択肢の中で、わかる単語がsettimanadomenicaしかなかった罠」
雪島「daなんだ……」
水原「ん? ああ、diじゃないんだな」
雪島「辞書だと、『結婚披露宴』はfesta di matrimonioだけど、『ダンスパーティー』はfesta da balloらしい」
水原「『Claudioのパーティーは4月4日』だと。それはいいが……」
雪島「単語を見ようか? stamattinaは『今朝』だって」
水原「mattinaが『朝』で、それにstaが付いてるんだな?」
雪島「staは、イコールquestaらしい。だから『この朝』なんだね」
水原「じゃあ、stagioneも……」
雪島「それはそのまま『季節』だよ。gioneで検索したけど、何も出てこなかった」
水原「ちっ。Che giorno della settimanaで、『何曜日』になるんだな」
雪島「後半見てみようか。domaniがわからなかったの?」
水原「待て。冷静に考えたら、それは『明日』だ」
雪島「domattinaも、やっぱりmattinaが入ってるから……」
水原「さしずめ『明朝』と言ったところか?」
雪島「そのdodomanidoみたいよ?」
水原「まあ、そういうわけで、domenicaが答えだと」

N49 (×) / N50 (×)
Vado sempre in ufficio (a piedi) perché da casa mia ci (vogliono) solo dieci minuti.

水原「『会社にいつも歩いていく。家から10分で着くから』と、訳せたが解答は壊滅」
雪島「a piediは『徒歩で』っていう成句だから、覚えるしかないね」
水原「sempreは、昨日出てきて、今日までちゃんと覚えていた単語だ」
雪島「soloは副詞だね。『ただ〜だけ』」
水原「形容詞なら活用するだろうし、場所がここじゃないもんな」
雪島「じゃあ、N50の選択肢を見ようか」
水原「(c)のpassanopassare、『通る』か」
雪島「英語のpass、そのまんまだね」
水原「答えは(a)だが、これってvolereだよな? 『望む』っていう意味だよな?」
雪島「あー、辞書にもあるね。『(volerciの形で)必要である、(時間、費用が)かかる』」
水原「これも覚えるしかないな。prendonoを選んだ俺を、誰も責められまい」
雪島「私は責めるよ?」
水原「お前、鬼だろ!」

  *  *  *

雪島「T/F問題だね」
水原「今回、ごめん。なんか難しかった。本文の意味がさっぱりわからんかったし」
雪島「とりあえず問題文を先に確認しようか」

N51 (×)
Fabio adesso abita a Torino

水原「『ファービオはトリノに住んでいる』と訳した。adessoは?」
雪島「now」
水原「『ファービオは今、トリノに住んでいる』か」

N52 (○)
Mirko è il marito di Moira

水原「ここから、全然わからんくせに○が続くぞ」
雪島「結果オーライ?」
水原「いや、本番はともかく、練習ではまずい。『ミルコ・デムーロはモイラのmaritoです』」
雪島「il maritoは『夫』だね」
水原「そうか……。俺は『恋人』か何かだと思ってた」

N53 (○)
Moira è casalinga

水原「『モイラはcasalingaです』」
雪島「本当に単語ダメじゃん!」
水原「なんとなくcasaの響きから、『家政婦』と訳してみたが」
雪島「全然違うね。辞書によると、casalingaは『主婦』だね」
水原「惜しいな」
雪島「そ、そう?」

N54 (○)
Fabio va spesso a Pisa in vacanza

水原「『ファービオは休暇でピサに行く』」
雪島「spessoは?」
水原「さぁ……」
雪島「みなりん、ことごとく副詞がダメだね。spessoはoften」
水原「『ファービオはよく休暇でピサに行く』か」

N55 (○)
A Pisa Fabio dorme in albergo

水原「『ピサでは、ファービオはホテルで寝る』と訳したが、今ならdormireが『泊まる』だとわかる」
雪島「じゃあこれはもういいね。ああ、aは、辞書の2番目の、『〜で、〜において』っていう意味だね」

N56 (○)
Di solito Mirko e Moira invitano Fabio a cena in qualche ristorante

水原「『ミルコとモイラはファービオをどこかのレストランの夕食に招待する』」
雪島「solitoは?」
水原「さぁ……。どれどれ? 『いつもの、平常の、習慣的な』か」
雪島「成句ボタンを押したら、di solitoで出てきたよ。『通常、いつもは』だって」
水原「『ミルコとモイラは、いつもファービオをどこかのレストランの夕食に招待する』だな」
雪島「qualcheは“無変化で、単数名詞を伴う”っていう注釈が付いてるよ」
水原「意味は2番目かな? 『(単数の)ある』」
雪島「不特定のレストランなんだね。いかにもFALSOっぽい選択肢」

N57 (○)
Mirko e Moira conoscono Fiamma da molto tempo

水原「『ミルコとモイラはフィアンマを知っている』とだけ訳した。後半がわからん」
雪島「tempoが『時間』なのはいいよね?」
水原「おう。daがfromだろ? それで『ずいぶん前から』になるのか……」
雪島「若干日本語とニュアンスが違うね」

N58 (×)
All'Isola d'Elba in aprile non fa molto freddo

水原「『4月のエルバ島は寒くない』」
雪島「isola di Maltaで『マルタ島』だって」
水原「di Elbaが結合したんだな。前のall'a+l'だろ?」
雪島「N54のa Pisaaと同じじゃないかな」
水原「訳を見ると、non fa molto freddoは、『それほど寒くない』になってるな」
雪島「じゃあ、本文を見ていこうか」

Fabio, Mirko e Moira hanno studiato insieme a Pisa.

水原「これだ! 俺は言いたい!」
雪島「おう」
水原「このテキストの一番最初に、過去形は範囲外と書いたが、あれは嘘だったと判明した」
雪島「そうだね」
水原「おかげで、これが過去形だと気付かず、そっから先もわけわからんくなった」
雪島「どう見ても過去形じゃん」
水原「うるさいなぁ。念頭にないと気付かないんだって」

Finiti gli studi, Fabio è andato a vivere a Torino dove lavora in
una grande fabbrica di automobili.

水原「過去形がないと思っていたから、これは未来の予定を言っているのだと思った。『勉強が終わったら』」
雪島「私、最初の3単語が訳せない。っていうか、訳はわかるんだけど、文法がどうも……」
水原「じゃあ、ここは得意の感性で……」
雪島「ちょっと待ってね。studistudioの複数でしょ?」
水原「ああ、だとすると、logliになるから……少しわかってきたな」
雪島「finitiって、finireの活用の類?」
水原「他にそれっぽいのないか? この形容詞finitoはどうだ?」
雪島「あー、それなら、複数を修飾したらfinitiになるね! よし、それでいこう」
水原「次。andareは近過去でessereを取るから、è andatoになるんだな」
雪島「それから、andare a+不定詞の形は、N28に出てきたね」
水原「vivereは『生きる』! 物々しいな。この『生計を立てる』が良さそうだ」
雪島「dove以下は、Torinoにかかるのかな?」
水原「さあ。たぶん、そう。大きな自動車工場で働いているらしい。la fabbrica、『工場』」
雪島「これで、N51はVEROだね」

Mirko invece si è sposato con Moira, tutti e due sono impiegati, continuano a vivere a Pisa;
sono felici insieme e non hanno ancora figli.

水原「inveceを『実に』と訳したら、全然違った。『それに反して』」
雪島「sposareは『結婚する』か。その過去分詞だね、sposato」
水原「細かい文法はよくわからんなぁ。このsiはなんだろう」
雪島「食らいついてみる? sposareは他動詞だから、siは目的語なんじゃない?」
水原「要するに、Mirko invece si è sposatoでいいってことか?」
雪島「たぶん。con Moiraは、sposatoにかかってるわけじゃないんじゃないかな?」
水原「続き。impiegatoは男性名詞『会社員』」
雪島「二人とも働いてるんだね。ここまでで、N52はVERO、N53はFALSOだってわかるね」
水原「本文も質問文も訳せんかったから、どうにもならんかったがな」
雪島「次のcontinuanoはよくわからないけど、二人ともまだピサにいるんだね」
水原「それは、ただのcontinuareの3人称複数活用じゃないのか?」
雪島「あー、そうだ。大ボケ小ボケの内の、小ボケの方」
水原「feliceは『幸福な』っていう形容詞か」
雪島「知らなかったの? 不幸せな人だから……」
水原「うるさいなぁ。二人とも幸せらしい」
雪島「羨ましい?」
水原「いや、俺はずいぶん幸せだし。君がいるから」
雪島「まだ子供はいないって。figlifiglioの複数形ね」
水原「流された……」

Due o tre volte all'anno Fabio deve andare a Pisa per lavoro e,
in quell'occasione, incontra i vecchi amici.

水原「volteは『〜回』か。voltaの複数ね」
雪島「due o tre volte all'annoで、『年に2、3回』」
水原「ファービオは仕事でピサに行くんだ」
雪島「『行かなければならない』ね」
水原「昨日もやったが、dovere; devo, devi, deve, dobbiamo, dovete, devono、『〜しなければならない』」
雪島「次は単語がさっぱりだね。occasioneはそのままoccasionか。『その機会に』」
水原「incontrareは昔見た気がする。『出会う』」
雪島「vecchivecchioの活用形で、元はold」
水原「古い友人と会うわけだ」

Mirko e Moira invitano sempre Fabio a stare a casa loro.

雪島「stareは『いる、ある』じゃなくて、『泊まる、滞在する』だね」
水原「『デムーロとモイラはファービオを自分たちの家に泊まるよう誘う』のか」
雪島「そうだね。所有形容詞loroは、形容する名詞がcasaだから後ろに来てるのにも注意したいね」
水原「ああ、そんなんもあったな。a casa miaと言われるとすぐ思い出すが、loroは初出」

Qualche volta chiamano anche altri amici e cenano insieme a casa,
oppure escono per andare al cinema, al teatro o a qualche festa.

