『 S.W.RPGリプレイ 子供たちの冒険3 』

                                プレイ日:2004年11月1日
                                GM+文章:雪島琴美

◆ キャラクターデータ ◆

 これ。
 下でも書いてますが、レベルアップ自体は2月11日に終わってました。何故かプレイは11月……。

◆ レベルアップタイム ◆

雪島「すっかり遅くなったけど、第3回ね」
ほずえ「は〜い♪」
雪島「いよいよ最終回です。頑張っていこう!」
水原「うっそ!」
雪島「嘘。前回の経験点は1,300点だったから、また煮たり焼いたりしてね」
水原「なんでやつだ」
由佳里「煮ます」
雪島「じゃあ、ティーユは煮る、と……。もう残ってないから」
由佳里「そ、そんな!」
雪島「じゃあ、エルから」
ほずえ「1ゾロ1回で、1,310点は全部次のシャーマンのために貯めておきます」
雪島「きっと次にレベル上がるまでに、キャンペーン終わっちゃうね。残念だね」
ほずえ「ひ、ひどい……」
雪島「ジェイクは?」
水原「ほずえに同じく」
雪島「ティーユは……(残経験点0なのを見て)ティーユも貯めるのね」
由佳里「わ! わからないじゃないですか! バードとか取るかも……」
雪島「ああ、ティーユは煮るんだっけ?」
由佳里「今日の琴美さんはとことん意地悪です」
ほずえ「そうだそうだ!」
雪島「いやいや。まだまだこれから」
水原「さらに飛躍するんかい……」
雪島「ところでほずえちゃん、デストラクションって覚えてる?」
ほずえ「えっと……何でしたっけ?(汗)」
雪島「由佳里ちゃん、サニティは?」
由佳里「あれです。心の平穏を取り戻す魔法」
雪島「そうそう。私も心の平穏が欲しい……」
水原「なんだよそれ!」
雪島「ほずえちゃんもちゃんと使える魔法くらい覚えようね」
ほずえ「はーい。見ておきます」
雪島「じゃあ、前回までの反省を。間が空いたし。テディンって誰?」
由佳里「はい!」
雪島「じゃあ、由佳里ちゃん」
由佳里「エリーヌをキッコロにしようとした人です」
雪島「そ、それは誤解……なのか、正しいのか……」
水原「微妙な答えだった。テディンは悪者だな」
ほずえ「ひどい人」
雪島「あんたら……」
水原「前回出てきたのは、エリーヌとユネスとタンツァだな」
ほずえ「最後の子は、たぶんどうでもいいキャラだね」
由佳里「ユネスにはお姉さんがいて、赤い指輪填めてた」
ほずえ「祭壇から持ってきた青い指輪と対になってて、魔法使いに持って行かれた」
水原「ライトニングぶっ放してたな。手強そうだ」
雪島「手強いね。エルなんて、あっさり殺されるね、きっと」
ほずえ「な、なんでわたし……」
雪島「じゃあ、そんな辺りから開始しよう。ああ、また生命点と精神点は回復してくれていいから」
由佳里「はい」

◆ 改めてここまでの復習 ◆

 実は、レベルアップをしてから9ヶ月経ってます(汗)。上を書いたのは2月。今は11月。
 シナリオは9ヶ月前に作ってあったのだけれど、プレイする時間がなく、ずるずると今日まで……。
 プレイヤーもGMも、前の話をほとんど覚えていないので、読者の皆さんには退屈でしょうが、少し復習します。

☆ 開始前(初期設定) ☆

エル(ほずえ):14歳の女の子。パーティーのリーダー。慎重。技能シャーマン(後にセージも取得)。
ジェイク(水原):14歳の男の子。エルにラブラブ。技能シーフ。人間不信。
ティーユ(由佳里):13歳の女の子。ジェイクに片想い。ファイターとプリースト(チャ・ザ)。

ベルダイン在住。大火事により親兄弟が死亡し、3人で旧市街で暮らしている。

☆ 第1話 ☆

開始時の所持金:500ガメル

子供だからという理由で仕事が受けられずに困っていた3人に、緑ずくめの学者(テディン)が声をかけてくる。
東の森の別荘がゴブリンに乗っ取られたので、退治して欲しいという依頼。報酬は300ガメル。安い!
森へ行こうとすると、宿屋の一室から『弟を助けて』と書かれた紙が投げられる。「弟」は助けることに。
森の中でグリズリーに襲われていたところを、オイスのパーティーに助けられる。

