エリックとエルメス 第14話『父子』


◆ ぐねぐねダンジョン ◆

 前回の経験点は、山岳部族アッザラリラの人間を誰一人救えなかったということで、800点と少なめです。
 エルメスは、それに戦闘ボーナスと1ゾロを加えた880点を加算して、念願のファイターLv.5に。
 ホルウェンは同じく880点を加算し、予定を変更したのかセージをLv.3に上げます。
 前回から参加のコーディは、1ゾロ3回の890点をすべて保留で。
 しかし、コーディは何かのレベルを上げる前に退場しそうな予感(爆)。

GM(水原)「今回は雑談抜きでいきなり始めまっす。雑談したい?」
コーディ(ことみん)「前回やってから間が空いてないから、私は別に」
エルメス(ほずえ)「同じく。だいぶ謎も解けてきたし」
ホルウェン(由佳里)「ええ、早く始めましょう♪」
GM「じゃあ、君たちはクリーナの足跡を辿るためにアノスにやってきた。全焼したフィレニアム修道院は、現在なお復興中だ。多くの人が……」
コーディ「ま、待って……。いつからアノスに……」
エルメス「強そうな人と、部族 of バヤバーヤの人たちを倒した後のはずだけど」
GM「その後君たちは、オランを抜けて、アノスにやってきたわけだ」
コーディ「行ってない行ってない」
エルメス「森で休憩して、村に戻ってきて、どう?」
GM「ぼちぼちだよ」
ホルウェン「集落の様子です。ブロンズが戻ってきてたりします?」
GM「5体のワイバーンが食卓を囲んで、テレビ見ながら食事してる」
エルメス「なんて呑気な光景」
GM「食われてるのはリウスたちだね」
エルメス「えーっ!?」
GM「ブロンズたちは戻ってきてないよ。そういう形跡もないし、奥で大々的な儀式でもしてるのかもね」
ホルウェン「いよいよ“魔鏡”を……。死んだドラフのためにも」
エルメス「死んでないし」
コーディ「うがぁぁっ! うがぁぁっ!」
エルメス「ブロンズたちが行ったっていう洞窟に行ってみる? いきなり鉢合わせになったりしてね」
ホルウェン「そうなったら、ワイバーンを召喚して」
コーディ「召喚師!?」
エルメス「なんかカッコいいね、それ」
ホルウェン「竜よ来たれ、我が許へ!」
コーディ「ばっさばっさ」
エルメス「緊迫感のない音」
GM「じゃあ洞窟ね。山肌にぽっかり穴が空いてる。横は2メートルくらいかな。戦いになったら一人で戦ってね。上は低め。槍とか持ってたらマイナス修正の予感」
ホルウェン「そんな野蛮な武器は持ってないわ」
コーディ「いつから槍は野蛮な武器に……」
GM「じゃあ、洞窟突入ね」

 先に全体図を掲げます。

fig.1 ダンジョン全体図


ホルウェン「壁は?」
GM「石壁だね」
ホルウェン「じゃあ、コントロール・スピリットはノームで」
GM「了解」
コーディ「僕が先頭ケロケロ? 明かりは松明ケロケロ?」
エルメス「そうしよう」
ホルウェン「じゃあ、私真ん中」
エルメス「殿を務めさせていただきます」
コーディ「道はどんな感じ?」
GM「上下にくねりながら直進。しばらく歩くと、真っ直ぐ続く道と、左に曲がる道に分かれるT字路(図のa地点)。ちなみに、今後“角”って言ったら、全部直角ね。このダンジョン、カーブはない」
コーディ「それはありがたいでケロケロ」
エルメス「右で辿る? 左で辿る?」
ホルウェン「私はどっちでも」
コーディ「じゃあ、右にしよう」
GM「うい。罠感知して」
コーディ「いきなり。(ころころ)8は16」
GM「じゃあわかる。通るとダメージを受ける罠が張ってあるね。生命力抵抗に失敗すると、問答無用で生命点が1減る」
コーディ「じゃあ、解除♪」
GM「解除?」
コーディ「解除」
GM「解除……」

 図を見ての通り、解除のことは考えてなかったり。
 まあ、6ゾロ以外、失敗で我慢してもらおう。

GM「じゃあ、シーフで振って」
コーディ「(ころころ)7は14」
GM「それだと微妙だね」
ホルウェン「残念。生命力抵抗はいくつで成功ですか?」
GM「14」
ホルウェン「私、たぶん無理」
エルメス「しょうがないから、左に折れよう」
GM「じゃあ、左ね。緩やかに下りながらひたひた歩くと、左に曲がってる(f地点)」
コーディ「どこまでも、歩いていこう、ほととぎす」
エルメス「それは?」
コーディ「かの有名な詩人の詠んだ詩だね」
エルメス「博学ですね」
コーディ「ああ」
ホルウェン「折れてひたひた」
GM「折れてひたひた歩くと、どんどん下って、また左に曲がってる(g地点)。壁に緑色のボタンがあって、今は出っ張ってる。OFFの状態だな」
エルメス「押しますか?」
コーディ「罠発見……(ころころ)6は14」
GM「ないと思った」
コーディ「とりあえず押さずに進むでケロケロ」
エルメス「再びひたひた」
GM「じゃあ、下ったり平坦な道をひたひた歩くと、まだ左に曲がる角に出るね(h地点)」
ホルウェン「あれ? 3回曲がったから、入り口から入ってきた通路に当たりません?」
エルメス「それぞれ、何メートルくらい歩いたかわからない?」
GM「アップダウンが結構あるから、難しいね。真っ直ぐって言っても、微妙に右に行ったり左に行ったりしてるし。ああ、もちろん、カーブはしてないから、図を描くときは直線扱いでいいよ」
コーディ「だいぶ下ったから、きっとくぐったんだよ」
ホルウェン「じゃあ、くぐって左」
GM「ふむ。じゃあ、さらにどんどん下りながら、今度は真っ直ぐと右の二股(t地点)。真っ直ぐは平坦で、右は少し登ってる」
コーディ「由佳里ちゃん、もっと立体的な絵を描いてよ」
ホルウェン「えーっ! む、無理です」
エルメス「左手に従うから、真っ直ぐだね」
GM「真っ直ぐ行くと、今度は結構急な上り坂になってて、突き当たりは左に曲がる角(e地点)。壁に青いボタンがある。OFFの状態」
コーディ「押さずに左」
GM「かなり急な上り坂を登って、真っ直ぐと左(c地点)。真っ直ぐは下ってる」
ホルウェン「入り口から真っ直ぐ入ってきた道とつながったんじゃないですか? ゆっくり下りてきたところを、一気に登った感じがします」
コーディ「じゃあ、こことここをつなげようか」

fig.2 PCたちの絵その一


エルメス「左に曲がって真っ直ぐ行くと、罠があるんだね?」
コーディ「そのはず。じゃあ、左に」
GM「平坦な道をしばらく歩くと、真っ直ぐと左(b地点)。どっちも平坦」
ホルウェン「あれ? 違う道だったのかな?」
コーディ「真っ直ぐ行って、罠があることを確認しよう」
ホルウェン「そうですね」
コーディ「罠に気を付けながら真っ直ぐ」
GM「ふむ。じゃあ、罠感知+2で」
コーディ「(ころころ)4とか振ったけど……14」
GM「じゃあ、わかる。前と同じ罠があるね」
エルメス「つながった!」

fig.3 PCたちの絵その二


ホルウェン「アップダウンっていうのは、結構曲者ですね」
GM「結構あっさりつなげてきたなぁ。せっかく距離感がわからないって設定にしたのに」
コーディ「じゃあ、さっきのところに戻って、左に。こっちから見ると右になるのかな?」
GM「(b地点から)真っ直ぐ行くと、ずっと平坦な感じでしばらく行って右に折れてる(r地点)」
ホルウェン「さっきの急な上りがあった南北の道の手前でしょうか?」
コーディ「上を通ったんじゃないかな? 感覚として、結構歩いた?」
GM「そうだね」
コーディ「じゃあ、やっぱり上を通過して、右に折れてしばらく歩くとまた右に折れるはず」
エルメス「じゃあ、真っ直ぐ♪」
GM「うい。罠感知」
コーディ「いくつもあるんだ。(ころころ)1ゾロ……」
GM「じゃあ、全員生命力抵抗ね。失敗したら生命点を1点減らして」
エルメス「14だっけ? 13で失敗……」
ホルウェン「私も……。9とか出たのに、13にしかならない罠」
コーディ「余裕」
GM「じゃあ、エルメスとホルウェンは1点ずつ受けてくれ」
ホルウェン「1点1点が致命傷」
エルメス「全然平気♪」
GM「そこそこ急な下り坂を下りると、右と真っ直ぐ(s地点)。右は緩やかな下り。真っ直ぐはかなり急な下り」
ホルウェン「じゃあ、こことここをつなげますね?」
コーディ「オッケーでケロケロ。一応、右、右で青いボタンがあることを確認したい」
GM「うむ。あるよ。大丈夫」
エルメス「少しずつ絵になってきたね☆」

