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■ 何もかもうまくいかないデュッセルドルフ観光@
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残すところ最終日を除いて後2日。
当初の予定では、この日1月3日をボン(結果としてケーニヒスヴィンター)に、1月4日を土産を買いながらデュッセルドルフにするつもりだったが、2つの理由からこれを入れ替えた。
一つは天気。予報では4日の方がボンの天気が良かった。
もう一つが州内チケットのこと。
実はケルンへ行った昨日も、確か8時58分だったかのREに乗っている。
ところが州内チケットは平日は9時から。そこで、万が一検札が来るといけないと思い、デュッセルドルフから次の駅まで、保険として切符を買っていた。
まあ保険というか、それが本来ではあるが、4日をボンにすれば土曜日なのでこれをする必要がなくなる。
ということで、3日をデュッセルドルフにした。
州内チケットを使わないので9時縛りはなかったが、だらだらと朝を過ごして、記憶では9時過ぎにホテルを出る。
この日は最初からJairus、Richardとは別行動にした。行きたい場所も違ったし、実はこの日、二日酔いで体調が優れなかった。ケルンでビールを2杯飲んだのが間違い。
ぼんやりする頭でDBの有人チケット売り場へ行き、市内の一日乗車券をゲット。どんな英語を使ったのか覚えていないが、とにかくシックスユーロ、ワンデーフリーパス、トラムオーケー、バスオーケー、プリーズみたいな、ひどい英語で購入できた。値段は間違っていた。
Hbfからトラムに乗る。最初の目的地はDusseldorf Benrathのお城。カタカナ表記ではベンラート城とある。
こんな感じ。
帰りに撮影した裏側だが、こちらもミュンスター城やアウグストゥスブルク城同様、宮殿という雰囲気。
で、ここからが大変だった。
入口に行くと、開いていない。
一連になっている近くの建物に行くと、売り場はここではなくてどこどこだと教えられ、そこに行く。
チケットを購入する。何やらべらべら言っているが、よくわからないのでオーケーオーケーと答える。
外に出て、再び城の入口に向かうと、三人組の女性に話しかけられる。
チケット売り場の場所を尋ねられたのだと思い、必死に答えるが、結局よくわからずに投げ出す。
しばらく写真を撮ってから入口に行くと、やはり開いていない。
先ほど間違えて入ったところに行って、「チケットは買ったんだが開いてない。どうすればいいんだ?」と必死に伝えると、対応してくれた女性がひどくめんどくさそうにどこかに電話をし、ついて来いと言う。
城に行くと、別の人が現れて地下に連れて行かれる。そこに、先ほどの三人組がいた。
結論はこういうことだ。
この城は、ガイド付きのツアーしかやっておらず、三人組の内の一人がガイドで、他の二人が観光客だった。
彼女はチケットを持ってふらふらしていた自分を、ツアーに参加するのかどうか確認していたのだ。
ツアーは一時間に一度で、自分は始まったばかりだったツアーにねじ込んでもらえたのである。
なんと言うか、大変面目ない。
なお、内部は撮影禁止で、カメラはロッカーに入れさせられた。事前に内部撮影OKという情報を持っていたが、それは翌日に行く竜の城だった。情報がごっちゃになっていた。
ベンラート城の中はそれはそれは綺麗で、土足も禁止で靴の上からスリッパを履いて、摺り足で歩く徹底ぶり。
ガイドはもちろん英語なので、四方に4つの季節の絵があるとか、天然の大理石を使っているとか、部分的にしかわからなかったが、まあまあ楽しかった。
トラブルもあったし、思い出としては悪くない(多少トラブった方が面白いじゃない?)。ただ、写真が撮れなかったのは残念だった。
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■ 何もかもうまくいかないデュッセルドルフ観光A
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ベンラート城は、考えようによっては幸運だったのかも知れない。
想定していたものとは異なったが、あの二人組の観光客がいなければツアーにねじ込んでもらえることもなかっただろうし、到着時間がちょうどツアーが始まったばかりだったのも幸運。
まあそんなに悪くないかもしれない、と気を取り直して次の目的地へ。
ここからがぐだぐだパート3。