オイスたち3人は、森の奥にある祭壇がどうのこうのという依頼を受け、遂行中だった。
ベルダインの<キコーロ・モリゾヌ亭>に泊まっているから、訪ねて来るよう、エルたちに言い残して去っていく。

エルたちはゴブリンから別荘を解放すると、中を探索する。すると、何かの実験台にされていた少年を発見。
少年(ワード・13歳)はテディンの息子だが、血の繋がりはない。エリーヌ(15歳)という、やはり血の繋がらない姉がいる。
テディンはワードを実験台にし、エリーヌもひどい扱いを受けているらしい。
ワードを連れてベルダインに戻ると、テディンはエリーヌを連れてどこかへ行ってしまった後だった。
※ちなみに、エリーヌとテディンのいた冒険者の店の名前は、第2話で<ニホンピロラブラブ亭>に決まる。

収穫:
・5点分の魔晶石×2
・氷晶石×1
・+1のダガー(フォレスターと命名)
・金目のものがいくつか(第2話で500ガメルになる)

☆ 第2話 ☆

開始時の所持金:900ガメル

家も職もないワードを、エリーヌと二人ならまとめて雇ってもよいと、<ニホンピロラブラブ亭>の主人が言う。
エリーヌは雇う価値のある可愛さらしい♪ ただし、屋根はないので、ワードはエルたちの家に住むことになる。

<キコーロ・モリゾヌ亭>へ行く途中で、エリーヌが泣きながら連れて行かれたという情報を入手する。
また、憂いを帯びたショートカットの少女(リナ・16歳)に話しかけられる。弟のユネス(14歳)を探しているらしい。エリーヌはベルダインの貴族ジョーラス家の長女。ユネスは三男で、この二人は正妻の子供。
長男コリュー(22歳)と次男ドドイ(19歳)は妾の子供で、ユネスと3人で狩りへ行き、二人だけが戻ってきたらしい。
リナは右手の中指に赤い石の填った指輪をしていた(重要)。

<キコーロ・モリゾヌ亭>で、エルたちはオイスから依頼を受ける。
森の祭壇で鍛冶屋の息子のタンツァ(12歳)が行方不明になったのだが、祭壇には子供しか入れないという。
かつてアムグンド教という宗教があり、彼らがコリア湾沖地震の際に、子供を捧げた祭壇らしい。
3人は1,200ガメルでこの依頼を受ける。
GMの予想に反して、3人は依頼よりもエリーヌを優先し、テディンの別荘に寄るということで、オイスたちは宿に残った。

別荘に行くと、争った跡があり、緑色の液体が少しだけ入った注射器が転がっている。どうやらエリーヌが打たれたらしい。
本棚をあさると、「森の属性」がどうのこうのと書いた本だかメモが出てくる。

別荘を後にして祭壇に行くと、すでに死んでいるテディンと再会。少し前にクマに殺されたらしい。
祭壇に入ると、中でエリーヌ、ユネス、タンツァの3人に会う。
エリーヌはワードのことで礼を言ってから、注射器について、テディンが「キッコロ」とか「森の属性」とか言っていたことを話す。
どうやらエリーヌはキッコロになってしまうのではないか、というのがエルたちの考え。
ユネスは、やはりコリューとドドイの仕業らしく、彼らはユネスが嫌いらしい。祭壇を利用してユネスを殺そうとしたそうだ。
ユネスは貴族に固執していないので、戻ったら冒険者になると宣言。ただ、リナも家を出るなら、どこかで働くかも知れないと言う。

祭壇の奥で、青い石が填った指輪を発見する。どうやらリナの填めていたものと同じ形のものらしい。
ユネスの話では、ジョーラス家にはアムグンド教の像が置いてあるという。兎に絡まる三匹の蛇の像だそうだ。
彼らを外に出られなくしている子供のファントムを説得し、外に出てベルダインに戻る。
<キコーロ・モリゾヌ亭>に行くと、オイスの部屋に、エル宛てのこんな内容の手紙が置いてあった。
『指輪を持って5番地に来い。大人しく来ない場合は、オイスの生命も、お前たちの生命もないものと思え』