水原「qualcheはさっき出てきたな。後ろは単数名詞になるから、voltaなんだな」
雪島「chiamanoは、chiamare、『呼ぶ』の類だろうね」
水原「いや、だから3人称複数の……」
雪島「あー、そうそう。あんまり見ないから、どうも、こう……」
水原「ancheはalso、altroはotherだな」
雪島「何度かは、別の友人も呼ぶのね。で、家で一緒にcenano……」
水原「cenareの3人称複……」
雪島「わかってるって!」
水原「oppureは『あるいは』なんだ。oとは違うんだな」
雪島「辞書には、『oの強意』っていう補足があるよ」
水原「なるほど。esconoなんて、いきなり出てくると迷うが、uscireの3人称複数か」
雪島「食事をするか、外に出るか」

Fabio è molto contento perché passa delle serate allegre e divertenti, come da studente.

水原「なんか、わかりそうで全然わからん」
雪島「つまり、わからないのね?」
水原「略すとそうなる。最初は大丈夫。ファービオはとても満足なんだな? で、その理由は、perché以下」
雪島「serateは……ああ、これか。la serata、『夕べ』の複数ね」
水原「全体的に複数になると迷うな。allegreallegro、『陽気な』の複数」
雪島「divertentiも、devertente、『楽しい』の複数。passareは『過ごす』」
水原「come daは、成句ボタンを押したら出てきたぞ? 『〜のとおりに、〜にあるように』」
雪島「学生の時みたいに、陽気で楽しい夕方を過ごして、すごく満足なんだね。それはそれは」
水原「お前も学生じゃん。エセ学生。俺は働いてるのに」

Rimane sempre volentieri a dormire dagli amici.

水原「基本単語volentieri、『快く、自ら進んで』」
雪島「快く友達の家に泊めてもらうのね」

Non gli piace stare da solo in albergo.

水原「『ホテルに一人でいるのは好きじゃない』」
雪島「さっきもdagliだったけど、今度もdaだね」
水原「なんだろうな」
雪島「疲れてきた?」
水原「いや、別に……。だが、もう5時間くらいやってる気がする」

Fabio sta da qualche mese con una ragazza: Fiamma.

水原「だまされた。ragazzaって、girlだよな? めっちゃ小さいかと思った」
雪島「それは犯罪。ここでもやっぱりdaだね」
水原「stareに、daをとってる例文はないか?」
雪島「あー、ごめん。ここのdaは違うや。『数ヶ月前から』の、普通のfrom」

Mirko e Moira la vogliono conoscere, così hanno deciso di passare le vacanze di Pasqua insieme.

水原「珍しく文法がわかった。このlaは、直接目的語の人称代名詞だな」
雪島「そうみたいね。『ミルコとモイラは彼女とお知り合いになりたい』」
水原「cosìは、この帰結・結論の『それで、そこで』か、願望の『できれば』が妥当だな」
雪島「decisoは『決然たる』ってある。なんだか物々しいね」
水原「Pasquaは『復活祭』らしい。直訳すると、『復活祭の休みに一緒に過ごす決意を持っている』」
雪島「decisoが形容詞ってところが引っかかるけど、大体そんな意味だろうね」

Vogliono andare con la macchina a fare un giro di cinque giorni all'Isola d'Elba.

水原「giro?」
雪島「『回転』とか『周遊』らしいよ? 5日間、自動車で島巡りをしたいっぽい」
水原「簡単なのはさくさく進めよう」

In Aprile le giornate cominciano a essere già abbastanza calde,
anche se forse è difficile fare il bagno perché l'acqua del mare è ancora fredda.

水原「とうとうラスト。AprileのAはどうして大文字なんだ?」
雪島「さあ。la giornataは『昼間』」
水原「裸のessereなんて、初めて見たかも」
雪島「裸……」
水原「giàは『すでに』、abbastanzaは『かなり、十分に』」
雪島「もう暑いんだね」
水原「やる気のない訳だな。forseは『恐らく』、ancheは、この副詞の『今のところ、まだ』だな」
雪島「海の水がまだ冷たいから、海水浴が恐らく難しいのはわかったけど、このseがいまいち」
水原「ふぅ。ようやく終わった」
雪島「ええーっ!? seは?」
水原「この1番目の(5)の“強調”じゃないのか? forseを強めているのではないかと」
雪島「う〜ん。まあ、その辺りで妥協しようかな」


☆ 2003年秋季 - リスニング ☆

水原「大変だ、雪島琴美」
雪島「フ、フルネーム……」
水原「前に、リスニングを筆記でカバーしようと書いたが、リスニングも60%以上ないとダメらしい!」
雪島「えー!」
水原「リスニング、筆記で60%以上、全体で70%以上が合格の目安だって、ここに書いてあった」
雪島「それは、今さら頑張ってどうにかなるものなの?」
水原「わからん。少なくとも、現状では40%くらいしかない」
雪島「さよなら、みなりん」
水原「お前もだろ!」
雪島「私、日本人だから……」
水原「なんてこったい……。全体的にfinestraしか聴き取れない俺に、どうしろと……」

N1 (○)
─ Che bella casa ha Andrea!
─ È vero. Non è molto grande, ma ha un bellissimo giardino.
  A sua moglie piacciono molto i fiori.

水原「文章見ながらならわかるな」
雪島「すやすや」
水原「寝るな! 逃避するのは、やるだけやってからにしよう」
雪島「うぅ……筆記の時と立場が逆転した」
水原「いや、わからなさではタメを張れる」
雪島「私の方が、みなりんより少しわかるよ?」
水原「なんてヤツだ……。これは、bellissimo giardinoと、molto i fioriが聴き取れればなんとかなるな」
雪島「giardinoが『庭』で、fioreが『花』だって知ってるからでしょ?」
水原「それはそうだが」
雪島「要するに、知らない単語は聴き取れるはずがないから、多くの単語を知ってなくちゃダメってこと」
水原「それは言えるな」

N2 (○)
─ Dove abiti ora, Roberto?
─ Al quarto piano di un palazzo, vicino al Colosseo.

水原「Colosseoが聴き取れたから解答できたが……」
雪島「oraは『今』だね。よく出てくるA che oraとは違うoraね」
水原「A che oraってなんだっけ?」
雪島「『何時に』っていう疑問系。A che ora finisce la lezione?」
水原「ああ、あったあった。後、palazzoは聴き取れるが意味がわからない」
雪島「そういう単語をなくすことが大切ね。palazzoはpalace、『邸宅』ね」
水原「何度か聞き返したら、vicinoも聴き取れるな」

N3 (○)
─ Dove vivono Elio e Anna?
─ In una bellissima villa, proprio di fronte al lago.

水原「さっぱりわからん。ビールだと思ったらvillaだった」
雪島「私、閃いた!」
水原「う〜ん。やっぱり単語力が……」
雪島「ねえ、聞いてよ。ねえねえ」
水原「わかったわかった」
雪島「この(a)の絵を見ると、湖とも川とも知れない絵があるじゃんね」
水原「あるな。スズメがいるな」
雪島「どう見てもスズメじゃないけどね。要するに、lagofiumeにだけ注意すればいいのよ」
水原「あー、まず全部の絵を見て、キーになりそうな単語をピックアップしておくってわけだな?」
雪島「そうそう! (b)はfiore、(d)はmare」
水原「後は、前提条件として、単語を知らなくちゃな」
雪島「それはもう、このテキストの一番最初から言ってることじゃん」
水原「villalagoもわからんかったから、どうにもならん」
雪島「villaは『邸宅』だね。だけどこれだけじゃわかりにくいから、やっぱりキーはlago」
水原「ちなみにproprioもわからん。『固有の』っていう形容詞?」
雪島「この、副詞の『まさに』とか『ちょうど』じゃない? 『真正面』って言いたいのよ、きっと」

N4 (○)
─ Com'è il tuo nuovo appartamento?
─ È molto comodo e luminoso.
  Ha una grande terrazza e si può vedere il mare.

水原「mare、一点集中攻撃だな! さっぱり聴き取れん!」
雪島「くー」
水原「寝るな!」
雪島「見ながら聞いても聴き取れないんだけど」
水原「comodoluminosoは辛うじて。意味はわからんが」
雪島「comodoは前にも出てきた『快適な』で、luminosoは『明るい』らしいよ?」
水原「その2つが聴き取れても、解答はできんな。むしろgrande terrazzaが欲しいな」
雪島「聴き取れないこともないね」
水原「これも最初から、terrazzaを気にしていれば……」
雪島「やっぱり、最初にある程度の単語を絞っておくのが大切みたいね」

  *  *  *

N5 (×)
─ Scusa, ma... è quella Chiara?
─ Quale?
─ Quella con la gonna, seduta vicino alla finestra... Quella che parla con Massimo.
─ No, Chiara è quella in piedi, con i capelli corti, che parla al telefonino.

水原「初回はfinestratelefoninoしか聞こえんかったから、finestraを優先させてみた」
雪島「会話は後に行けば行くほど解答に近くなる気がする。telefoninoを優先させないと」
水原「そうしよう。何度か聞いたら、gonnaも聴き取れた。『スカート』だったよな?」
雪島「そうだね。sedutaは『座ったままでいること』だって。すごい名詞」
水原「後は、そうだなぁ、in piediを聴き取りたいな」

N6 (×)
Maria il sabato non lavora mai. La mattina si riposa a casa;
il pomeriggio va a un corso di inglese e poi,
dopo la lezione, incontra Enrico, il suo ragazzo.

水原「まるで聴き取れんかった」
雪島「今は?」
水原「casaとか、ingleseとか」
雪島「maiはneverか。土曜日は働いたことがないんだね」
水原「sabatoも、今見れば『土曜日』だけど、いきなり聞くとわからんなぁ」
雪島「きっと聞き込みが足りないのよ。もっと聞き込めば、すぅっと入ってくるようになるんじゃないかな?」
水原「pomeriggioってなんだろ。『午後』だって! 重要単語じゃん!」
雪島「mattinaは『午前』だったね。朝は家、お昼は英語、その後恋人と会う」
水原「dopoは『〜の後で』だったか……。もうダメぽ。incontra?」
雪島「『出会う』の3単現在」

N7 (○)
─ Che lavoro fanno i tuoi genitori, Luciano?
─ Mio padre è pizzaiolo, lavora in una pizzeria del centro,
  e mia madre è commessa in un negozio di scarpe. E i tuoi, Antonietta?
─ Papà è impiegato alle poste. La mamma, invece, lavora in una libreria.