fig.4 PCたちの絵その三


コーディ「じゃあ、急な下りを直進で」
GM「そうすると、どんどん下って、右に曲がってる(q地点)。先はさらに下っている。壁にOFFの赤いボタン」
コーディ「押さずにどんどん下って真っ直ぐ。同種の罠に気を付けながら」
GM「じゃあ、ぐんぐん下って、結構歩いて、やがてゆっくりと上りになる。突き当たって右に曲がってる(p地点)」
ホルウェン「残る一つとつながりそうですね」
エルメス「登ろう!」
GM「うい。先頭、罠感知」
コーディ「(ころころ)10は18」
GM「余裕だね」
コーディ「引き返して、残ってる部分を。たぶん左に曲がってて、罠があるはず」
GM「うい。じゃあ、一応罠感知を」
コーディ「5で13?」
GM「警戒してるからそれで十分」
ホルウェン「洞窟完成!」

fig.5 PCたちの絵その四


コーディ「敵は出てこなかったね」
GM「そうだな。次のフロアにうじゃうじゃいるから……」
エルメス「うじゃうじゃ……」
コーディ「じゃあ、後はボタンの組み合わせだね。後7パターンあるけど、一つやっては全部グルグル回るんだね?」
GM「今日はプレイヤーっぽい喋り方だな」
コーディ「一つやっては全部グルグル回るケロケロ?」
エルメス「さ、さっきのでいいから」
ホルウェン「すごく疲れる感じ」
コーディ「ケロケロ?」
ホルウェン「いえ、いちいち回ってると。アップダウンがきついんですよね?」
GM「そうだね。って言っても、君たちは冒険者だし、生命点が減るわけでもないけどね」
コーディ「じゃあ、一つずつ試すでケロケロ」

 試している過程は省略。
 やがて正解を見つけて、図の乙からβの扉へ。

◆ 情報出揃う ◆

GM「ふぅ……」
ホルウェン「な、なんですか?」
GM「いや、先に第10話をやればよかったかも」
コーディ「急にどうしたケロケロ?」
GM「今、エリックたちはどの辺りだろう。ザインからオランまで、ひと月以上かかるらしいから、まだオランに着いてないかなぁ」
コーディ「そうだろうね」
GM「ふむ。じゃあまだクリーナはエリックに抱きしめられてないわけだな?」
コーディ「そ、それは物語に関係あるの?」
エルメス「きっとそれが原因で、私とエリックさんが対立して……」
ホルウェン「人間不信になって、バレーツィンに入会?」
GM「会かよ!」
エルメス「リウスと結婚」
GM「彼にはシルファがいるから」
エルメス「人間同士の方がいいよ、うん。今頃、イルウィンも後悔してるんじゃ……」
コーディ「懐かしい名前が飛び出した。一瞬誰のことかと……」
ホルウェン「誰?」
コーディ「第1話でエルフの女の子と駆け落ちした人」
GM「今日のシナリオ、もうじき終わるんだけど」
エルメス「また何か言い出した」
コーディ「たった今始まったばっかじゃん」
GM「まあいいや。シナリオ作りながら進めよう。はい、扉ね。閉まってるよ」
ホルウェン「もうめっちゃくちゃ」
コーディ「鍵は?」
GM「かかってるかどうか知るためには、開けるんだな?」
コーディ「そう言われると、いつも3点セットとかやってるけど、鍵がかかってるかって、どうやって知るんだろ」
エルメス「きっとシーフの特殊技能だよ」
GM「そうだな。かかってないぞ」
コーディ「聞き耳。(ころころ)8は16」
GM「そんなすごい達成値じゃなくても大丈夫。がやがや、数人の声。何やら喜んでるようだね」
ホルウェン「何だろう。マルショシアスが復活したとか」
エルメス「それは一大事だね。何人くらいかわかる?」
GM「4種類の声は聞こえる」
コーディ「声は、ね。30人くらい、無言で飲んでたらどうしよう」
ホルウェン「あきらめましょう。宴っぽいです?」
GM「まあ、そうだね」
コーディ「一応、罠感知。(ころころ)7は14」
GM「ないんじゃないか?」
コーディ「さて、どうしよう」
ホルウェン「シナリオ終わりそうって言ってたし、これが最終戦なんじゃ……」
エルメス「始まったばっかだし」
コーディ「後ろに無理矢理伸ばすとして、ここで強い敵を配置してきてる可能性はあるね。万全の体勢で臨む? それとも、精神点は温存する?」
エルメス「プロテクションだけかけてもらって、開けたらまずライトニング一発。後は私とコーディで戦おうか」
ホルウェン「それくらいなら安く済むね」
コーディ「じゃあ、それで」
ホルウェン「は〜い。(ころころ)成功成功(残り精神点15)」
コーディ「じゃあ、僕がドアを開けるケロケロから、中に敵っぽいのしかいなかったらライトニングね」
ホルウェン「了解です」
コーディ「じゃあ、ドアを開けるケロケロ」
GM「おう。すると、中には5人いる。4人はバッヤッバヤの連中。一人は見たことないが、学者風の男だ。君たちを見てびっくりしてる」
エルメス「学者風? 見たことないんだね?」
GM「ブロンズと一緒にいた二人とは違う感じ」
コーディ「まさかフレウレッティかプルソンか?」
GM「言うの?」
コーディ「学者は発動体持ってる?」
GM「メイジリングしてる」
エルメス「先手を打とう。リランナも殺されたし、バッヤッバヤの人たちが善だなんて考えられない!」
コーディ「じゃあ、リーダーに従う方向で」
ホルウェン「ライトニング♪」

 過激な連中だ。
 まあ、話し合いに応じる気はなかったが、自分たちから攻撃するのと、向こうから攻撃してくるのとでは印象が異なる。
 エルメスはその内、プリースト技能剥奪だな(笑)。

 ちなみに敵は、部族の4人は前回と同じデータ。サクッと殺されるから省略(爆)。
 学者(実はプルソン)は、セージLv.5、ソーサラーLv.2。どちらかというと非戦闘員。
 器用度:17/敏捷度:18/知力:19/筋力:15/生命点:11/精神点:16/魔力:5/防御点:3

<1ラウンド目>

GM「1ラウンド目はホルウェンだけね。ライトニングは最大範囲でA、B、学者か、学者、C、Dだね。テーブルがあって、学者を中心に座ってる感じ」
ホルウェン「じゃあ、学者、A、Bで。(ころころ)10点です、ええ、あははっ!(残り精神点11)」
エルメス「罰が当たったんだね」
ホルウェン「戦っちゃいけなかったのよ!」
エルメス「そ、そうかなぁ」

<2ラウンド目>

GM「学者が言うよ。『なんだお前たちは!』」
コーディ「マルショシアスの復活を拒む者でケロケロ」
ホルウェン「“魔鏡”を返して!」
エルメス「チェムを返して!」
ホルウェン「それ、違うし……」
GM「『要するに敵ということだな!』学者は……っと、ホルウェンが先だ。失礼」
ホルウェン「どうします? 失敗しちゃったけど」
コーディ「ソーサラーが怖いから、やっぱり全力で戦おうか。固まってる内に削ろう」
ホルウェン「スリープ・クラウドなら、みんな入ります?」
GM「入るよ」
ホルウェン「じゃあ、1で使えるし、ライトニング1発分と同じ精神点で。4倍は……(ころころ)低い。6は12は15(残り精神点7)」
GM「(ころころ)う〜む。全員寝た」
コーディ「平和的解決」