エリーヌをワードのところに置いて5番地に行くと、オイスたちはソーサラー風とシーフ風の二人に捕まっていた。
指輪を請求され、エルが渡すと、彼らは「これで指輪は二つ揃った」と言う。どうやらリナも手中にあるらしい。
怒ったユネスが斬りかかるが、ライトニングの魔法で返り討ちにされる。
二人が去り、エルたちがオイスやユネスに駆け寄ったところで終了。

収穫:
・依頼料の1,200ガメル。外に出ていた分を減らして、所持金は1,500ガメルになる。

◆ オイスたちに起きたこと ◆

GM「それじゃあ、始めようか」
ジェイク「その前に、かなり間を空けてしまって、マジすまんかった」
エル「ヤだ」
ジェイク「ひでー」
ティーユ「まあ、先輩は働いてるんだし、仕方ないですよ」
GM「そうだね。私みたいな暇な大学生とは違うから。私とは違うから」
ジェイク「強調するなよ、同い年のくせに」
GM「私は大学に。あなたは会社に♪」
ジェイク「なんてことみ」
エル「物語の内容は思い出したけど、キャラの感じがあんまり思い出せない」
ジェイク「同じく。確かエルと相思相愛だった気がする」
ティーユ「ええーっ! ジェイクは私と……」
ジェイク「そうだっけ?」
ティーユ「くすん」
エル「私は火事で死んだお兄ちゃん一筋♪」
ジェイク「死人に一筋は良くないぞ? 辛いだろうけど前を見るんだ!」
エル「見てるよ。余計なお世話だよ」
ジェイク「畜生」
ティーユ「エルがまたスレてる(笑)」
GM「そろそろ始めない?」
ジェイク「もう始まってるが」
ティーユ「は、始まってたんだ……」
ジェイク「今回はちゃんとシナリオ作ってきたか?」
GM「うー……うん」
エル「歯切れが悪いし」
GM「完璧に作ったよ? 9ヶ月前に。2月にレベルアップした時点で、シナリオは全部できてて、でもそれっきり」
ジェイク「果てしなく不安だ」
エル「じゃあ、とりあえずユネスを連れて<ニホンピロラブラブ亭>に」
GM「前回そこで終わってたけど、オイスたちは<キコーロ・モリゾヌ亭>だから、先にそっちで話を聞かない? 依頼料もそこでもらえる」
ティーユ「ユネスは5番地で治してしまってもいいですか?」
GM「構わないけど、ストーリー的に、魔法で全快、とかはやめよう。ある程度治して、<キコーロ・モリゾヌ亭>のオイスたちの部屋で寝てる」
ジェイク「じゃあ、オイスたちに話を聞こうか。何があったんだ?」
ティーユ「エル宛ての手紙を書いたのはオイスたちなの?」
GM「『書いたのは連中だけど、エルの名前は吐かされた。ソーサラーはエイジィと呼ばれていた』とオイス。悔しそう」
エル「エイジィね」
GM「シーフの方はヨッファンね。これも名前を呼ばれていたのをオイスたちが聞いていた」
エル「二人はどうして私たちが指輪を持ってきたことを知ってたんだろ」
ティーユ「そういえばそうだね。そもそもあの指輪はどういう効果があるのかな?」
GM「指輪のことはオイスには何のことかさっぱりだけど、ベッドからユネスが言うよ。『家に帰ればわかるかもしれない』」
エル「そういえば、像があるんだっけ?」
GM「そうだね。ジョーラス家は元々アムグンド教の信仰があったから」
エル「じゃあ、指輪の話はオイスたちは知らないとして……ちなみにエイジィたちには見覚えないよね?」
GM「ないねぇ。んー、ジェイクはちょっと知名度で振って」
ジェイク「俺だけ?」
GM「イエス・ユー・アー。シーフ+知力の変則知名度チェック」
ジェイク「(ころころ)8は12」
エル「素で振っちゃダメ?」
GM「要らない。ジェイクはヨッファンの名前に聞き覚えがある。でも、聞き覚えがあるだけ」
ジェイク「俺って、ギルドに所属してたっけ? もぐり?」
GM「もぐりじゃないけど、ギルドに所属するのは無理でしょう。お金ないし。その代わり、シーフ技能を使っておおっぴらに仕事はできない。探索は別ね。街では使っちゃダメ」
ジェイク「なるほど」
GM「でも、ヨッファンの名前はシーフ繋がりで聞いたことがあるよ。ちゃんと盗賊ギルドに所属してる友達が、何か言っていた気がする」
ジェイク「ズリーのヤツだな」
ティーユ「誰っ!?(笑)」
ジェイク「俺のダチ。あいつがヨッファンという男の名前を言っていた気がする」
エル「じゃあ、後からズリーに声をかけてみよう。でも、それとエイジィが指輪のことを知ってるのは関係ないかな?」
ジェイク「たぶん」
GM「オイスたちにもわからないよ。とりあえずオイスは、その件に首を突っ込むつもりはないらしい。タンツァの事件が解決して、礼を言うよ」
エル「じゃあ、巻き込んでしまってごめんなさいって謝っておこう。場所を<ニホンピロラブラブ亭>に移す?」
ティーユ「家でいい気もするけど」
ジェイク「話し合いは家でもいいが、冒険者の店には顔を出しておきたいな。あー、そういえば、ワードとエリーヌを雇ってもらわなかんし」
エル「一旦ユネスを家に置いてから、エリーヌを連れてGoだね」