水原「これが83%も合ってるのが信じられない」
雪島「みなりんも○じゃん」
水原「俺のは運だから。pizzeriaが聴き取れて、ピザの絵がついてるのが(b)しかない」
雪島「みんなそうなんじゃない?」
水原「質問文のLucianoが聴き取りにくい。後、genitoriが『両親』だってわからんかった」
雪島「それはまずいね。後、わからない単語は……?」
水原「commessa、『女性店員』か。negozioは『店』ね。scarpeは聴き取れた」
雪島「違うよ。全部聴き取れてるんだって。知らない単語はわからないだけ」
水原「そうなのか?」
雪島「知ってる単語だけ耳に入ってくる。単語をたくさん知ってれば、きっと大丈夫……きっと……」
水原「な、なんか最後の方、弱々しかったぞ?」

N8 (×)
─ Mamma, sai dov'è il gatto? Non lo vedo più
─ Guarda in salotto, di solito dorme lì, sul divano.
─ No, non c'è. E non è neanché sulla poltrona vicino alla finestra.
─ Che strano! ...... Vieni a vedere, Luisa. È qui in camera da letto, sopra l'armadio!
  Ma come ha fatto a salirci?

水原「これこれ、finestraしか聴き取れなかった」
雪島「この絵の中にある、窓、椅子、ソファー、タンス、ベッドの中で、単語がわかるのは?」
水原「前2つだな」
雪島「じゃあまず、単語を覚えないと。divanoが『ソファー』」
水原「lettoが『ベッド』で、camera da lettoが『寝室』だな」
雪島「armadioが『タンス』で、やっぱり前書いたとおり、解答は後ろの方にある傾向にあるね」
水原「solitoをまた忘れた」
雪島「それはまあ、ここではあまり重要じゃないけど、『いつもは』」
水原「soprasuと同義と捉えればいいかな?」
雪島「みたいね。sopra l'armadioがくっついてるから、armadioだけ覚えててもダメかもね」
水原「しかも椅子がsediaじゃなくて、poltronaって単語を使ってるな」
雪島「なかなか難しいね。正答率も37.1%と低いね」

  *  *  *

N9 (×)
─ Mi scusi, signorina, c'è un autobus che va alla stazione?
─ Sì, c'è il 40.
─ Sa dov'è la fermata?
─ In via Colombo, la prima a sinistra.
─ E dove posso comprare il biglietto?
─ Dal tabaccaio, proprio accanto alla fermata.

水原「さっぱりだよ、琴美ちゃん!」
雪島「別の本に、いくつかのキーワードが載ってたから、先にその単語を覚えない?」
水原「どれどれ?」
雪島「まず、a destraが『右に』、a sinistraが『左に』」
水原「右がdestra、左がsinistra」
雪島「incrocioが『交差点』、semaforoが『信号』、angoloが『角』」
水原「じゃあ、それを踏まえてこれを見ると……?」
雪島「la prima a sinistraさえ聴き取れれば、解答じゃない?」
水原「それはバス停の場所だな? 質問はタバコ屋で、偶然タバコ屋がバス停の近くにあった」
雪島「じゃあ、accanto alla fermataだね。accantoが『すぐそばに』、fermataが停留所」
水原「ちなみに、図に『40』ってあるくせに、『40』が未だにぱっと出て来ない」
雪島「えー! 『40』はquaranta」
水原「ふ〜む。なんとなくわかるようになってきたが、文を知ってるからだろうな」
雪島「でも4人に3人は取って来てるからね。私たちも頑張らないと……」

N10 (×)
─ Giovanna, dovrei cambiare il bambino...
─ Certo, Silvia. Puoi andare in camera da letto.
  In fondo al corridoio, l'ultima porta a destra, dopo il bagno.

水原「聴き直してみたが、たった今やったa destraすら聴き取れんかった」
雪島「あまり今まで見たことのない単語ばかりね」
水原「シルビアの方はわからなくてもいいとして、fondoは『突き当たり』か」
雪島「camera da lettoは聴き取れるから、fondoが聞こえた時点で(a)か(b)ね」
水原「そうなると、やっぱりa destraが必要になるな」
雪島「ちなみにcorridoioは……『廊下』か。『廊下の突き当たり』ね」
水原「portaが『ドア』で……」
雪島「ultimaは『ホット・ニュース』?」
水原「なんか違うだろ、それは。形容詞ultimoの活用っぽいな。『最後の』」
雪島「名詞の前に来る形容詞なんだね。辞書の例文にも、l'ultimo giorno dell'annoとかある」
水原「dopoは『後で』だけど、『次の』という解釈をすればしっくり来るな」

N11 (○)
─ Che cosa fai domenica, Tina?
─ Mah, non so... Forse resto a casa e guardo qualche film in videocassetta...
─ Io e Angela andiamo a fare un giro in campagna, in bicicletta. Vuoi venire?
─ Perché no? Ci vengo volentieri!

水原「biciclettaが聴き取れたから、○になっている」
雪島「videocassettaに流されなきゃ大丈夫ね。やっぱり解答は後ろにある法則」
水原「forseは『恐らく』か。restorestare、『とどまる』だな」
雪島「un giro in campagnaで1つだね。名詞か……。girareじゃない」
水原「でも、意味は基本的にそれだな。ciは何だろう。この冗語ってやつか?」
雪島「あんまりそれっぽいのがないね。じゃあ、その方向で」

N12 (×)
─ Marco? Per favore, vai tu ad aiutare papà a portare le bottiglie.
─ Perché devo andarci proprio io? C'è un bel film alla televisione...
─ Perché io sto lavando i piatti e tua sorella lavora al computer.
─ Va bene, ho capito. Vado io, vado io...

水原「まったくわからんかった。質問すら聴き取れなかった」

DOMANDA : Quali sono Marco e sua Madre?

雪島「quale、whereの複数形だね。『どれがマルコと母親ですか?』」
水原「sto lavandoはわからんな。stoと来たら進行形?」
雪島「そんな感じかなぁ。lavare、『洗う』を知らないとどうにもならないね」
水原「2回聴き直したら、sorellaがコンピュータで何かしているのは聴き取れた」
雪島「じゃあ、(b)も(c)も消えるから、それで(a)しかなくなるね」
水原「そうか。完全に意味がわからなくても、消去法もありだな」
雪島「当然。ちなみにadaのことらしいよ?」
水原「どれどれ? 母音で始まる前はadになるのか」

  *  *  *

N13 (×)
─ Desidera, Signora?
─ Dunque..., uno etto di prosciutto crudo e due etti di gorgonzola.
─ Dolce o piccante?
─ Dolce. Ah, sì... anche due focacce.
─ Mi dispiace, oggi le focacce non ci sono.
─ Beh, allora prendo quattro panini.
─ Benissimo.

水原「今聞き返したら、はっきりと(b)ってわかった」
雪島「どうして? 宿った?」
水原「何が? 神? 子供?」
雪島「子供」
水原「それは宿らない。anchefocaccenonallorapaniniを聴き取った」
雪島「最初のdesideraはよく使われるのかな? desiderare、『欲する』だって。それの3単現だね」
水原「dunqueは、まあ相槌の類だから、出てきても気にしなくてもいいな」
雪島「ettoは『100グラム』だって。聞いてると、“ウネット”、“デュエッティ”って聞こえるね」
水原「そうだな。あと、dolceを誤解してた。『甘い』なんだな。piccanteは『辛い』と」

N14 (×)
─ Tu, Pietro, quest'anno che cosa fai a Pasqua?
─ Vado a trovare un amico che vive in Olanda. E tu, Luigi?
─ Io resto qui a Torino.
  Arrivano i miei zii dalla Puglia e festeggiamo tutti insieme.

水原「結構自信あったんだけど、答えは違っていた」
雪島「正答率12.7%だって。きっと、みなりんと同じ勘違いをしたのよ、みんな」
水原「そうだよな。全員が運で答えたとしても33.3%はあるから、みんな同じ勘違いをしたと考えるのが妥当」
雪島「選択肢と耳に入ってくる情報を付き合わせると、ziiPugliaの響きが強いね」
水原「プーリアからおじが来るってだけで、自分は家にいるってのは予想外だ」
雪島「Io resto qui a Torinoが聴き取れたら、それを信頼するっきゃないね」
水原「restoは今知ったばかりだからな。でも良く出てくるな」
雪島「restoが聞こえたら、とにかく現状を維持しているって考えるのが吉ね」
水原「そうだな。後は、Pascua、『復活祭』」
雪島「日本人には馴染みがないから、覚えにくいね。クリスマスとはまた別物っぽい」
水原「trovareincontrare、『出会う』の類語か」
雪島「とにかくこの問題はresto、この一言に尽きそうね」

N15 (○)
─ Elena, per la cena faccio? Vado a prendere delle pizze?
─ Ma no, Aldo, cucino io stasera. Preparo il pollo con le patate.
─ Ma non sei stanca? Cucino io, dai... Preparo gli spaghetti al pomodoro.
─ No, non sono stanca, e poi ho voglia di cucinare.
─ Va bene.

水原「合ってるが、運だ。選択肢のPollo con patateは、『チキンのポテト添え』か」
雪島「polloはchickenなんだね。知らなかった」
水原「preparoは『準備する』だな。なんか活用すると、全然元と違った響きになるな」
雪島「アクセントの位置も変わるしね」
水原「しかし、難しいなぁ。Pizzaでないのは、辛うじて、Ma noでわかるが」
雪島「PizzaSpaghettiの後はnoって言ってるけど、Polloの後だけ否定してない」
水原「実際、選択肢の語句が出た後、noが来たら、絶対正答じゃないもんな。noは押さえたい」

  *  *  *

N16 (×)
─ Lavori tutti i giorni, Valerio?
─ No, tre volte alla settimana.
  Solo qualche volta anche il sabato o la domenica.