 その後、一行はまたバッヤッバヤの連中を「リランナの仇」と言ってグサグサ殺し(なんて連中だ!)、縛り上げたプルソンを起こします。

GM「起きた。『ぬうぅ。お前たちに、マルショシアス様から罰が下らんことを!』」
エルメス「えっと、お名前は? プルソンさん?」
GM「『何故それを!? お前たち、何者だ!?』」
ホルウェン「えっと、一つずつ聞こうか? “魔鏡”は?」
GM「『話せば命の保証があるというのか? なければ話さんぞ?』」
エルメス「それは話によるかも。あなたを放しても大丈夫そうだと判断したらそうします」
GM「『ふぅむ』」
ホルウェン「えっと、“魔鏡”は?」
GM「『あの鏡はマルショシアス様の封印を解くのに必要なものだ。今はブロンズが持っているだろう』」
エルメス「ブロンズたちはどこに行ったの?」
GM「どこにしようかなぁ……。『この先の……森に……神殿があって……その中……』」
コーディ「あ、怪しい……」
エルメス「フレウレッティは?」
GM「『フレウレッティのことまで知っているのか!? ブロンズとともにいるはずだが』」
エルメス「ムオー教のトップはフレウレッティなの?」
GM「『そうだ。俺がナンバー2だが、このザマだ。元々戦いは苦手だ』」
エルメス「バレーツィンの人たちに、若い女の子の“心”を集めさせていたのもあなたたちよね?」
GM「『詳しいな。その通りだ。マルショシアス様に必要なのでな』」
ホルウェン「クリーナはあんたたちの仲間なの?」
GM「その質問には、プルソンは少し考える素振りをしてから答える。『まあ、今のところはそうだな』」
コーディ「裏切る気なのかな?」
エルメス「使い捨てカイロ?」
ホルウェン「使い捨てクリーナ?」
GM「『それはあの女次第だ』情報がここで全部出ちゃうから、やっぱり先に第10話だったな」
エルメス「なるほど(笑)」
ホルウェン「あんたたちはマルショシアスの封印を解いて、何をするつもりなの?」
GM「『復讐だ』」
エルメス「何に対して?」
GM「『もちろん、魔法使いどもに対してだ。そんなことは、言ってもお前たちにはわかるまいがな』」
コーディ「すごくよくわかる人がここにいる」
ホルウェン「あー、なるほど!」
コーディ「じゃあ、そろそろ僕が話すでケロケロ。ラムリアースのヴースやディックを殺したのは、お前たちでケロケロ?」
GM「『お前は何者だ?』」
コーディ「エレミアの職人でケロケロ」
GM「『嘘をつけ! その喋り方は、ラムリアースの人間だろう!』」
エルメス「そ、そうだったんだ……」
コーディ「僕が誰かはともかく、質問に答えるでケロケロ」
GM「『殺されたらしいな。いい気味だ。だが、生憎俺もフレウレッティも関与していない。罰が当たったんだろうよ』」
コーディ「フレウレッティの息子は?」
GM「『あいつはラムリアースの連中に殺された。逃げ延びたのは俺とフレウレッティだけだ』」
エルメス「あれ?」
ホルウェン「生きてるって聞いたけど」
GM「『何? 生きているだと?』」
コーディ「名前は?」
GM「ぐはっ!」
エルメス「な、何? 何が起きたの?」
GM「いや、別に。そうか……まあ、しょうがないか。うーん……まあしょうがないか。フレウレッティの息子はリウスだね」
エルメス「えーっ!?」
コーディ「なるほど。GMとしては、ここでバレるのは痛いね」
GM「これでもう、伏線は何もなくなった感じだ。『お前たち、リウスのことも知っているのか?』」
エルメス「その人、バレーツィンのシルファ王女のために、ムオー教団と戦ってたんだけど」
GM「『何? リウスがバレーツィンに? 嘘をつくな!』」
ホルウェン「どういうことなんでしょう。リウスが人間嫌いになって、ヴースやディックを殺して、バレーツィンに?」
エルメス「リウスは、ムオー教団のトップが父親だって知らないのかな?」
コーディ「知ってて止めようとしてるのかも知れないでケロケーロ」
エルメス「その辺はこの人に聞いてもわかんないだろうから……。“心”を奪われた人はどうなるの? どうすれば元通りになる?」
GM「うむ。考えてない」
エルメス「い、今考えて!」
ホルウェン「先輩……」
GM「『俺は……恐らくフレウレッティも、ミルクとビールの混ぜ方は知っているが、分離の仕方は知らない』」
エルメス「そんな! 無責任よ!」
GM「『マルショシアス様の封印を解く力となれるのだ。娘たちも本望だろう』」
コーディ「それを、クリーナは知ってるでケロケロ?」
GM「『さて……』」
ホルウェン「シルファを病気にしたのもあんたたちなの?」
GM「先に第10話やらなかんかった……。『そうだ』まあいいや。細かいところを第10話で明かそう」
エルメス「じゃあ、今の段階でわかったことは……何?」
コーディ「何?」
エルメス「クリーナはだまされてる?」
ホルウェン「クリーナは、あなたたちがマルショシアスを復活させる目的を知ってるの?」
GM「『知っている。我々のラムリアースに対する復讐が終わったら、次はあいつがアノスに対して復讐をする。利害が一致したから手を組んでいる』」
ホルウェン「答えが全部出揃ったはずなのに、なんだかごちゃごちゃしてません?」
コーディ「なんかちょっと気になるんだけど、マルショシアスが危険って判断したから、ラムリアースの魔術師ギルドが動いたんだよね? なのに、マルショシアスの封印を解く目的が復讐っていうのはおかしくない?」
GM「いや、彼らは学者で、そもそもは復讐のためじゃなくて、純粋にマルショシアスってなんじゃらほいって感じで研究していたんだな。で、ギルドはその研究が危険だと判断して攻撃、逃げ延びた二人が復讐を計画。ブロンズが加わって教団設立」
エルメス「とにかく、止めないと。復活しちゃったら、もうミンフたちは元に戻らない気がする」
GM「ゲームオーバーだな。すでにダメかも知れないが」
エルメス「ひどい」
GM「じゃあ、そろそろプルソンは解き放つ?」
コーディ「微妙ケロケロ。ラムリアースの魔術師ギルドに突き出したい。だけど、先を急がなくちゃならない」
エルメス「じゃあ……サクッと……」
GM「エルメスはそろそろウーンズとかデフネスとか使っていいよ」
エルメス「うぅ……。私は角っこで、目をつむっていますから!」
GM「『や、約束が違うじゃないか!』」
コーディ「ブロンズのいるっていう神殿はすぐなのか?」
GM「『そうでもないが……』」
ホルウェン「道とか詳しく聞いておきましょうよ。神殿の構造とか。神殿で何をしようとしてるのかとか」
GM「うい。じゃあ、道は教えてくれる。神殿の構造も教えてくれる。何をしようとしてるのかも教えてくれる」
エルメス「お、教えてよ……」
GM「そこでマルショシアス復活だな。クリーナの到着を待って」
コーディ「神殿までの道や構造はあてにしない方がよさそう」
ホルウェン「そうだね。バレーツィンってどこにあるんです?」
GM「いい質問だ。エア湖の東に、今君たちのいるザレン山脈があって、そのさらに東に、バヤン山脈がある。その間、南にカーン砂漠を望む空間にバレーツィンもその神殿もある。図はこんな感じ」

fig.6 エリックとエルメスの足跡


エルメス「なるほどー! じゃあ、もうじきエリックさんと!」
コーディ「会いたいの?」
エルメス「うん、まあ……」
コーディ「今頃、フェアリーの女の子と、あんなことやこんなことして、ハーフフェアリーとか作ってるよ」
エルメス「うっ……エリックさんだから、有り得ない話じゃない……」
コーディ「し、しないしない」
GM「とりあえず、質問タイムは終了? プルソンはどうする?」
ホルウェン「人質としての利用価値とかあるかな?」
コーディ「現実問題、連れて歩くのは不可能ケロケロ。と言って、悪人を逃がすのはよくないケロ」
エルメス「サクッと……いえ、私は何も言ってません……」
ホルウェン「ワイバーンの餌に」
コーディ「どこかに僕たちの代わりに罪をかぶってくれる人はいないかな? 部屋の様子は?」
GM「ふむ。長方形の部屋(図のA)。君たちが出てきた扉と、反対側に同じような扉があって、閉まってる。隅の方にオレンジ色のボタンがある。後はガラクタばっか」
ホルウェン「ボタンを押すと、扉が開く?」
エルメス「さっき押したボタンを元通りにするんじゃない? 『子供たちの冒険』に、そんなようなレバーが出てきた気がする」
コーディ「パクった?」
GM「おう。拝借した」
コーディ「じゃあ、扉に。鍵は?」
GM「かかってないね」
コーディ「聞き耳は16」
GM「音するのかなぁ……まあすることにしよう。何やら、スケルトン・ウォリアーの動くような音がする」
エルメス「そ、それはどんな音なの?」
GM「ギギギギ……」
エルメス「えーっ!?」
コーディ「罠14」
GM「ないんじゃない?」
ホルウェン「じゃあ、開けてプルソンを放り込んで閉めようか?」
コーディ「そうしよう」
エルメス「自衛自衛……」
GM「あんたら、鬼やね」

◆ 3連戦 ◆

コーディ「しばらくしてから中を覗いてみよう」
GM「ふむ。ソーサラーのホルウェンは知名度チェックせずにわかる。スケルトン・ウォリアーが2体。プルソンはぐちゃぐちゃになって潰れてる」
エルメス「自衛のための戦いとはいえ、胸が傷むわ……」
ホルウェン「エルメスは偽善者だね」
エルメス「私は心から善人です。ええそうです」
GM「戦うの?」
コーディ「戦うしかないんじゃない?」
エルメス「じゃあ、ホルウェンに10点トランスする。(ころころ)成功♪」
GM「いや、エルメスは魔法を使おうとしたけど、魔法は発動しなかった?」
エルメス「魔法の効かない磁場か何か?」
GM「マーファにそっぽ向かれたんじゃない?」
エルメス「ど、どうして!? 私、こんなにも敬虔なのに!」
コーディ「あまりの白々しさに、もう何も言えないケロケロ」
ホルウェン「とうとう剥奪されちゃったね、エルメス……」
エルメス「そんな! 私はこの通り改心しました。さあ、マーファ様、再び私に微笑みかけてください!」
コーディ「にこっ(^^)」
ホルウェン「にこにこ」
GM「ダメみたいだね。裸になって滝に打たれるか何かしないと」
エルメス「は、裸になるとマーファ様が微笑みかけてくれるの?」
GM「俺は微笑む」
エルメス「怪しい……」