 ということで、彼らは家に戻り、ユネスをベッドに寝かせる。
 それから、エリーヌを伴って<ニホンピロラブラブ亭>へ。

エル「こんにちは〜」
GM「『おお、お前たち! おお、女の子!』」
ジェイク「なんじゃい、そりゃ」
GM「エリーヌと主人の話は割愛するね? とりあえず、ワードとエリーヌはここで働かせてもらえることになったよ。エリーヌが疲れてるから、3日後から」
ティーユ「エリーヌっていうと、例の森の属性は大丈夫だったんですか?」
エル「キッコロになってない? もしくは、その兆候が出てるとか。気分は悪くない?」
GM「『だ、大丈夫です』ってエリーヌは言うけど、その顔は不安そう」
ジェイク「マスターには話しておいた方がいいかも」
エル「話して雇ってもらえなくなったら困るよ」
ティーユ「この世界なら、ちょっとくらい変な人も多いと思うし、別に話しても大丈夫じゃないかな?」
ジェイク「うむ。それに、マスターが森の属性を知ってるかもしれない」
GM「聞く?」
エル「あまり乗り気じゃないけど、二人に言われたらしょうがない。実はかくかくしかじかで……」
GM「じゃあ、主人は健康な内は雇ってくれるってさ。ちなみに森の属性のことは知らない」
ジェイク「森の属性とかキッコロとか、そういうのに詳しい人はどこかにいないか?」
GM「そういうのって、どういうの!?」
ティーユ「病気とか、薬とかかな?」
エル「毒じゃない?」
GM「病院じゃない?」
ジェイク「じゃあ、後で顔を出してみるか」

 <ニホンピロラブラブ亭>を出た3人は、ズリーの家より近くにあった病院に行く。
 しかし、森の属性やキッコロについて尋ねるが情報は得られなかった。

◆ 盗賊仲間、くくくっ ◆

GM「じゃあ、ズリーの家ね?」
ジェイク「やあ、ズリー。久しいな」
GM「『くくくっ。久しぶりだな、ジェイク!』」
エル「な、何? その悪人みたいな口ぶりは……」
ジェイク「こういうヤツなんだ……と、思う」
ティーユ「怖い」
GM「『くくくっ。今日はどうした?』」
ジェイク「うん。実はヨッファンについて聞こうかと……」
GM「『くくくっ!』」
エル「こ、怖い!」
ティーユ「ジェイクぅぅ。後ろに隠れよう」
ジェイク「こいつ、本当にこういうヤツなの? 大丈夫?」
GM「大丈夫。『くくくっ、ヨッファンだな? ヨッファン、ヨッファンヨッファンヨッファン! くくくっ!』」
ジェイク「……帰ろう。邪魔したな」
エル「お邪魔しました」
GM「待ってって。ズリーの話だと、ヨッファンはギルドの盗賊らしいよ」
ジェイク「友達?」
GM「『笑止! くくくっ! あれは俺たちのギルドの敵! それはすなわち! 天下の敵!』」
エル「ヨッファンは何をしたの?」
GM「『ヤツは俺たちのギルドの宝を奪った! 憎き敵! くくくっ!』」
ジェイク「宝?」