水原「なかなか覚わらんなぁ、volta、『回数』」
雪島「tre volteで『3回』ね。全然働かない人ね、この人」
水原「soloはここではaloneではなく、『ただ〜だけ』という感じだな」
雪島「時々土日も働くのね」
水原「答えは、今見たら(b)しかないのだが……」

N17 (×)
─ Vengono tutti stasera a cena?
─ Sì, tutti.
─ Anche Filippo?
─ Sì, ma lui arriva più tardi,
  perché prima va a vedere una partita di calcio con suo cognato.

水原「何度聞き返してもまったくわからんかった問題だな」
雪島「まず、選択肢が訳せないとダメね。cena da suo cognatoは『義理の兄の家で夕食を摂る』だって」
水原「『義理の兄』なんて単語があるんだな。cognatoか。妹の方は?」
雪島「言うと思った。cognataだね」
水原「そうか……」
雪島「嬉しそうだね。sorellaがいるんだからいいじゃん」
水原「まあな。で、これはどうよ?」
雪島「Anche Filippo?で答えてる時点で、(a)と(b)は消えそう」
水原「なるほどな。そっから後ろは、聴き取るのは至難の業と見たから」
雪島「やっぱり、sì、no、nonの聴き取りが重要ね」

N18 (○)
─ Scusi, il prossimo treno diretto per Siena parte alle 11:00? vero?
─ No, signora. Oggi è domenica, quel treno non c'è.
  Il prossimo treno parte alle 12:15.
─ Devo aspettare ancora un'ora e mezzo?
─ Eh sì; signora, mi dispiace.

水原「un'ora eun'oreに聞こえるな」
雪島「dodici e quindiciの響きが強いから、正解はできそうだけど、完全に聴き取るのは難しいね」
水原「本によると、時間の表し方は、『時間+e+分』みたいだな」
雪島「『〜分前』は、『時間+meno+分』ね」
水原「あー、やった気がする」

N19 (×) / N20 (×)
Anna vive a Genova. Abita con i suoi due gatti in un appartamento vicino al porto.
Suo marito Edoardo, invece, abita da due mesi a Palermo, per lavoro,
e purtroppo torna a casa solo una volta al mese.

水原「due gattiが聴き取れないなぁ」
雪島「選択肢のanimaliから、動物っぽい単語を意識して聞くしか……」
水原「わからない単語って言うと、purtroppoか。『残念ながら』」
雪島「inveceは聴き取れるから、そこからFALSOの気配を嗅ぎ取るといいかもね」
水原「ふむ。ちなみに、選択肢の方のspessoがちっとも覚わらん」
雪島「spessoはoften」

N21 (○) / N22 (○)
─ Allora, che facciamo?
─ Beh, possiamo fare una passeggiata e poi prendere un gelato in quel bar, in piazza Navona.
─ No, dai, non ho voglia di andare a piedi fino a laggiù! È troppo lontano!
─ E allora perché non venite a casa mia?
  Oggi non ci sono neanche i miei genitori, sono a Milano e tornano domani.
  Possiamo prendere un caffè, guardare un film...
─ Perché no...
─ Buona idea!

水原「これは偶然合っていただけで、さっぱりわからんかった」
雪島「単語も難しいね。vogliaは女性名詞『〜したい気持ち』だね」
水原「『歩いて行きたいとは思わない』」
雪島「finoは『〜まで』、laggiùは『あそこに、向こうに』っていう副詞らしい」
水原「こっからは、青年の誘惑だな。誰もいない部屋に、女の子を二人を……」
雪島「大変なことだね、これは」
水原「いやいや。neancheは『(否定文で)〜さえもなく』とあるが、否定の強意と捉えるのがいいかな?」
雪島「それにしても、速いね。行きたがらなかった女の子の台詞、見ながらでも追いつけない」
水原「これを解答するのは厳しいな。genitoriが聞こえた時点で、abita da soloではないと考えるか」
雪島「上は、一人目の女の子が行ったことを、二人目の子がNoと行ってるから、FALSO」
水原「何か、そういうコツを使って解答しないといかんな」


☆ 2002年秋季 - 筆記 ☆

水原「いよいよ1週間切った!」
雪島「手応えはどう?」
水原「際どい。最後の追い込み勝負」
雪島「直線一気? クロフネ伸びない! クロフネ伸びない!」
水原「懐かしい東京優駿だな」

N23 (自信を持って○)
Domani il bambino viene a scuola con (i) genitori.

水原「解答はいいが、未だにgenitoriが『両親』だとわからない」
雪島「もうダメだね。先頭から20馬身くらい差があるね」
水原「きっちり仕上げるよ。domaniは『明日』」
雪島「…………」
水原「なんだよ、その目は!」

N24 (自信を持って○)
Scusi, sa dov' (è) l'ospedale?

水原「解答は瞬殺だが、ospedaleがわからんかった」
雪島「『病院』だね。『病院はどこですか?』」

N25 (×)
Questo signore è (uno) straniero e non può capire queste cose.

雪島「どうして間違えるの?」
水原「基本からやり直します」
雪島「もう遅いよ。また春に頑張ろうね?」
水原「ええい、黙れ! uno studio、un albero、un panino、un'acqua、una gonna」
雪島「stranieroはforeigner」
水原「この男性は外国人で……」
雪島「cosoはすごい訳が書いてある」
水原「『(名付けられない物、名前が思い浮かばない物や人、名前を言いたくない物や人を指して)あれ、それ』」
雪島「なんだかすごいね。奥深いcose」
水原「puòは?」
雪島「potereじゃん」
水原「あー、そうかそうか」
雪島「…………」
水原「なんだよ、その目は! 『この男性は外国人だから、これらのことを理解できない』」

N26 (自信を持って○) / N27 (自信を持って○)
Buonasera, il mio nome (è) Fabio, (e) sono la vostra guida.

水原「mio、tuo、suo、nostro、vostro、loro」
雪島「tuoの横は言える?」
水原「tuo、tuoi、tua、tue」
雪島「mioは?」
水原「mio、miei、mia、mie」
雪島「じゃあいいや。次行こう」

N28 (自信を持って○) / N29 (自信を持って○)
Domani (voglio) visitare (il) Museo dell'Accademia.

水原「前はvolereの活用、後ろはvisitareが他動詞って話だな」
雪島「じゃあ、サクサク次に」
水原「そうだな。もうあまり時間がない」

N30 (自信を持って○) / N31 (自信を持って○)
─ Barbara, questo è (il signor) Neri.
─ Buonasera, (signor) Neri. Mi chiamo Barbara Rovai.

水原「辞書にあるのがすべてだな」
雪島「『呼びかけ以外には定冠詞を付ける。名前の前では語尾母音削除形signorを用いる』」
水原「余力があるから、こっちも。手紙だとsig.signorasig.raになる」
雪島「あんまり短縮されてないよね。signoraでいいじゃんって感じ」

N32 (自信を持って○)
Ragazzi, cosa (fate) stasera?

雪島「staseraはもう大丈夫?」
水原「おう。『今夜』だろ? fare; faccio, fai, fa, facciamo, fate, fanno
N33 (×)
Stasera vado a cena (da) Roberto.

雪島「daの1-3の意味だね。『(目的、行き先、人や職業名とともに)〜へ、〜の所へ』」
水原「それ、確か前もやったな」
雪島「全然身に付いてないね」
水原「う〜む。本番で出てきたら、3度目の正直で……」

  *  *  *

N34 (自信を持って○) / N35 (自信を持って○) / N36 (×) / N37 (×) / N38 (○) / N39 (○)
Questo ottobre vado (in) Sicilia con la mia amica Laura.
(Partiamo) da Genova con la nave giovedì sera.
Io non conosco (la) Sicilia;
Laura invece passa sempre le vacanze a Taormina e dice che è molto (bella).
In autunno non (è) troppo freddo e (possiamo) fare il bagno in mare.

雪島「N34、正答率が33.8%しかないね」
水原「押場先生のおかげだな。地域を表す場合はin」
雪島「2行目、このdaは、普通にfromみたいね。『ジェノヴァから』」
水原「giovedìがわからんかった。『木曜日』」
雪島「今から覚えるのは厳しいから、-edìで終わってたら『〜曜日』とだけ覚えておけば?」
水原「そうする。sabatodomenicaは覚えてるから問題ないな」
雪島「ところで、こないだNHK見てたときにも思ったけど、手段はconを使うのね」
水原「con naveか。naveが『船』だとすらわからんかったから、きついな。まあ、解答はできたが」
雪島「次、conoscereは他動詞だから、ainが入らないのはわかったけど、地名にlaが付くのが、どうも……」
水原「基本は付けるようだ。辞書にもあるぞ? 『州、国、大陸などの、地理上の固有名詞につける』」
雪島「補足があるね。前置詞inの後、前置詞diとともに補語を作るときは省略される」
水原「奥深いな。これ、ilの方にはないから、国名は常に女性名詞という認識でいいのか?」
雪島「さあ……。私も辞書以上の知識はないから……」
水原「じゃあまあ、次行くか。inveceがまたわからんかった。ちっとも覚わらん」
雪島「instead、『それに反して』」
水原「“私”はシチリアを知らないけど、ラウラはよく知ってるわけだな」
雪島「前は言いとして、後。dicedire、『言う』の3単現」
水原「dico, dici, dice, diciamo, dite, dicono」
雪島「すごく綺麗だって言ってるのね」
水原「じゃあ最後。troppoは、肯定で『あまりにも〜』、否定で『あまり〜でない』」
雪島「それもなかなか覚わらない単語の一つ?」
水原「そう。bagnoもちっとも覚わらん。『入浴』ね?」
雪島「『トイレ』や『お風呂』と同じ単語だから、そこから連想したら?」
水原「そうしよう。fare il bagnoで『入浴』、辞書にはdi mareってあるが、ここではin mareになってるな」
雪島「どっちでもいいんでしょうね?」

  *  *  *

N40 (自信を持って○)
Luigi è un (bambino) di cinque anni.