 結局、ホルウェンは魔法を温存するということで、エルメス対A、コーディ対Bの一騎討ちに。

<1ラウンド目>

 エルメス、コーディともに回避。
 エルメスは3振って外れ。コーディは着実に10点ずつ稼ぐ。

<2ラウンド目>

 エルメス、再び3を振って3点受ける(残り生命点17)。コーディは回避。
 エルメスの反撃は1ゾロ。本格的にマーファにそっぽ向かれた模様。
 コーディの攻撃も当たらない。「僕までマーファにそっぽ向かれたでケロケロ」

<3ラウンド目>

 エルメス、コーディともに回避。
 エルメスの攻撃は当たって2点通す(Aの残り生命点14)。
 コーディ、当てた後11を振って4点通す(Bの残り生命点12)。「クリティカルしないのが痛い」

<4ラウンド目>

 エルメス、コーディともに回避。
 エルメス、当てるも打撃が揮わず、1点のみ(Aの残り生命点13)。
 コーディは再びクリティカル値を出すが、スケルトン・ウォリアーにはクリティカルしない(Bの残り生命点9)。

<5ラウンド目>

 すべての攻撃が外れる。エルメス、また3を振ってしょんぼり。「マーファ様……」
 別にそれはマーファのせいではないと思う。

<6ラウンド目>

 二人とも回避の後、エルメスは再び3を振ってしょんぼり。「もう改心しましたから……」
 コーディの攻撃は当たるも通らず。シーフっぽい。

<7ラウンド目>

 エルメス、コーディともに回避。エルメスの攻撃はまたまた外れ。
 コーディは再びクリティカル値を振って4点通す(Bの残り生命点5)。

<8ラウンド目>

 回避の後、エルメスの攻撃が炸裂。4点通す(Aの残り生命点9)。
 コーディの攻撃は外れ。

<9ラウンド目>

 スケルトン・ウォリアーの攻撃は当たらない。っていうか、攻撃点12ではどうにもならない。
 エルメスは再び外し、コーディは当てて1点通す(Bの残り生命点4)。

<10ラウンド目>

 回避の後、エルメス、またまた3を振る。「クリティカルしない相手なのに、シーフに負けそう……」
 そのシーフは出目11、11で4点通し、Bを撃破。

<11ラウンド目>

 エルメス、とうとう4以上で成功する回避にすら失敗。4点受ける(残り生命点13)。
 攻撃はきっちり当て、5点通す(Aの残り生命点4)。コーディは当てるも通らず。

<12ラウンド目>

 エルメス、回避の後、反撃を当てて3点通す(Aの残り生命点1)。
 コーディの攻撃は外れる。

<13ラウンド目>

 エルメスとAは互いに避け合い、コーディが1点通して撃破する。

GM「じゃあ、スケルトン・ウォリアーは撃破ね。道は先に続いてるよ」
コーディ「扉は?」
GM「ない。また同じような感じの部屋(図のG)。すごい悪臭がする」
エルメス「くちゃい……」
ホルウェン「嫌な臭いね」
GM「知名度で振って」
ホルウェン「せっかく上げたのに10」
エルメス「私も10。出目がずっと悪い……」
コーディ「素で6」
GM「わからんね。実体化して襲ってくる。仮に煙A、B、Cとしよう」
コーディ「一旦、退く?」
GM「今さら無理」

<1ラウンド目>

 ホルウェンのライトニングがA、B、Cをまとめてなぎ払う(残り精神点3)。9発オールは5点オール(残り生命点9)。
 コーディの攻撃は当たって回るも効かない。「こいつら、普通の武器じゃダメージが与えられないでケロケロ!」
 しかし、エルメス・ソードは魔法の武器なので、気にせず攻撃。Aに6点通す(Aの残り生命点3)。
 煙の攻撃は、エルメス、エルメス、コーディの3発だが、いずれも回避する。

<2ラウンド目>

 しばらくエルメスに任せようと言うことで、ホルウェンは後方待機。コーディは前に出て回避に専念。
 エルメスは攻撃で4を振るも通り、Aを粉砕する。
 煙の攻撃は二人とも回避。

 3ラウンド目。エルメス、グルグル回して28発。Bを粉砕。コーディへの攻撃は6ゾロ回避。
 4ラウンド目。エルメスの攻撃は7点(Cの残り生命点2)。回避専念のコーディはもちろん回避。
 5ラウンド目。エルメス、10点ゲット。コーディ、3を振っても回避。もはや煙にできることは何もない。
 6ラウンド目。エルメスの攻撃が確実にヒットして戦闘終了。

GM「じゃあ、煙は散って、悪臭も……消えるのか知らないが、まあ消えたことにしよう」
コーディ「ホルウェンが無駄に精神点使った」
GM「っていうか、攻撃点12は低すぎるな。次の敵も12だから、俺もダイスを振ろう」
エルメス「っていうか、まだいるの?」
GM「次の部屋がラストだ。向こう側に扉が見える。知名度ゴー」
ホルウェン「(ころころ)9は15」
GM「それならわかるよ。ヘルハウンドだな。1体だけ。防御点が低いから、あっさり倒されそう。たまに火を吐く」
コーディ「頑張るでケロケロ」

<1ラウンド目>

 ホルウェン、残しておいてもしょうがないからと、ウィスプを飛ばす(残り精神点2)。
 ヘルハウンド、抵抗するも、10を振られて4点受ける(残り生命点12)。
 エルメスの攻撃が炸裂し、6点受ける(残り生命点6)。やっぱり防御点が低すぎる。
 コーディの攻撃も4点。早くも残り2。
 悔しいから、本来はランダムの炎を吐いてみることに。
 8点オールで、エルメスの残り生命点10。コーディは19。ホルウェンは4。

<2ラウンド目>

 ホルウェンは念のため炎の届かないところまで下がるが、エルメスの攻撃がグルッと回って戦闘終了。

ホルウェン「ヒーリングも使えません」
エルメス「試しにキュアー・ウーンズを使ってみよう。(ころころ)成功」
GM「ダメみたいだね。発動しないよ」
エルメス「えっぐえっぐ。試しに違う神様に祈ってみよう。マイリー様、どうかこの者の傷を……」
GM「ダメダメ。心がこもってない」
コーディ「とりあえず扉を調べるでケロケロ。聞き耳11」
GM「何も聞こえないねぇ」
コーディ「鍵は?」
GM「かかってないよ」
コーディ「罠15」
GM「ないんじゃない?」
コーディ「開けよう。ガチャ」
GM「さっきプルソンたちがいた部屋と同じような部屋(図のB)。右奥に祭壇みたいなのがあって、左奥に箱、左手前に本棚、正面には道が続いてる」
ホルウェン「祭壇はどんな感じですか?」
GM「特に魔法的なものは何もないね。壁に怪しげな模様が描かれたりしてるけど、それ以外は特になし」
エルメス「本棚は? またマルショシアスの本? 私、だいぶ教義を理解してきたよ」
GM「じゃあ、マルショシアスのプリーストLv.1だな」
エルメス「教義を理解しただけで、マルショシアスに敬虔なつもりはないから」
GM「残念。本棚にはカビの生えた古い本とか。内容的には大した価値のありそうなものはないね」
コーディ「箱には?」
GM「魔晶石がゴロゴロしてる。1ptのものが10個」
ホルウェン「エンチャントとかプロテクションとかかけるのに役立ちそうだからもらっておこう」
エルメス「全部あげるよ。私魔法使えないし……えぐえぐ」
コーディ「じゃあ、先に進むケロケロ?」
エルメス「そうしようか。ホルウェンの生命点は気になるけど」
ホルウェン「すごく気になる……でもどうにもならないし」
GM「しばらく歩くと光が差してくる。向こう側には青い空」
コーディ「出てみようかな」
GM「元々高いところから入ってるから、洞窟内で多少下ったとは言え、まだまだ高いところにいる。眼下に森が見える。150メートルくらい下かな? 遥か彼方にはまた別の山脈が見えるね」
ホルウェン「バレーツィンは見えたりしません?」
GM「残念ながら」
ホルウェン「下りて休もうか? 道はあります?」
GM「道はないけど、まあ1時間くらいかければ下りれるんじゃないかな? 判定なしで」
ホルウェン「じゃあ、森まで下りて休もうか?」
エルメス「そうだね。日にちが代われば、マーファ様の気も変わるかもしれない」
GM「それはどうだろう」