Hbfを通り越して今度は北、Aquazooという水族館に向かう。小さな水族館という情報を得ていたが、10年前に行ったメルボルン動物園は楽しかったし、海外の動物園・水族館は期待が膨らむ。
最寄駅で降りる。天気も良くなってきた。体調も少しずつ復活。
弾む足取りで入口まで行くと──まさかの定休日。
いや、今これを書きながら調べたら、「2013年11月4日から2015年春まで改修工事のため閉館」とある。
完全にチェック不足。想定もしていなかったのがミステイク。前日の夜にテキトーにNexusで調べた情報では甘すぎた。
やっていないこと自体よりも、日照時間の短い冬のドイツにあって、何もできないまま時間が過ぎて行くロスが泣ける。
まあしょうがない。
次はそこからさらに北に行ったところに、Kaiserswerthという廃城があるとのことで、そこに向かう。
これもNexusの直前情報。古城、廃城は胸が熱くなる。
最寄駅で降りると、こんな感じの郊外の住宅街。
事前にNexusで開きっ放しにしていたポイントまで歩くと──ない。
廃城などどこにもない。
そこにあるのはただの道と、バス停だった。
これも結論を書くと、Kaiserswerthとは廃城の名前ではなく、そこの地名だった。
Googleマップがポイントしてのは、そのバス停、もしくは町の中心地点だったのだ。
少し歩いてみたが、宛もなくさまようのは時間の無駄だし、市民に聞けるほどの語学力も気力もなかったので、心の中でむせび泣きながらその町を後にした。
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■ 何もかもうまくいかないデュッセルドルフ観光B
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Hbfに戻り、プレッツェルを食べる。
甘い砂糖菓子のようなパンを想像していたら、塩辛くて美味しくない。完全にただの記念。
時計を見ると、もう14時を過ぎている。結局ベンラート城に行っただけで、もう2時間もしたら暗くなるという現実に打ちひしがれるが、腐っている時間はない。
ラインタワーに行く。
夏のドイツはあまり展望台の類には恵まれなかったので、ここはとても楽しみにしていたのだが、昼頃の快晴はどこへやら、天気が悪い。
後から聞くと、JairusとRichardが行った時は快晴だったらしい。恐らく自分が水族館の前で打ちひしがれていた頃だろう。
タワーの後は、すぐ近くのメディエンハーフェンに行く。
見る角度によって形が変わる建物だとかで、ワクワクして行ったのだが……なんか、工事してるし、暗いし……。
精根尽きて一度ホテルに戻る。
途中で買った細長いパンを部屋でかじったら、これも塩辛くて数口で飽きた。
ああそうだ。なぜ一度ホテルに戻ったのかを思い出した。
ゲーテ博物館に行きたかったのだが、事前にメモした地球の歩き方の情報が間違っていて、まったくわからなくてNexusを見に戻ったのだ。
転記ミスではなく、地球の歩き方の情報が間違っていた。トラムの番号が違ったのだ。
Nexusで調べて、ゲーテ博物館へ。
中には入っていない。もう外観が撮れればそれで満足。
いよいよ夜になったので、こちらも記憶を頼りに、デュッセルドルフの旧市街に、古い建物の写真を撮りに行ったのだが、場所がさっぱりわからない。
暗澹たる気持ちで歩いていたら、立派な教会などが現れたので、これを撮影して今日という日を終えることにする。
ホテルに戻る。
まあなんていうか、ここまで思い通りにならないと、それはそれでネタかなと思う。
もし水族館と廃城に行っていたら、デュッセルドルフ市街は回れなかったかもしれないし、ここは人間万事塞翁が馬でござる。
ホテルでJairus、Richardと合流。
こちらは大変充実した一日を過ごしてきた模様。
やはり事前の下調べは大切だ。これが今回の旅行の3つのぐだぐだによる教訓。
三人で外に出て、土産を買うためにスーパーに連れて行ってもらう。
その後、夕飯。この日は「匠」という店でラーメンにした。
写真は土産を買ったスーパーと、匠のラーメン。
ちなみにこのラーメン、確か10.8ユーロだったと思う。
ドイツの物価は、大体1ユーロ100円換算でよい。
ペットボトルのジュースは1.5ユーロ強、スーパーで買うと1ユーロ程度。
ハンバーガーも1ユーロバーガーのようなものがあり、他のものも大体1ユーロ100円で計算すると日本と合う。
ゆえに、このラーメンも、餃子が乗って1,000円ならそんなものかと思うが、この時1ユーロ145円。1,560円と考えると随分お高いが、円安なので仕方ない。
そんなこんなで1月3日終了。
思い通りにはならなかったが、悪くない一日だったのでは?