水原「ragazzoは、『男の子、少年』と覚えるより、『少年、青年』と覚えた方がいいな」
雪島「そうだね。結構お姉さんっぽい人が、恋人のことをragazzoって言ったりしてるし」

N41 (自信を持って○) / N42 (○)
Ho molta sete, voglio (bere) subito (qualcosa) di fresco.

水原「『喉が渇いたから、すぐに冷たいものが飲みたい』のだと言うのはわかった」
雪島「どの辺が難しかった?」
水原「いや、別に。どうしてmoltaなんだ? この勉強の最初に、副詞の後には名詞は来ないって言う話をしたよな」
雪島「副詞の後に名詞が来ないのと、後ろが名詞じゃなかったら副詞だってのは別物なのよ、きっと」
水原「辞書の例文に、Ho molta fameとかFaceva molto freddoなどがある」
雪島「副詞の方にSono davvero molto stancoってあるよ。この差はなんだろ」
水原「freddoが名詞説。seteは元々名詞だった」
雪島「あー、なるほどね。後ろが名詞なら形容詞、後ろが形容詞なら副詞ってことで」
水原「本当かどうかは知らんが、今回はそれで覚えよう」
雪島「cosaは『(漠然と)物』らしいよ。さっきでてきた、奥深いcosoの女性名詞版?」
水原「そうみたいだな。qualcunoはsomeoneか。cunoに意味があるかと思って調べたら、cunnilingioが出てきた」
雪島「へー」
水原「舐めたくなってきた。舐めていい?」
雪島「勉強が終わったらね? ところで、qualcosaの後にはdaが来るイメージがあったんだけど」
水原「俺も、qualcosa da mangiareで覚えてた。でも、辞書にcualcosa di nuovoとかあるな」
雪島「後ろが形容詞だったらdi、動詞の原型だったらdaなのかな?」
水原「そうしておくか」

N43 (自信を持って○)
─ Di che nazionalità è questa ragazza?
─ (Giapponese).

水原「半分以上の人が間違えてる問題を、楽々解答できると、ちょっと優越感があるな」
雪島「diに引っ張られたのかな? でも、あなたの場合はヒヤリングが……」
水原「そうだな」

N44 (自信を持って○)
(Scusi) signore, piò chiudere la porta?

水原「自信を持って解答したが、ちょっと意味を取り違えてた」
雪島「と言うと?」
水原「signoreが男だから、Scusiだと思った」
雪島「辞書によると、Scusaは『親しい間柄に』、Scusiは『敬称Leiに対して』ってあるね」
水原「俺らはScusaだな。Scusa!」
雪島「Scusa!」
水原「使って覚えないと、これはきっと間違える。aとiが、通常の逆になってる感じがする」

  *  *  *

N45 (自信を持って○)
─ Che giorno è oggi?
─ (È il primo ottobre, martedì.)

水原「Che giornoと来たら、『何曜日?』だよな?」
雪島「そうだね。他の選択肢は大丈夫?」
水原「È bel tempoは『良い天気』、È mezzogiornoは『正午』だな」
雪島「じゃあ、次行こう」

N46 (○)
─ Signor Berluschini, Sua moglie adesso è in casa?
─ (Sì, prepara la cena.)

水原「adessoもちっとも覚わらん単語の一つだ。『今』だな」
雪島「maritoが『夫』、moglieが『妻』」
水原「その辺も結構苦手。sorellaが『姉妹』、fratelloが『兄妹』」
雪島「padreが『父』、madreが『母』、nonnoが『祖父』、nonnaが『祖母』」
水原「『祖父』と『祖母』は知らんかった。figlioが『息子』、figliaが『娘』」
雪島「さっきやったgenitoriが『両親』、nipoteが『孫』だって」
水原「これも実際に使うか。ほずえがsorella、お前がmoglie」
雪島「事実と違う覚え方をすると、混乱するよ?」
水原「ぬぅ」
雪島「famigliaを調べたら、いっぱい載ってた。cugino、cuginaが『いとこ』、generoが『婿』、nuoraが『嫁』だって」
水原「そんなに覚わらんよ」

  *  *  *

水原「また読解が全然あかんかった」
雪島「原因は?」
水原「語彙不足」
雪島「単語を覚えるしかないね」

N47 (×)
Il figlio di Clelia Borghetti è molto occupato

水原「occupatoがわからんかった」
雪島「ほら、英語にoccupiedってのがあったじゃんね。それ」
水原「使用中? 息子は使用中?」
雪島「使用中→空いてない→忙しい」
水原「なんか無理があるな」
雪島「occupatoをbusyで覚えるより簡単じゃん」

N48 (○)
Anche lei è molto occupata tutto il giorno

水原「『彼女も一日中忙しい』」
雪島「そうだね」

N49 (×)
La sua amica Maria Rosa abita vicino a casa sua

水原「『友達のマリアさんは、彼女の家の近くに住んでいる』」
雪島「うん」

N50 (自信を持って○)
Clelia sta volentieri a casa, a leggere e guardare la TV

水原「volentieriがわからんかった。『快く』だよな?」
雪島「『自らすすんで』って訳もあるね。積極的に家にいるってことかな」
水原「ああ、ならいいや」

N51 (×)
Clelia non va a dormire tardi

水原「覚わらない単語の一つだ。tardi、『遅い』」
雪島「寝るのが遅くないって言ってるから、早く寝るんだね」
水原「こういう二重否定っぽい表現は、日本人の専売特許かと思っていたが」
雪島「問題作ってるのが日本人なんじゃない?」
水原「嘘っ!?」

N52 (○)
I vicino di casa sono brave persone

水原「vicinoが『隣人』っていう名詞だって気付いたから問題なし」
雪島「うん。じゃあ、次」

N53 (×)
Spesso di domenica Clelia e il figlio pranzano insieme

水原「覚わらない単語の一つ、spesso。『何度も』っていう副詞と、『厚い』っていう形容詞か」
雪島「この際、まずはoftenを覚えよう」
水原「pranzare、『昼食を摂る』」
雪島「have a lunch?」
水原「それ、辞書引いたら、『昼食会を開く』っていう、大仰な訳が載ってたぞ?」
雪島「大仰だね」

N54 (○)
La signora Borghetti
   a) abita con il figlio
   b) abita con il marito
   c) non abita con nessuno

水原「nessunoがわからんかった。誰?」
雪島「『まったく〜でない』とか、そう言った否定の強調みたいよ? 『誰とも一緒に住んでいない』じゃない?」
水原「ああ、なるほどな」

N55 (○)
Il figlio di Clelia
   a) lavora a Bergamo
   b) è sposato
   c) non telefona mai

水原「sposatoって?」
雪島「『結婚した』っていう形容詞」
水原「ああ、なんかこれもちっとも覚わらない。俺らは結婚してないから、Non siamo sposatoだな?」
雪島「Non siamo sposatiじゃないの?」
水原「そうか……」
雪島「比較的自信ないけど」

N56 (×)
Tutte le mattine Clelia
   a) va dall'amica Maria Rosa
   b) fa i lavori di casa
   c) fa una passeggiata nel parco

水原「la mattina、『朝』が永遠に覚わらない」
雪島「覚わった人には、その気持ちがよくわからないよ。mattinaは『朝』だよ」
水原「わーとるって。(a)のdaは、最近出てきた、『(人)の所へ』ってやつだな?」
雪島「そうみたいね。友達の家に行く、家事をする、散歩する」
水原「ああ、これは『毎朝』なんだな。定冠詞が付くと、『毎〜』になるんだっけ?」
雪島「それかな」

N57 (×)
Clelia piace
   a) andare al cinema
   b) andare al concerto
   c) ascoltare la radio

水原「男性名詞il cinemaと、女性名詞la radioが入ってるな」
雪島「単語の勉強だね」
水原「いや、違うと思うが……」

N58 (○)
Quando Clelia Borghetti sta male, i vicini
   a) chiamano il medico
   b) vanno in vacanza
   c) telefonano al figlio

雪島「(b)はとても薄情ね」
水原「お前みたいだな」
雪島「私は慈愛に満ちてるから」
水原「自愛? やっぱり最低だな」
雪島「その字じゃない」
水原「chiamareは『呼ぶ』だな。medicoは『薬』だと思ったら、ここでは『医者』のようだ」
雪島「いかにもこれが正答っぽいね」
水原「さてと、じゃあ今回もさらっと本文を見ていこうか。あまりにも出来が悪いから」

Mi chiamo Clelia Borghetti,
ho sessantotto anni e da cinque abito da sola qui a Bergamo nella città vecchia.
Mio figlio Carlo abita a Milano dove lavora.
Ha poco tempo,
ma telefona quasi ogni sera e la domenica spesso viene a pranzo con la sua famiglia.

水原「1文目、soloがalone、vecchioがold。ちっとも覚わらん」
雪島「68歳のおばあちゃんが、一人で暮らしてるんだね」
水原「2文目、doveはwhereだよな……。何故かいつも思考がdovereに走っておかしくなる」
雪島「ミラノに住んでいて、そこで働いているっていう感じだね」
水原「3文目、pocoは肯定文で否定の意味だったんだ。忘れてた……」
雪島「時間があまりないんだね。ma、だけど……」
水原「quasi、『(やや満たない数量を指して)ほとんど、ほぼ』、ogniは『どの〜も』とか『〜毎に』」
雪島「ほとんど毎晩電話してくれるんだね。優しい息子さん」
水原「spessoって何だっけ?」
雪島「……本気?」
水原「ああ、oftenだっけ?(汗) もうダメぽ。pranzoはさっき出てきたな。pranzare、『昼食を摂る』」
雪島「have a lunch」
水原「日曜日は家族と一緒にランチにするんだな。本当に親孝行な息子だ」

La mia giornata? È sempre uguale.
Ogni mattina presto faccio la spesa nei negozi qui vicino,
poi torno a casa, pulisco e metto in ordine e, verso mezzogiorno, preparo il pranzo...
Dopo non ho più molto da fare e ascolto volentieri la radio.