◆ やっぱり戦うワイバーン ◆

 一行は、適当な時間寝てヒーリングで回復させた後、また数時間寝て全回復させます。
 6時間寝て回復させられるのは1日に1回だけというルールは、無視の方向で。

GM「さてと……う〜む」
エルメス「シナリオ考えてないから困った?」
GM「それもあるが、エリックたちと時間が合わないのが困った。エルメス編を5話やって、エリックたちと合流の予定だったが、どうやっても次回で合流してしまう」
コーディ「僕とエリックがバッティング、ケロケロ」
GM「コーディには死んでもらうから」
コーディ「ええーっ!?」
GM「まあしょうがないか。とにかく今回はここまでね。じゃあ、経験点は……」
エルメス「み、短い……」
GM「じゃあ、神殿に向かって歩いてもらおうかな」
ホルウェン「ひたひた。プルソンの言っていた道は本当かしら?」
GM「森をひたひた歩いてると、川が流れてる。プルソンはその川の上流だと言っていたが」
コーディ「他に情報がないから、信じて歩いて行ってみよう」
GM「それなら、随分歩くと、だんだん高くなってきて、山が近付く。まあ、数日歩いたことにしよう。とうとう山に辿り着いて、そこには滝が!」
エルメス「それは……何?」
GM「マーファの囁きが聞こえるよ。『さあエルメス、あなたは裸になってその滝に一週間打たれるのです。そして悔い改めなさい』」
エルメス「そ、それは本当にマーファの囁きなの?」
GM「そうだね。ホルウェンとコーディには聞こえなかったよ」
エルメス「な、なんてことみ先輩……。どうしようかなぁ……。でも、魔法使えないと困るし……」
コーディ「エルメス、どうしたケロケロ?」
ホルウェン「その滝に何かあるの?」
エルメス「あの、えっと……」
GM「まあ、それはそれとして、ちょっと危険感知」
エルメス「レンジャー、私だけ。でも10」
ホルウェン「素で10」
コーディ「それ以下」
GM「じゃあ、わからんね。前方からワイバーンを従えた男がやってきて、君たちとばったり」
エルメス「ちょっと待って。ワイバーンを従えてるの?」
GM「男は……もういい年だけど、何やら虫笛みたいなのでワイバーンを操っているみたいだね。『お前たち、何者だ!』」
コーディ「フレウレッティ登場?」
ホルウェン「いきなり大ボスですか!?」
エルメス「えっと、旅の冒険者です」
GM「『怪しいぞ! お前たち、怪しいぞ!』」
ホルウェン「ワイバーンと一緒にいるあんたの方がよっぽど怪しいわ。何者?」
GM「『いいや、お前たちの方が怪しい! わしはこの界隈に用事があるから、いても不思議ではない!』」
エルメス「私たちも用事があるのよ」
GM「『嘘をつけ! こんなところに用事などあるものか!』」
エルメス「あるったらあるの! あなたこそ、どんな用事があるって言うの?」
GM「『偉大なる神の復活だ! さあ言ったぞ! お前たちの用事とやらは!?』」
エルメス「偉大なる神の復活の阻止です」
ホルウェン「あんた、フレウレッティとやら?」
GM「『何故それを! 貴様、さてはホルウェンだな!』」
ホルウェン「どうしてそれを!」
GM「いや、冗談。君は有名人じゃないから」
ホルウェン「びっくりしたー」
GM「『お前たち、どこから来た? プルソンが来るのが遅いから様子を見に行く途中だが、まさかお前たちが何かしたのか?』」
コーディ「ワイバーンに乗っていけばいいのに。二人で歩いてたの?」
GM「滝で水を飲ませようと思ったんだな」
エルメス「プルソンは、悔い改めて自首しました」
GM「『う、嘘をつけ! 悪いのはラムリアースの連中だ! あいつには悔い改めるようなことが何もない。あいつはわしと同じ、ピュア・ハートなんだ!』」
ホルウェン「ピュア・ハート……。そういう感じじゃなかった気が……」
GM「『お前たち、何故邪魔をする? ラムリアースの手の者か?』」
コーディ「僕はそうだけど、黙っていよう。リーダーに任せた」
エルメス「あなたたちの目的のために、知り合いが“心”を奪われたのよ」
GM「『だから何だ? 阻止したら“心”が戻るとでも言うのか?』」
エルメス「も、戻らないの?」
GM「『知らん。だが、もし戻らないのなら、もうお前たちがわしたちを邪魔する理由はなくなっただろう』」
ホルウェン「私は、“魔鏡”を返してもらわなくちゃいけないから」
GM「『マルショシアス様が復活されたら、鏡は用なしだ。返してやろう。これでお前が邪魔をする理由はないな?』」
ホルウェン「あー、後、クエストかかってるから。ブロンズを倒さないと」
GM「『クエストか。では、それはブロンズに解除させよう。それでどうだ?』」
ホルウェン「いい話ね」
エルメス「ホルウェン!(笑)」
GM「一応、それはクエストに反するから、激痛が」
ホルウェン「あうぅ……。いい話だけど、複雑な事情があるのよ!」
エルメス「ホルウェンはともかく、ミンフね……」
ホルウェン「ともかくって言われた……」
コーディ「よしよし」
エルメス「ラムリアースのヴースやディックやその他の戦力は、あなたの息子が殺したわ。もう十分じゃない」
GM「それは君たちの想像でしかないが、まあいいや。『息子? リウスか?』」
エルメス「そうよ。リウスは生きてるわ。そして、ザインでムオー教団と戦った。彼はバレーツィンの人間なのよ。彼はあなたたちに病気にされたバレーツィンの王女と恋仲で、彼女を助けるためにあなたたちを追ってるわ」
GM「『リウスが……』フレウレッティは何やら考え込む。そうするとワイバーンが、『人間の戯言に惑わされるな』と……」
コーディ「お前は黙っていろ(笑)」
GM「じゃあ、ワイバーンは黙ってる(笑)。どうしようかなぁ……」
エルメス「父子で戦うのは虚しいわ。あなたはリウスが生きていることを知らなかったのでしょ? プルソンはヴースを殺した人を知らなかった。あなたも知らなかったんじゃない? 全部知った今、もうマルショシアスなんてどうでもいいじゃない」
GM「んんーーーーーーーー、しばらく考えてから、フレウレッティは激しく首を振る。『やはりダメだ。もう後戻りはできない!』」
エルメス「どうして!? GMの都合なの!?」
ホルウェン「ほずえ……」
GM「『いいや、違う。そのシルファという女、他の娘たちと同じで、もう助かるまい! となれば、リウスはわしを恨むだろう。憎きラムリアースの魔術師ギルドを叩き潰す他に、もはやわしの生きる道はない!』」
エルメス「じゃあ、シルファはミンフやチェムと同じ症状なのかな?」
コーディ「そうっぽいね」
エルメス「話せばわかるわ。とにかくリウスと会って。リウスは必ずあなたを探し出して現れるわ」
GM「『わしの息子はあの日、妻と一緒に死んだのだ! お前たち、プルソンを殺したのだろう。プルソンの仇を取らせてもらう!』フレウレッティは虫笛みたいなのを鳴らし始める」
エルメス「しょうがない。剣を抜こう。マーファ様、これは自衛のためですよ?」
GM「『エルメス、あなたは裸になって滝に打たれるのです。そして、このリプレイに挿し絵がないことに、せめてもの感謝を捧げるのです』」
コーディ「それはきっと、マーファじゃないよ。マーワァ」
ホルウェン「じゃあ、二人にファイア・ウェポン。(ころころ)成功と成功(残り精神点11)」
エルメス「今の、1ラウンド目?」
GM「いや、君たちが剣を抜く、フレウレッティが虫笛を鳴らす、ホルウェンが魔法で終了。次からカウントしよう」

<1ラウンド目>

コーディ「ちなみに、レベルは7なの?」
GM「厳しい? 君ら、デュラハンに勝ってるだろ?」
コーディ「あれは本体が1回攻撃だったし。フレウレッティは?」
GM「こいつは操るだけ」
ホルウェン「打撃点17、16、16、16+毒って、鬼かと」
コーディ「期待値で8点しか引けないから、痛いなぁ。このパーティー、金属鎧とかないし」
GM「じゃあ、フレウレッティに操られるようなワイバーンだから、少し落とすか」

 結局、レベルを1つ落としたデータで。
 ML:6/敏捷度:12/攻撃点13、14、14、13/打撃点16、15、15、15(毒なし)/回避点:12/防御点:10/生命点:25(抵抗値:16)/精神点:12(抵抗値:14)

ホルウェン「私、攻撃受けます?」
GM「大丈夫だよ。そりゃ、両手を広げて飛び出せば別だが」
ホルウェン「しませんよ。ヒーリングかけるために仲間と接触しても、大丈夫です?」
GM「大丈夫、エルメスが楯になってくれるさ」
エルメス「ひらひらって避けて、攻撃がホルウェンに」
ホルウェン「じゃあ、プロテクション×2で。(ころころ)9、10で成功♪(魔晶石を1つ使って、残り精神点10)」
コーディ「ライトニング撃ってたら、通って回ってたね」
ホルウェン「け、結果論ですよ」
コーディ「まったくだ。攻撃、8は15で当たって、12発……じゃない。ファイア・ウェポンがあるから、14発」
GM「じゃあ、4点通って、残り21」
エルメス「マーファ様ぁ……(ころころ)6は14」
GM「攻撃するときにマーファに祈るヤツ、初めて見た」
エルメス「打撃は期待値15発」
GM「じゃあ、5点通って残り16だね。偶数がエルメス。(ころころ)コーディね」
コーディ「(ころころ)15、14、16、15で回避!」
ホルウェン「コーディ、偉い!」