水原「ugualeがわからんなぁ。eaualとイコールらしいぞ?」
雪島「つまんない」
水原「だからシャレじゃねーって」
雪島「私の昼? いつも一緒よ」
水原「ああ、そんな感じか。ちっとも覚わらない単語の一つ、presto、『すぐに』」
雪島「ことごとく副詞がダメだね」
水原「だな。spesaは『出費』もあるが、ここでは『買い物』だな」
雪島「毎朝早く、近くのお店で買い物をするのね」
水原「ああ、negozio、『店』か……」
雪島「みなりん、ほんとに大丈夫?」
水原「う、うるさい」
雪島「それから」
水原「それから?」
雪島「poi、『それから』」
水原「ああ、それから」
雪島「…………」
水原「ふ、副詞はダメなんだって……。pulire、掃除をして……」
雪島「ordineは『順序、順番』だって。orderらしい」
水原「成句にあるな。in ordineで、『整理された』」
雪島「最後のeはあまり気にしないでおこうか? 掃除して、整理するんだね」
水原「こっから、単語がさっぱりわからん。versoversare?」
雪島「『〜の近くで』っていう副詞じゃない? 『正午近く』」
水原「あー、また副詞か。正午近くに、昼食の準備をするんだな」
雪島「pranzoの類はもう大丈夫そうね」
水原「明日になったらわからんがな。その後は、することがなくなって、ラジオを聴くんだな?」
雪島「もうちょっとちゃんと訳そう。volentieriを落としたら、N57に答えられない」
水原「ラジオを聴くのを楽しんでるのか」
雪島「そうだね。寂しいね」
水原「なんとなく物悲しさを感じる。歳は取りたくないな」
雪島「私はもう、ここ何年もずっと19歳だから」
水原「なんてやつだ」

Il pomeriggio, qualche volta,
vado a trovare la mia amica Maria Rosa che abita dall'altra parte della città
e prendiamo il caffè insieme o andiamo al parco vicino a casa sua.
Ma di solito preferisco stare a casa, a leggere riviste o un buon libro o a guardare la TV:
il telegiornale per sentire le notizie, i film d'amore,
qualche buon film giallo o un'opera sul terzo programma.
Di solito però vado a letto presto.

水原「さてと、ちょっと長いぞ? pomeriggioは『午後』か。重要単語だな」
雪島「前にも同じようなこと、言ってなかったっけ?」
水原「きっと気のせいだろ。voltaが『〜回』なのは覚えた」
雪島「trovareincontrareだったね」
水原「そうだっけ?」
雪島「ダメダメだね」
水原「parteはpartか。全然違うものを想像していた。『公園』か何かかと」
雪島「それはparco」
水原「altroはotherらしいが……どう訳すんだ? 『別の個所』?」
雪島「本には『町の向こう側』って書いてある」
水原「『向こう』というニュアンスはないなぁ。意訳だろうな。自分の住んでいる場所とは別の場所ってこったろう」
雪島「訳すと、午後は時々、町の向こう側に住んでる友達のマリアさんと会うんだね」
水原「一緒にコーヒーを飲んだり、彼女の家の近くの公園に行くんだな」
雪島「でも、家で本を読んだりテレビを見たりしてる方が好きみたいね」
水原「notiziaは『ニュース』か。ニュースとか恋愛映画とか……gialloは『探偵の』」
雪島「探偵映画や……terzo programmaはわからないね。本には『教養番組』ってあるけど」
水原「NHKみたいなもんか? ラスト、『大抵、早く寝る』」

I miei vicini di casa, invece, sono tutti molto occupati: escono la mattina e ritornano la sera.
Eh, sono giovani loro! Ma sono anche molto gentili.
Mi aiutano se ho bisogno di qualcosa.
Se non sto bene chiamano il medico, vanno a comprare le medicine e fanno la spesa.
spesso suonano alla porta o telefonano per sapere come sto.
Quando partono per le vacanze lasciano sempre a me le loro chiavi di casa.

水原「隣人はとても忙しいみたいだな。esconoは……あれだ……」
雪島「uscire」
水原「ああ、それ! esco, esci, esce, usciamo, uscite, escono」
雪島「朝家を出て、夜帰ってくるって。まあ、当たり前だけど……」
水原「みんな若いから。でも、とても親切」
雪島「本当に親切だよね、この人たち。イタリアっていい国ね」
水原「先走るなよ! ピュッ」
雪島「い、今の擬音は何?」
水原「いや、先走った音。bisognareは『必要である』」
雪島「それはil bisogno、『必要』っていう名詞だね」
水原「必要があると助けてくれるそうだ。体調が悪いときは、医者を呼んだり、薬を買ったり、spesa……」
雪島「それ、さっき出てこなかったっけ? spesaは『出費』とか『買い物』」
水原「ダメぽ。買い物もしてくれるんだな。spessoはoften。そろそろ覚えた」
雪島「suonareは『奏でる』とか『演奏する』だけど、ここでは『鳴らす』がいいね」
水原「時々、ドアのベルを鳴らしたり、電話をしてくれる。無事かどうかを確認するため?」
雪島「comeはhowだから、直訳で『どんなふうに存在するか』、『どんな様子でいるか』かな」
水原「最後。lasciareは『置いておく』だから、バカンスに行くときは鍵を置いていくんだな」
雪島「信頼感だね」
水原「まあ、68のおばあちゃんが何か企むとも思えないし、ここでは本当にいい人間関係が形成されているのだろう」
雪島「日本じゃ有り得ないね」
水原「有り得ないな」


☆ 2004年春季 - ヒヤリング ☆

雪島「もう23時だよ? 今からやるの?」
水原「やる。もう試験まで丸4日しかない」
雪島「その割に帰ってきてからずっと遊んでたじゃん。余裕?」
水原「余裕だったらこんな時間から勉強せんて」
雪島「私、眠い」
水原「余計な話はいいから、さっさと始めよう」
雪島「うぅ……眠い。Ho molto sonno
N1 (○)
─ Tu, Maria, di solito a pranzo dove mangi?
─ In un bar, vicino all'ufficio. Non c'è mai molta gente.
  Posso stare seduta e leggere in pace.

水原「これが理解できたわけではなく、他の3つがわかったから、残ったこれも正解できたわけだ」
雪島「くー」
水原「…………」
雪島「ん? ああ、消去法ね?」
水原「聞いてるじゃん……。genteは『人々』か」
雪島「『ゼロから話せるイタリア後』のDialogo 2に、C'è tanta gente!ってあったじゃん」
水原「あー、あったあった。sedutaは『座ったままでいること』」
雪島「前にも出てきたね。変な単語だから出てきたのは覚えてる」
水原「中身は覚えてなかったと。paceはpeaceだな。in paceで『安心して』らしい」
雪島「これさぁ、これだけで解答しようと思ったら、In un barを聴き取るしかないね。後半、絵と全然関係ないし」
水原「“いぬばー”としか聞こえない。厳しいな。何度も聞き返してみよう」

N2 (○)
─ Anche tu, Clelia, pranzi sempre fuori, vero?
─ Eh sì, ogni giorno. A me, sai, piace molto la cucina cinese.
  Proprio vicino a dove lavoro c'è un piccolo ristorante. Vado quasi sempre lì.

水原「cucina cineseが聴き取れたから、答えとしては(a)しかない感じ」
雪島「はい、じゃあ次」
水原「おい! わからん単語たくさんあるから、見ようぜ」
雪島「眠い……」
水原「fuoriはoutside、『外で』か。pranzi fuoriで『外食』かな?」
雪島「saiは、このsaio、『修道服』の複数形かな?」
水原「それはありえん。『ご存じの通り』みたいな感じだろ」
雪島「proprioは『本当に』だから、職場のすごい近くにこのお店はあるのね」
水原「うぐぅ。proprioをまた忘れてた……」
雪島「quasi、また出てきたね。quasi sempre、『ほとんど毎日』」
水原「あー、それも忘れてた」
雪島「もうダメなんじゃない? 今さらじたばたしても……」
水原「きっちり仕上げるってば! は『そこに』、『そこで』ね」

N3 (○)
─ E tu invece, Barbara, dove pranzi?
─ Alla mensa dell'università. Posso incontrare gli amici, fare quattro chiacchiere...
  È economica e non si mangia male.

水原「universitàが聞こえたから、答えとしては(c)しかない。何度か聞いたら、amiciも聴き取れた」
雪島「mensaって聞いた覚えがある」
水原「『食堂』だな」
雪島「いや、それはわかってるけど。あれだ、HNKラジオのハジメとフミコのヤツ」
水原「どれどれ。ああ、ステップ15だな。Mangiamo alla mensa!」
雪島「結構覚えてるね、私たち」
水原「いや、残念ながら、複数形にしてもらうほど俺は覚えてない」
雪島「それは残念。chiacchiereは、動詞じゃなくて、chiacchiera、『おしゃべり』の複数」
水原「quattroは『4』かと思ったら、『少しばかりの』という意味があるようだ」
雪島「最後は、“まんじゃまーれ”っていう動詞に聞こえる。難しいね、これを聴き取るのは」
水原「ふぅむ。ところで、全体的にpranziが聴き取れんなぁ」
雪島「“ぷらんつぃ”じゃなくて、“ぷらんずぃ”なんだね。zは濁ったり濁らなかったり」

N4 (○)
─ E tu, Vittoria?
─ Io a pranzo mangio sempre a casa. Devo cucinare per mio figlio.
  Quando torna da scuola, verso le due, ha una fame..!

水原「a casaが聴き取れた」
雪島「解答に必要な単語しか聴き取れないのか、そこが必要だから聴き取れてるのか……」
水原「微妙やね。何度か聞いたら、figliofameも聴き取れた」
雪島「全部文末だね。figlioまではなんとかなるけど、Quandoからがさっぱり」
水原「versoは『〜頃』か。これもまた重要単語だな」
雪島「みなりん」
水原「ん? なんだ?」
雪島「眠い」
水原「俺もだ。24時回ったから、今日はここまでで」
雪島「リスニングは勉強に時間がかかるね」

  *  *  *

水原「さあ、続きを始めるか」
雪島「結局また23時近いじゃん」
水原「昨日よりは眠くない」
雪島「私は眠い」
水原「N5からだな」

N5 (×)
─ Scusa, Lina, non trovo i miei guanti...
─ Sono sul tavolo, nell'ingresso.
─ Sul tavolo? Ma dove...? Ah, è vero, eccoli! Sono sotto il giornale!