<2ラウンド目>

ホルウェン「ストーンブラスト」
GM「ああ、その魔法、知ってたのね」
ホルウェン「あ、当たり前です」
GM「ライトニングばっか使ってるから、知らないのかと……」
ホルウェン「敵が多かったからですよ。7は13は弾かれて、9発(残り精神点7)」
GM「3点か。残り13。結構余裕そうじゃん。レベル7でよかったな」
コーディ「最後まで油断してはいけないケロケロ。なにせ受けたら強力。(ころころ)すかっ」
エルメス「エルメス・ソードが嵐を呼ぶ! (ころころ)7は15」
GM「呼ぶな!」
エルメス「5とか振っちゃった。13発」
GM「それでもそんなにあるのか。残り10。偶数がエルメス。(ころころ)またまたコーディね」
コーディ「14、12、15、14。1発受けた。9点防御」
GM「じゃあ、6点もらって」
コーディ「やっぱり大きい!(残り生命点16)」

<3ラウンド目>

ホルウェン「順番遅らせて、どっちかが派手に受けたらヒーリング使います」
コーディ「じゃあ、攻撃……8は15で、もう1回8は14発」
GM「4点もらって、残り6。ワイバーンは悲痛の雄叫びを」
エルメス「気にせず攻撃。(ころころ)当たって、また低い! 13発」
GM「残り3だな。ふと君たちは黒い影に包まれて……」
ホルウェン「えーっ!?」
GM「どうやらさっきの雄叫びを聞いて飛んできたみたいだな」
コーディ「数秒で来ないでよ……」
GM「偶数がエルメス。(ころころ)しつこくコーディ」
コーディ「14、13、10、17。2発も受けた……。9点と10点引く」
GM「じゃあ、11点もらってくれ」
コーディ「残り5」
ホルウェン「ヒーリング使います。(ころころ)成功(魔晶石1つ使って、残り精神点4)」

<4ラウンド目>

ホルウェン「私はさっきと同じで」
コーディ「もう1体、このラウンドで来る?」
GM「いや、次」
コーディ「じゃあ、追加ダメージ+2で強打。当たれ! (ころころ)当たった。12発は14発」
GM「残……ってないな。バタリ」
エルメス「頭上にフォース撃ったり、ホルウェンにトランスとかしたいけど、無理なんだよね?」
GM「マーファ様は、エルメスが裸になることを望んでおられる」
エルメス「滝に打たれて欲しいの? 裸になって欲しいの?」
GM「もちろん、前者だな。うむ」
エルメス「虫笛に攻撃は?」
GM「可能だが、そうするとホルウェンが裸になるよ?」
エルメス「ホルウェンまで裸にするの!?」
ホルウェン「きっと意味が違うよ」
エルメス「じゃあ、力を溜めて、次に解放しよう」
GM「それは新手のコマンドか……? このラウンドでワイバーンは下りてきた」

<5ラウンド目>

ホルウェン「同じで」
コーディ「通常攻撃。(ころころ)状況が怪しくなってきた……」
エルメス「解放! (ころころ)10出た! もう1回! (ころころ)ダメかぁ、15発」
GM「でも5点受けた。残り20だな。偶数がエルメス。(ころころ)やっとエルメス」
エルメス「12、17、15、16。一番痛いとこ受けた。あ、でも防御がいい。12点軽減♪(残り生命点17)」
GM「硬い……」

<6ラウンド目>

ホルウェン「何か使いたいけど、ぐっと我慢」
コーディ「6は13で当たるのかな? (ころころ)あー、打撃がダメ。忘れて」
エルメス「7は15の、8は17点」
GM「すごい攻撃だ。7点受けて、残り13。(ころころ)また偶数。エルメスね」
エルメス「18、14、14、17」
GM「18ってなんだよ、18って」

<7ラウンド目>

コーディ「爆裂閃光剣! (ころころ)派手に当たった」
GM「新手の必殺技か?」
コーディ「ダメージが全然出ない。11発」
GM「残り12だな」
エルメス「エルメス・ソードは勇気の証! (ころころ)6は14」
GM「この巨体、回避が低い。君の勇気は見せてもらったよ」
エルメス「ダメージが……。13発」
GM「減っていかんね。残り9。(ころころ)奇数はコーディ」
コーディ「15、13、13、6ゾロ」
GM「これで、前回のワイバーン戦が、やっぱり出目のせいだと判明したな」
ホルウェン「うぅ……」

<8ラウンド目>

コーディ「必殺有刺鉄閃! (ころころ)当たって、13発」
GM「その技はなんだ? 残り6」
コーディ「“せん”は“ひらめく”って言う字を書く」
エルメス「エルメス・ソードは、ドラゴンスレイヤーに改称かな? (ころころ)外れた……」
GM「4以上で当たるのにな。(ころころ)偶数なんで、エルメスっち」
エルメス「(ころころ)すごい出目。3、11、11、10だって」
GM「ちゃっかり1発受けてるな。16発」
エルメス「(ころころ)きゃん! 11点も受けちゃった☆(残り6)」
GM「お前の防御ロールは、いつも心臓に悪い」
ホルウェン「最後のヒーリング。(ころころ)成功♪(魔晶石1つ使って、残り精神点1)」

<9ラウンド目>

コーディ「残り6か……。強打して、エルメスが『きゃん☆』とか言うと怖いから、普通に攻撃。(ころころ)5は12はギリギリ当たって、12発」
GM「残り4やね」
エルメス「(ころころ)4以上で当たるんだから、大丈夫。(ころころ)いい出目、16発!」
GM「それは轟沈。やっぱり大丈夫じゃん!」
エルメス「前回はほら、自衛のためじゃなかったから!」
GM「後のバッヤッバヤ戦はともかく、あのワイバーン戦は自衛だと思うが」

◆ エルメスは滝に打たれる ◆

コーディ「フレウレッティは?」
GM「ワイバーン2体も倒されて、茫然自失だね。戦闘は終了だ」
エルメス「とりあえず縛り上げよう」
GM「大人しいもんさ」
ホルウェン「神殿の場所とか聞こう」
GM「何も答えないよ。でもまあ、探せばわかりそうだ。プルソンの言った通りに歩いてきて、こうしてフレウレッティも出てきたわけだし」
エルメス「この人、どうしよう。リウスのお父さんだし、サクッとはいきたくないわ。マーファ様にも睨まれそうだし」
ホルウェン「放っておけば、リウスが来るかもね」
エルメス「魔物の餌になっても困るし」
GM「エルメスはこれからどうするんだ? すぐに神殿に行く?」
エルメス「それはどういう意味かな?」
GM「マーファ様は、エルメスが裸で滝に打たれることをご所望だが」
エルメス「えっと……クリーナとの合流予定とかは?」
GM「まだもうしばらく先だと、フレウレッティは答えるよ」
エルメス「じゃあ、滝? ホルウェンは良かった?」
ホルウェン「別にちっとも。元々長い時間感覚で生きてるから、“魔鏡”さえ戻るなら、一週間のロスくらい、何てこともない」
コーディ「僕も構わないケロケロ。エルメスの裸を見ながら、日々をのんびり送るケロケロ」
エルメス「コーディにはブラインドネスを……」
GM「ファラリスに乗り換える? じゃあ、滝に打たれる必要もなくなるぞ?」
エルメス「普通に目隠しを……」
GM「コーディには、フレウレッティを連れてラムリアースに帰ってもらいたいが」
コーディ「早くも離脱?」
GM「どう考えても、エリックと合流する前に、後1話は厳しい」
コーディ「別にプレイヤー的には構わないし、PC的にも構わないけど、エルメス的には?」
エルメス「突き出したら殺されたりしない? だって、この人やプルソンの親兄弟は、あっさり殺されたんでしょ?」
GM「そうだねぇ。ただ、コーディとしては、フレウレッティやリウスに情けをかける理由があまりないが」
コーディ「そうだね。悪いことをした→突き出す。自然な流れケロケロ」
ホルウェン「フレウレッティって、何か悪いことしたっけ?」
コーディ「“心”の件」
ホルウェン「ああ、そっか!」
エルメス「リウス出てこないかなぁ。呼んだら出て来ない?」
GM「出て来ないね」
エルメス「ホルウェンはどう思う?」
ホルウェン「コーディに賛成だけど」
エルメス「しょうがない。わかりました。じゃあ、コーディ。フレウレッティのことはあなたに任せます」
コーディ「了解ケロケーロ。エルメスたちは、必ずマルショシアスの復活を阻止するでケロケーロ」
エルメス「ええ。こっちは引き受けました。敵はあと、ブロンズと、ブロンズと一緒にいた数人かな?」
GM「ムオー教団組はね」
エルメス「他に何かいたっけ?」
コーディ「ラスボスはクリーナだと思われる」
エルメス「えーっ!? プレイヤー的に、あの人とは戦いたくないけど」
コーディ「同じく」
ホルウェン「ラスボスはエリック」
コーディ「有り得ない!」
GM「ラスボスはドラフ。うがぁぁっ!」
ホルウェン「長い付き合いだったわね、ドラフ。グサッ」
GM「血も涙もない。じゃあ、コーディと別れて、エルメスは裸で滝に打たれる。ホルウェンは木々とお話でよかった?」
エルメス「裸を強調するね」
GM「そうだな」
ホルウェン「木々とお話♪」
エルメス「じゃあ、第14回、終了?」
GM「うんにゃ。ちょっとコーディの後日談をやる」
コーディ「ふむ」