水原「全然わからんかった。今聞き返しても、sul tavoloしか聴き取れん」
雪島「そもそも、『手袋』がguantiだってわからないと厳しくない?」
水原「いや、(a)と(b)の『鍵』がchiaveなのは知ってたから、話の内容が『鍵』でないことはわかった」
雪島「じゃあ後は、sotto il giornaleだね」
水原「giornaleは聴き取れたが、何かわからんかった。まあ、絵から『新聞』だと見当はつくが」
雪島「sottoはunderね。これがわからないと、解答のしようがない」
水原「いや秘密兵器。この人は一瞬どこかわからないでいるから、明らかに机の上にある(d)より、隠れてる(c)だな」
雪島「秘密兵器はいざというときにだけ発動したいね。できればイタリア語を理解しよう」
水原「うぐぅ」
雪島「ところで、ingressoは『玄関』ね。知ってた?」
水原「まさか!」

N6 (×)
─ Giulia, per favore!
─ Che c'è?
─ Puoi spegnere quella musica? Così non posso studiare!
─ Ma Sergio, io devo ballare! Ho l'esame di danza il prossimo martedì, devo fare esercizio...
─ Vabbè, ho capito... Almeno abbassa un po', e chiudi la porta!
─ Va bene...

水原「今聞いたら、(d)だとわかった」
雪島「えー!? どうして? 宿った?」
水原「いや、studiareportaを聴き取ったから。この2つがあるのは(d)しかない」
雪島「なるほどね〜。リスニングは、重要単語さえ聴き取れば、とりあえずはOKってのもあると思うよ?」
水原「うむ。じゃあ、一つずつ見ていくか。spegnereは『消す』とか『止める』」
雪島「私、この単語を知ってても、聴き取る自信がない。すごく速い……」
水原「あー、アクセントがpeにあるから違和感があるんだ」
雪島「なるほどね。Così non posso studiare、『勉強できないよ!』」
水原「esercizioは『練習』か。英語のexercise」
雪島「確かに、形は似てるから、筆記なら理解できるかもね。ヒヤリングだと厳しいけど」
水原「まったく。後は、さっぱりだった、Almeno abbassa un po'po'pocoなのは知ってる」
雪島「almenoは『せめて』だって。abbassaabbassareの2人称単数親称の命令形。『下げて』」
水原「なるほどね。Vabbèは載ってないな。Va beneのことだろう」

N7 (○)
─ Mamma, dove posso mettere questi fiori? Sulla scrivania nello studio di papà?
─ No, lì no. Non c'è posto.. Puoi metterli sul tavolo in cucina...
─ No, dai, in cucina non li vede nessuno. Sono così belli...
─ Beh, allora mettili in salotto, sul tavolino piccolo vicino alla finestra.
  Lì ci stanno proprio bene.
─ D'accordo.

水原「No, Noと来てから、salottopiccoloが聴き取れたから、解答はできた」
雪島「salottoは『応接間』ね」
水原「そうだったのか」
雪島「ダメじゃん。piccoloは?」
水原「うむ。4つの絵の中で、(a)の机が一番小さいだろ? それでだ」
雪島「なるほどね。nessunoは否定の強調だっけ?」
水原「忘れた。辞書を見るとそうある」
雪島「台所じゃ誰も見ないって言ってるのね」
水原「metterliってあれだ……『やさしいイタリア語』に出てたヤツ」
雪島「代名詞が動詞の不定詞の目的語の場合、不定詞の最後のeを取って結合」
水原「こんなところに、ちゃんと使われてるんだな……」
雪島「な、何を当たり前のことを」
水原「tavolinoは『小テーブル』か」
雪島「まあ、見ればなんとなくわかるけど、問題は聴き取れるか、ね」

N8 (×)
─ È vero che tuo figlio adesso ha una ragazza?
─ Sì, si chiama Valeria.
─ E com'è?
─ Molto carina Piccolina, magra, con dei bellissimi capelli lunghi.
  Un po' timida, ma, guarda, davvero simpatica!

雪島「ベタ誉めだね」
水原「今聞いたら(c)だってわかった」
雪島「宿った?」
水原「お前、それ好きやな。lunghiを聴き取った。長いのは一人しかいない」
雪島「結構マニアックな単語だよね、それ。っていうか、lungoならわかるけど」
水原「要するに、やっぱり知ってるかどうかってことだな」
雪島「そうなるね」
水原「carinoは『可愛い』だな。Kotomi è molto carina」
雪島「-oで終わる形容詞は、女性を修飾するとき、-aになるなんて言う基本を、時々忘れそうになる」
水原「基礎の基礎はたまにな。magraは『渇水』とか『貧窮』とか『欠乏』と出てくるが」
雪島「本では『ほっそりしていて』ってあるけど……」
水原「イタリア語のニュアンスってやつだな。deidi+iだよな?」
雪島「たぶん。前置詞が並ぶね」
水原「なんか略されてるのかもな。まあ、英語でも前置詞が二重になること、あったし」
雪島「capelliは『髪の毛』だけど、これは常に複数形で使われるという認識でいいかもね」
水原「辞書の例文も、『髪の毛』として使っているものは、すべて複数になってる」
雪島「timidatimidoの活用で、『内気な』」
水原「-oで終わる形容詞は、女性を修飾するとき、-aになるなんて言う基本を……」
雪島「それ、さっき言った」

  *  *  *

雪島「また4問で1時間以上かかった」
水原「後1問だけやろう」
雪島「ちゅ、中途半端じゃん」
水原「この地図の問題に慣れておきたい」
雪島「了解」

N9 (×)
─ Scusa, sai se c'è un'edicola qui vicino?
─ Un'edicola? Sì, guarda... se vai avanti e giri alla prima a sinistra la trovi subito.
  È subito dopo un negozio di scarpe.

水原「今聞いたら(c)だ」
雪島「どうしたの? 宿った?」
水原「sinistraが聞こえた」
雪島「(a)も左側にあるじゃん」
水原「それは言える」
雪島「prima a sinistraを聴き取りたいね」
水原「動詞が3つ出てくるな。guardare、『見る』、girare、『回る』、trovareはincontrare」
雪島「この場合のtrovareは、『出会う』じゃなくて『見つける』だね。でも、troviはまったく別の単語に聞こえる」
水原「実際別の単語だろ、こりゃ。イタリア語、原型を知ってても、活用されると聴き取れない」
雪島「じゃあ、今日はここまでね。っていうか、試験までに全然終わらないじゃん」
水原「ごめん。やっぱり『イースVI』をやっていた分、勉強する時間が削られた」
雪島「あなたがここまで過去問を満足にやれない状況で臨むなんて、珍しいね」
水原「うむ。『イースVI』をやっていた分だけ……」

N10 (○)
─ Che fai, caro, esci? Dove vai?
─ Alla stazione, a comprare il giornale e le sigarette.
─ Ci vai a piedi?
─ No, prendo la bici. Torno subito.

雪島「じゃあ、再開。もう後1日……時間にして38時間」
水原「38時間ったって、実質勉強できるのは数時間か……。もうだめぽ」
雪島「やすだゆういち?」
水原「変なモン知っとるな、お前。まあいいや、これは(b)ね。はい、次」
雪島「こらこら」
水原「Ci vai a piede?だけ怪しい。ciは副詞の『そこに』か?」
雪島「それが一番しっくり来るね」

N11 (○)
─ Umberto? Umberto! Ma dove sei?
─ Sono qui cara, in salotto.
─ E che fai?
─ Metto in ordine le videocassette.
─ Dai, vieni. La cena è pronta.
─ Arrivo subito.

水原「(b)しかない。次」
雪島「こらこら」
水原「caraって何だ?」
雪島「caro、『愛する』の女性形?」
水原「何にかかってるんだ?」
雪島「こっちかな? 名詞の方かも。Umbertoを呼んでる女性のことじゃない?」
水原「ふ〜む。metto in ordine、また出てきたな。『整理する』」
雪島「prontaprontoの女性形ね。『準備のできた』っていう形容詞」
水原「まあ、そんなもんだな」

N12 (○)
─ Adriana, cosa fai dopo il lavoro venerdì?
─ Mah... non so... Non ho nessun programma. Perchè?
─ Se hai voglia possiamo andare insieme in centro, a fare spese.
─ Sì, certo. È una buona idea.
─ Poi, magari, mangiamo in quella pizzeria, in piazza Roma...
─ Uhm, benissimo.

水原「何一つ難しいところがない。(c)しか有り得ない」
雪島「そりゃ、聴き取れれば、答えはそれしかないけどね」
水原「nessunouno、unaと同じ語尾変化だってさ。否定の強意」
雪島「a fare spese、『買い物に行く』だね。まずこれが聴き取れないと」
水原「いや、最後のpizzeriaだけで、(c)しかなくなる」
雪島「magariは何かの動詞かと思ったら、『なんなら』っていう副詞みたいよ?」
水原「辞書見ると、なんとも難しい感じだな。とても日本語にしにくそうだ」
雪島「なくても文になる単語は、ひとまず忘れよう」
水原「おおっ、強気だ」


☆ 2003年春季 - 筆記 ☆

雪島「あの、リスニングがまだ途中だったんだけど……」
水原「もう時間がない」
雪島「じゃあ、リスニングを優先させて……」
水原「待て。大変なことになった。今、リスニングの方がスコアがいい」
雪島「えっ? マジ?」
水原「なんか、わかるわかるぞ、ふははははっ! って感じ」
雪島「私はリスニングが……」
水原「俺が寝てからやってくれ」
雪島「うぅ……」

N23 (自信を持って×) / N24 (×)
Parto (per) Roma giovedì (sera).

雪島「全然ダメじゃん」
水原「だろ? びっくりだろ。『私は木曜の夕方、ローマに発ちます』」
雪島「partireper。もうこれしかない」
水原「よし、それで行こう。partireにはper」
雪島「後ろは、なんでstaseraを選ぶかなぁ」
水原「staseraは『今夜』か。『木曜日の今夜』は変だな」
雪島「木曜日がわからなかったんじゃないの? -edìで終わってたら『〜曜日』って、前やったじゃん」
水原「そんな気がする」

N25 (自信を持って○)
Noi andiamo in pizzeria, Bruno (invece) sta a casa.

水原「合ってたからいいや。次」
雪島「よ、余裕ないね」
水原「試験、明日だからな。そのくせ、まだなんかこう……勉強不足」
雪島「maは必ず文頭にしか来ないらしいから、覚えておこう」

N26 (自信を持って○)
Centoquindici.

水原「『115』だ」
雪島「『115』だね」

N27 (○) / N28 (×)
─ Quando sei a casa oggi?
─ (Dalle) dieci (a) mezzogiorno.

雪島「時間の表し方、復習ね。È l'una」
水原「È l'una」
雪島「È mezzogirono」
水原「冠詞は要らないのか。È mezzogiorno」
雪島「Sono le due」
水原「Sono le due」
雪島「Sono sette e venti」
水原「分の前は無冠詞な? Sono sette e venti」
雪島「Sono le sei meno un quarto」
水原「Sono le sei meno un quarto、『6時の15分前』」

N29 (×)
In qualche (ristorante) di Tokyo lavorano camerieri italiani.

水原「qualcheは『いくつかの』で、後ろには単数名詞しか来ないんだな?」
雪島「みたいね。cameriere、『ウエイター』」

N30 (○) / N31 (自信を持って○) / N32 (○)
Per (fare) il biglietto (devi) mettere i soldi (in) quella macchina automatica.

水原「per fare il bigliettoが主語なわけだな」
雪島「『〜するためには』はper+不定詞だってさ」
水原「まあ、それだけでいっか」

N33 (×)
(Non mangio mai) la pasta a cena.

水原「maiが何かわからんかったのが、そもそもあかん。neverな」
雪島「語順は知らないとできないから厳しいね」
水原「どれもそうじゃん。maiは動詞の後」
雪島「文頭で使う場合は、nonは要らない、と」
水原「すぐ忘れそうだが、少なくとも明日までは覚えていられそう」
雪島「それを専門用語で、一夜漬けって言うのよ」

  *  *  *

N34 (自信を持って×) / N35 (自信を持って○) / N36 (自信を持って○)
N37 (自信を持って×) / N38 (×) / N39 (自信を持って○)
─ (È) vero che vai (a) studiare in Giappone, Nina?
─ Sì, (vado) a Kyoto per (un) anno.
─ Che (bello)! Allora tanti auguri e (buon) viaggio.
─ Grazie, Gianni.

雪島「全……」
水原「ん?」
雪島「……っ然ダメじゃん!」
水原「うぐぅ。食い逃げじゃないよぅ」
雪島「主語はニーナじゃないのよ」
水原「意外だ! 意外、それは髪の毛!」
雪島「ブラフォードはいいから。che以下が主語だから、Èになるのね」
水原「ふむ。そもそもveroを忘れていたから……」
雪島「…………」
水原「なんだよ!」
雪島「別に。それより、どうしてまた、un annoを間違えてるの?」
水原「なんでだろうな。もう一度確認しよう。uno studio、un albero、un panino、un'acqua、una gonna」
雪島「それ、そんなに難しい?」
水原「わからん。なんか覚わらん。N38、何を指してるのかさっぱりわからんかった」
雪島「本だと、前の文全体を指してるってあるね。そういう時は男性単数形だってさ」
水原「つーか、正答率見ると、俺が間違えたところを、みんなも間違えてるな」
雪島「そこで差を付けなきゃ、いつまで経っても人並みよ?」
水原「まったくだ。最後は合ってた」
雪島「それができて、どうしてunoとかunはできないの?」
水原「な? 不思議だな」

  *  *  *

N40 (自信を持って○)
Mamma mia! È (tardi), devo tornare a casa.

水原「presto、『すぐに』、prima、『先に』、tardi、『遅い』」
雪島「何げに副詞な訳だね。presto、『早い』」
水原「tardiは副詞しかないぞ?」
雪島「あー、そう? 本に『早い』っていう形容詞の訳があったから、tardiも形容詞なのかと」
水原「あり得んだろ、形的に」

N41 (自信を持って○)
In estate (preferisco) andare in vacanza in campagna. È più tranquillo.

水原「後ろに不定詞が来るのは、preferireだけだろ」
雪島「そう書いてあるね。tranquillo、『静かな、穏やかな』」

N42 (○)
Lucia stasera viene con sua (sorella).

雪島「自信なかったの?」
水原「sorellamoglieも入りそうだが」
雪島「Luciaは女性よ?」
水原「あー! なるほど!」
雪島「そ、そんなに驚かれても……」

N43 (自信を持って○)
Scusi, vorrei (cambiare) questi pantaloni, sono troppo stretti.

水原「comprare、『買う』、cambiare、『替える』、chiedere……」
雪島「『求める、頼む』」
水原「あー、出てきた気がする」

N44 (○)
─ Signora, dov'è Sua figlia?
─ Mia figlia (adesso) è a scuola.

水原「allora、『その時』、adesso、『今』、anche、『まだ』」
雪島「ようやくadessoを覚えたのね。ancheは基本は『〜もまた』で、『まだ』はancora」
水原「そうか。anche、『〜もまた』」

  *  *  *

N45 (自信を持って○) / N46 (×) / N47 (自信を持って○) / N48 (○)
─ Che (giorno) è oggi?
─ Martedì, perché?
─ Ho (appuntamento) dal dentista.
─ A (che ora)?
─ Alle quattro (meno) un quarto.

水原「incontro、動詞『会う』、appuntamento、名詞『予約』、mal di denti、『歯が痛い』」
雪島「malmaleね。dente、『歯』、dentista、『歯医者』」
水原「時間ないからサクサク行こう」
雪島「っていうか、本当に時間ないよね」
水原「未だに合格は五分だ」

  *  *  *

水原「さて、再開しよう」
雪島「もう時間ないよ? 今夜徹夜でやる?」
水原「いや、いざとなれば春に……」
雪島「だ、だめじゃん……」
水原「専門用語使うと、やや急仕上げ?」
雪島「それ、競馬用語じゃ……」
水原「いや、競馬用語でもないかと」
雪島「さてと、それじゃ、急ごう。間違えたのはN52だけね?」
水原「そうだな。sposato、『結婚した』をまた忘れていた」
雪島「文中にmarito di una mia ziaってあるから、VEROだね」
水原「ふむ。まあ、内容は若干わからんかったが、正答率はかなりいいな」
雪島「わからなかった単語だけ並べようか」

via [名] 通り
impiegato [名] サラリーマン
agenzia turistica [名] 旅行代理店
direttore [名] 指導者、所長
estero [形] 外国の
paese [名] 国
straniero [形] 外国の

雪島「まだviaとかstranieroとか覚えてないの?」
水原「偉い?」
雪島「偉いよ。感心した」
水原「反語?」
雪島「そう。じゃあ、次。N56〜N58」
水原「N56とN58を間違えた。正答率28.2%と37.7%。同じミスをした人間が相当いるっぽい」
雪島「こういうところで差を付けなくちゃ」

N56 (×)
La dottoressa Bruni
   a) domenica va in vacanza
   b) è il medico della signora Manfredi
   c) oggi è molto occupata

雪島「まず、dottoressaは……」
水原「dottore、『医者』の女性形っぽい」
雪島「ふむ。(a)は『今度の日曜日、休暇で出かける』ね」
水原「定冠詞が付いてないと、『今度の』って意味で、付いてると『毎週』だっけ?」
雪島「『やさしいイタリア語』の77ページにはそう書いてあるね」
水原「これもなかなか覚わらんなぁ」
雪島「(b)はマンフレーディさんのmedico、『医者』だってあるね。これが答えかな」
水原「なんでmedicaじゃなくて、medicoなんだ? dottoressaは女性だろ?」
雪島「あれ?」
水原「(c)も、occupataって女性形になってるじゃんね」
雪島「ん〜〜〜、わかんない」
水原「これ、Kotomi è il ragazzoとか書いてあるようなものじゃないのか?」
雪島「何だろう。何だろう」
水原「まあいいや。時間がない。先生は日曜から出かけているのであって、次の日曜に出かけるかはわからんな」
雪島「よく考えなくちゃね。お金は大事だし」
水原「なんだなんだ?」

N58 (×)
a) La dottoressa Martini
b) La signora Tancredi
c) La signora Manfredi
   porta le medicine

水原「なんか、みんな似たような名前だな」
雪島「これはどうして間違えたの?」
水原「medicineを医者だと思った。医者を呼んできたのは誰か、と」
雪島「あー、そういう誤解をしたら、(b)を選ぶか」
水原「じゃあ、またわからない単語を羅列しよう」

brutto [形] 醜い、つらい、悪い
raffreddore [名] 風邪
alto [形] 高い ※『熱が高い』みたいにも使うんだ……
purtroppo [副] あいにく
giovane [形] 若い
meglio [副] よりよく / [形] よりよい

雪島「ふぅ。これで一通り終わったね。ヒヤリングは全然だけど」
水原「おう。このテキストはな。すげぇぞ? 130KB近くある」
雪島「よく頑張ったね」
水原「いや、勉強不足。これからローカルで過去問の筆記部分を一通り全部やろう」
雪島「え!? マジで!?」
水原「きっちり仕上げるよ」
雪島「す、すごいね。じゃあ私はヒヤリングをやっているよ」
水原「うし。じゃあ、パソコンでやる勉強はここで終了ってことで」
雪島「お互い明日頑張ろう♪」
水原「おう」

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