◆ コーディ vs リウス ◆

GM「フレウレッティはもう大人しいもんだよ。夜も逃げ出そうとしないし」
コーディ「それはそれは。じゃあ、元来た道を引き返して、エア湖に沿って、ラムリアースに」
GM「じゃあ、旅を始めて一週間くらい過ぎたある日、君は殺される」
コーディ「ぐはぁっ、ケロケロ」
エルメス「いきなり殺された……」
ホルウェン「チーン」
GM「まあ、いきなりはやめてあげよう。君とフレウレッティの前に笛吹きボーイが現れる」
コーディ「僕はリウスと会ってないから、誰かわからんケロケロ。何者ケロケロ?」
GM「『その人の息子です』フレウレッティは眼球が飛び出るほど目を大きく開けて、眼球が飛び出す。『リウス!』」
エルメス「と、飛び出したの?」
GM「いや、飛び出してない」
コーディ「ああ、エルメスの言っていたリウスケロケロね?」
GM「そんな名前じゃない。『その人は、僕に預からせてもらえませんか?』」
コーディ「預かってどうするケロケロ? この男は罪人ケロケロ」
GM「『マルショシアスは復活させない。一緒にシルファを元に戻す方法を考えてもらう』」
コーディ「その後は?」
GM「『バレーツィンで静かに暮らすよ。元のように』」
コーディ「リウス、君はラムリアースのヴースを殺したね?」
GM「『……殺すだけの理由があった』」
コーディ「僕は君に兄を殺された。今さら君がこの男と穏やかに暮らすことには、素直に賛同できない立場にある」
GM「そう来るか。『それなら、僕もあなたに情けをかける理由がない。力尽くでもその人はもらいます』」
コーディ「シーフ対決かな。じゃあ、こうしよう。僕が勝ったら、この男はラムリアースに連れて行く。君が勝ったら、引き渡そう」
GM「『仕方ありませんね』ちょっと予定と狂ったが、まあコーディの立場を考えると、止むを得ないか」
ホルウェン「どっちが勝つかな?」
エルメス「コーディの能力値、めちゃめちゃ高いから。リウス不利かと」
GM「シーフはLv.4だから、コーディの方が高いが、バードLv.7だから、ダメージ減少は多い」
コーディ「まあ、出目の勝負かな」

<1ラウンド目>

GM「そっちから」
コーディ「攻撃。(ころころ)11とか振って18」
GM「オープンダイスで本気の命の奪い合いをするか。(ころころ)9は15か」
ホルウェン「なんだか緊張する」
コーディ「(ころころ)4とか言ってるし。9発」
GM「俺も5とか振った。8点減防いで、残り15ね」
コーディ「生命点はこっちの方が遥かに高いね。でも、ダメージ減少が大きい!」
GM「15と言ってリウスアタック」
コーディ「(ころころ)それは避けれない」
GM「回れっ! (ころころ)ダメ。回らんと非力なシーフ。7発」
コーディ「カンッ」

<2ラウンド目>

コーディ「当たれぇぇっ! (ころころ)ケロ! 16」
GM「(ころころ)10点もらい」
コーディ「またダメージが低い。10発」
GM「いい出目が出ないなぁ。2点受けて残り13。リウスアタック、17!」
コーディ「それは避けれない」
GM「回れぇっ! 全然ダメ。7発」
コーディ「弾くね」
エルメス「お兄ちゃんと先輩の壮絶な殺し合い」
ホルウェン「ビデオ回さないと」
エルメス「そ、そう?」

<3ラウンド目>

コーディ「エルメスアタック! 14!」
エルメス「使われた!」
GM「ダメぽ」
コーディ「回って! (ころころ)本日3回目」
GM「壮絶な低い出目の振り合い。13と言って攻撃」
コーディ「11出た。さっき出てよ!」
ホルウェン「すごい戦い。でも、コーディ有利かな?」
エルメス「シーフ同士だから、回った方が勝つんじゃ……」

<4ラウンド目>

コーディ「エルメスアタック! 16!」
GM「(ころころ)ダメだ。15」
エルメス「ハイレベルな戦いしてる」
コーディ「回……らない。12発」
GM「(ころころ)きゃん☆ 5点も受けて残り8」
ホルウェン「防御で3が出ると『きゃん』?」
エルメス「エルメス語」
GM「読者はリウスの勝ちを望んでいる! 当たれ! (ころころ)きゃん☆ 11」
コーディ「読者はPCが勝つことを望んでいる! (ころころ)きゃん! ちょうだい」
ホルウェン「一気にレベルが低くなった」
GM「読者のみんな、俺に元気を! くらえ、ミナデイン! (ころころ)回らん! 8発」
コーディ「(ころころ)きゃん! 2点受けた。残り20」
GM「3振ってもまともに通らん。やっぱり回すしかない」

<5ラウンド目>

コーディ「この攻撃で決める! 兄の仇! (ころころ)8は15」
GM「くそぅ。このシーフの1レベルの差が、さっきからめっちゃ響いてる」
コーディ「その一瞬が、僕と君の決定的な差ケロケロ! ケロケロ、ケロケロケロ! ダメ、10発!」
GM「今のはなんだ? 全部止めた。14と言って反撃」
コーディ「ひらりひらり舞い遊ぶように!」
エルメス「なんか、外野抜きに盛り上がってる」
ホルウェン「すごい気迫……」

<6ラウンド目>

コーディ「ディック!!! 11は18!」
GM「それは無理」
コーディ「ディックゥゥゥッ!! (ころころ)また8! もう! 12発」
GM「1点もらっちゃる。残り7か。シルファ、僕に力を! 14と言ってシルファアタック」
コーディ「ディック! (ころころ)ケロケロ!」
GM「シルファ!!」
エルメス「だんだん、会話じゃなくなってきた……」
ホルウェン「もう、感情のせめぎ合い?」

<7ラウンド目>

コーディ「過去よ、さらば! 6は13と言って攻撃」
GM「そんなの受けるほど弱くない。反撃は11」
コーディ「こっちも、そんなの受けたりしない」

<8ラウンド目>

コーディ「やっぱり亡き兄に頼るのが一番力が出る! ディックゥゥ! 15!」
GM「僕は死ねない! シルファのために! (ころころ)あうぅ」
コーディ「ちっとも回らない! 11発」
GM「うおぉぉぉっ! (ころころ)6ゾロ! 完全に弾いて、13と言って攻撃!」
コーディ「ひらひらひらひら」
ホルウェン「なんか、汗かいてきた」
エルメス「どっちが勝っても、微妙に悲しい……」

<9ラウンド目>

コーディ「雪島アタック。(ころころ)7は14」
GM「ことみんが雪島を語るな! 10出て回避。そして11は18で攻撃」
コーディ「それは避けれない」
GM「ここだ……ここが勝負だ。10、11の後は12しかないだろ。シルファ、僕に力を! (ころころ)神よ! 7発」
コーディ「完全防御! 貧弱貧弱貧弱っ!」

<10ラウンド目>

コーディ「ことみんアタック! (ころころ)かはっ……」
GM「それは回避! メラクリウス様、僕に力をお貸しください! 11は18!」
コーディ「それは絶対に避けれない!」
GM「メラクリウス様、今一度、このダイスにあなたの御力を! (ころころ)何故だぁぁっ! 6発」
コーディ「そんなの受けない!」
エルメス「全然回らない……」
ホルウェン「すごいのかすごくないのか……」

<11ラウンド目>

コーディ「初心に帰って、エルメスアタック! 10は17!」
エルメス「その攻撃が一番当たるね。さすが私アタック」
GM「くそぅ。また1レベル差に阻まれた!」
コーディ「ディィィィィィック! (ころころ)また8か! 12発!」
GM「シルファ、僕に力を! (ころころ)8は10点引いて、また2点。とうとう5まで減った」
エルメス「リウスが負けそう」
ホルウェン「能力差が大きいね」
GM「はぁ…………よしっ、行こう。シルファァァァァ! 下がってきた、12しかない」
コーディ「まだ10とか出るよ♪」
GM「くそぅ!」

<12ラウンド目>

GM「じゃあここで、ニィルスレイトの援護が……」
コーディ「出てくるな。男の一騎討ちだ。(ころころ)12と言って攻撃」
GM「また1レベル差にやられた……」
コーディ「回れぇぇっ! (ころころ)4!? 9発」
GM「それは防ぐ。シルファは僕に勝ってほしいはず! シルファアタック! 15!」
コーディ「14……」
GM「5回くらい回れ! (ころころ)何故っ!? 9発」
コーディ「それは防ぐね。ふふん♪」
エルメス「白熱っていうか、もどかしいくらい回らないね」
ホルウェン「なんでこの人たち、攻撃は10以上ばっかり振ってるのに、打撃は3とか4なんだろ」
GM「それは力がせめぎ合ってるからだな」

<13ラウンド目>

コーディ「終止符を打つ! 15のスペシャルアタック!」
GM「ダメぽ。1レベル差が大きすぎる」
コーディ「(ころころ)また8……。12発」
GM「防御! (ころころ)きゃん! やっちまった。4点受けて、残り1」
コーディ「いよいよだな」
GM「1残ったのは、シルファの加護があったからだ。クリティカル値-1で強打。まず当たれ! (ころころ)ぐはぁっ!」
コーディ「それは回避」
エルメス「終わった……」
ホルウェン「リウスが負けた」

<14ラウンド目>

コーディ「とどめ色のララバイ。17と言ってララバイ」
GM「強打の後だから、どうあがいても無理」
コーディ「(ころころ)さよなら、リウス」
エルメス「最後の最後で回した!」
ホルウェン「何も殺さなくても……」
コーディ「でもその後1ゾロ。13発」
GM「-4か。まあ、生命力抵抗が異様に高いから、大丈夫だろうとは思うが。(ころころ)おう、大丈夫。じゃあ、『シルファ……』と言って倒れよう」
コーディ「サクッと」
エルメス「ええーっ!?」
コーディ「二人もまとめてラムリアースに連れて行くのは無理がある……。(GMに)行ける?」
GM「こうなった今、フレウレッティも大人しくは従わないぞ?」
コーディ「ラムリアースまでは何日?」
GM「後5日くらいかな?」
コーディ「まだまだ先が長い。とりあえず武器とか楽器とか奪って、縄抜けできないくらいしっかり縛って、応急手当をしよう」
GM「まあ、シーフ5のかけた縄だから、リウスには解けないだろうよ」
コーディ「どうしようかな。馬とか走ってこない?」
GM「来ないねぇ」
コーディ「大人しく歩かなければ殺すと脅して、先に進もう」
GM「『殺すなら殺せ。どうせラムリアースに行けば殺されるだけだ』とリウス」
コーディ「殺すか……エルメス、見てないし」
エルメス「滝に打たれてる」
GM「いや、もう終わってるはず」
コーディ「ここで殺すなら、エルメスがいるところでフレウレッティを殺しても同じだった。街道じゃないから誰も来ないだろうし、何か動物を捕まえられない?」
GM「5回連続で8以上振ったら、野生の馬が出てきて使役できたことにしてあげる」
コーディ「5回……。(ころころ)いきなりダメ……。何か策を練らないと」
GM「じゃあ、ニィルスレイトが……」
コーディ「勘弁して」
GM「ダイスで決めようか? 6以下だったら蛮族が出てくる。君は逃げ延びて、二人は蛮族に捕まる。その後のことは不明。7が出たらニィルスレイトが出てくる。8以上だったら狩人か漁師が出てきて、ラムリアースに辿り着ける」
コーディ「7がニィルスレイトっていうのが嫌……」
GM「ずっと考えてても埒が明かないだろう」
コーディ「じゃあ、振ろう」
エルメス「ドキドキ」
ホルウェン「蛮族に捕まるとどうなるんだろ……」
エルメス「いずれにせよ、明るい未来はなさそう」
コーディ「8以上! (ころころ)7!?」
GM「いつまでこのシナリオ、引っ張れば気が済むんだ? 『こんなところにいたのか、リウス……』」

◆ そしてケロケロは去る ◆

コーディ「ちなみに、ニィルスレイトの能力値は?」
GM「シャーマン6、ファイター2」
コーディ「ジャベリンが来る……。さすがに勝てる気がしない。剣を抜いて、いつでもリウスを殺せる位置で交渉しよう。『君は?』」
GM「『人間風情に名乗る名はない。その若者を放してもらおう。そうすれば、命は助けてやる』」
コーディ「僕はこっちの男をラムリアースに届けたい。リウスはそれを邪魔しようとしている。放せば、またリウスはこの男を助けに来るだろう……ケロケロ」
GM「いや、ケロケロはいいから。『それなら、力尽くで奪うが』」
コーディ「そうしたらリウスを殺す」
GM「『リウスを殺せば、お前を殺す。お前にある選択肢は、死ぬか渡して生きるかだ』」
コーディ「渡して、リウスが僕を殺したがったら? 実際、僕は殺されかけた。2点しか受けなかったがね」
GM「『先のことは知らない。今、この瞬間、お前に存在する選択肢は、死ぬか渡すかだ』」
コーディ「命の方が大事だから、フレウレッティを殺して逃げようかなぁ」
GM「そんなことしたら、今度はリウスに狙われるよ?」
コーディ「結局両方放すのか……」
GM「君が7振ったんじゃん」
エルメス「ダイスの神様は、リウスとシルファに幸せになってほしいみたいだね」
コーディ「リウスを殺して、ニィルスレイトに特攻か……」
ホルウェン「ことみんさん……」
エルメス「ことみん先輩……」
コーディ「何気に勝てそうな気がしないでもないけど……」
GM「ちなみに、10メートルくらい離れてるから。1ラウンド目は近付いて終わりね」
コーディ「ジャベリンを2発受けたら……逝くなぁ。二人とも放せば、君は僕を殺さないのか?」
GM「『私はお前には興味がない』」
コーディ「リウスは?」
GM「『僕は初めに言った通りだ』」
コーディ「元々ムオー教団を追いかけてた旅であって、昔の事件の片を付けようって旅じゃなかったから、ここは退こうかな」
エルメス「それがいいよ、うんうん」
ホルウェン「7が出たのは、キャンペーン自身がそれを望んでるんですよ」
コーディ「キャンペーンの意志!? フレウレッティに聞こうかな。過去のことは痛み分けにするか? もうマルショシアスを復活させようとか、ラムリアースを襲おうとか考えないと誓うなら、放してやる」
GM「殺されるのも癪だから、とりあえず頷いておくか」
コーディ「とりあえずって言うのが気になるけど……まあしょうがないか。ニィルスレイトにジャベリンの範囲外に出てもらって、ダッシュで逃げよう」
GM「いいよ。じゃあ、コーディの旅は逃走で終わりね」
コーディ「なんか嫌……。なんで7が出るんだろ」
エルメス「一番出易いからじゃないですか?」
コーディ「ほずえちゃん、身も蓋もない……」
ホルウェン「キャンペーンの意志ですって!」
GM「コーディはラムリアースに向けて旅立ち、ニィルスレイトは二人に歩み寄る。無駄に長引いたが、第14回はこれで終了だ」
エルメス「は〜い」

◆ 反省 ◆

水原(GM)「経験点は1,300点の1,360点……じゃない、リウスが7レベルだから、1,370点ね」
ほずえ(エルメス)「私たちは戦ってないけど」
水原「扱いが難しいな。じゃあ、エルメスとホルウェンは1,360点、いなくなった人は1,370点ね」
ことみん(コーディ)「1ゾロ3回で、1,400点。ちょっと嬉しいけど、早々と離脱」
由佳里(ホルウェン)「1,370点」
ほずえ「1,380点かな。いよいよ話も大詰めだね」
由佳里「まさかいきなりフレウレッティやプルソンが出てくるとは思わなかったし、リウスまで出てきたね」
水原「何も考えてなかったからな。コーディを離脱させるには、フレウレッティを出すしかなかった」
ことみん「熱い戦いだった」
水原「戦いになったのも予想外だし、まああれはともかく、ニィルスレイトが出てくるのは完全に予定外」
ほずえ「ダイスって面白いね」
水原「そうだな。リランナとか死ぬし」
ほずえ「えっぐえっぐ」
由佳里「残ってるのは、ムオー教団がブロンズ他数名、バレーツィンはメラクリウスとクリーナ?」
ことみん「メラクリウスはあまり関係ない予感。クリーナだね、問題は」
ほずえ「色々わかった割に、なんだかごちゃごちゃしてる」
ことみん「ミンフは治るのかな? シルファも……」
ほずえ「フレウレッティとリウスが合流したから……どうなるんだろ。エリックがバレーツィンに着いたとき、リウスたちはどこにいるのかな?」
水原「コーディと話をしていた少し前に、エリックはバレーツィン突入だな。まあ、突入なんてカッコいいもんでもないが」
ことみん「ちなみに、4年前のことだからすっかり忘れてたけど、エリックたちの後に、オランの兵士が突撃してくる」
水原「第10回は熱くなりそうだな。後2回か……できれば、第15回の後に、最終回をやりたいが」
由佳里「そういえば、ホルウェンが残りましたね。リーザと鉢合いません?」
水原「おう。ホルウェンは由佳里ちゃんの作ったキャラだから、そのまま由佳里ちゃんがやってくれ。リーザは元々俺が作ったキャラだから、NPCに戻す」
由佳里「4人パーティーですか〜」
水原「あるいは、リーザは次回死ぬ」
由佳里「えーっ!?」
水原「じゃあ、思いの外長くなったけど、今回はこのくらいかな?」
ほずえ「はーい。お疲れ様☆」
由佳里「お疲れ様です♪」
ことみん「にゅゆ」
水原「にゅい」


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