 ちょっと省略。
 ベルダインにはいくつか盗賊ギルドがあって、ズリーが所属しているのは、小さなギルドらしい。
 宝が何かはズリーは知らないけれど、それをヨッファンが盗み、ヨッファンはギルドに追われているらしい。
 もっとも、小さなギルドで、それほど優秀な人もいないから、なかなか見付けられずにいる。

エル「指輪?」
ジェイク「アムグンド教に関連するsomethingと考えるのが無難かな」
エル「先輩のことだから、また全然関係ない話の可能性も否定できないね」
ジェイク「ちなみに、エイジィの方は知らない?」
GM「『くくくっ! エイジィ!』」
ジェイク「知ってるのか?」
GM「『いや』」
エル「知らないくせに大袈裟」
ティーユ「ついでだから、キッコロのことも聞いてみたらどうかな?」
GM「じゃあズリーは、自分は知らないけど、ギルドに帰ればわかるかも知れないって言うよ」
ジェイク「お願いしよう」
GM「『ギルドにものを頼むときは、金を払うのが礼儀! くくくっ!』」
ジェイク「俺たち、友達だろ?」
GM「『イエース! だから俺に答えられることは、無料で答えた!』」
ジェイク「もっともだ。いくらいる?」
GM「『いくらまで出せる?』」
エル「200ガメル……できれば100ガメル……」
ティーユ「なんだか、安いね」
GM「じゃあ、200ガメルで」
エル「これで残り1,300ガメル」
GM「今日の分引いて、1,250ガメルね」
エル「うぅ……」

 ズリーからの返事は翌日ということで、3人は一旦家に戻る。
 ユネスはティーユの魔法の効果もあり、明日には治る様子。

ジェイク「ユネスはこれからどうする?」
GM「それはユネスに聞いたの?」
ジェイク「いや、仲間に」
エル「ユネスの意思を尊重するしかないんじゃない?」
GM「ユネスとしては、一旦帰って、状況を確認したいってさ。もちろん、リナは助ける方向で」
ティーユ「指輪のこととか聞かなくちゃいけないし、明日はジョーラス家の屋敷だね?」
エル「ちなみに、ユネスの家族はどんな感じなの?」
GM「父親はヌイアル・ジョーラス。正妻、要するにユネスとリナの母親はパレ。コリューとドドイの母親はヘイザ。みんな一緒に暮らしてる。ヘイザは同じ敷地の違う屋敷にいる」
エル「ユネスを嫌っていたのは、コリューとドドイだけ?」
GM「そもそも、ヌイアルはユネスを後継ぎにしたいのよ。でも、コリューは自分がなりたいと思ってる。ユネス自身は興味なし。コリューでいいと思ってる」
ティーユ「複雑ね。ドドイは? どっちにしろ、ドドイが後継ぎになる可能性はないよね?」
ジェイク「まあ、そのままならな。ユネスもコリューも死ねば別だが」
エル「コリューとドドイの仲は?」
GM「ユネスには、悪くは見えなかったって」
ジェイク「母親たちの意見は?」
GM「ヘイザはユネスが継げばいいと思ってる。パレはユネスが継ぐべきだと思ってるけど、コリューでも構わない。それよりは、兄弟が仲良くして欲しいみたいだね」
ジェイク「それはもう無理っぽいな」
ティーユ「複雑な事情だね。とりあえず、ヌイアルさんに会うのは問題ないみたいだね」
エル「真相は言わない方がいいね。まあ、ユネスが言うって言うなら別だけど」
GM「ユネス自身は、何も言う気はないよ? 家も出るつもりだから、別にコリューとドドイが罰せられても、むしろ敵を作るだけ」
エル「なるほどね〜。じゃあ、とにかく明日、ヌイアルさんに会わないとね」

◆ ユネスのお友達という女の子 ◆

 翌日、まずズリーのところに行き、二つの情報を得る。
 1つは、ヨッファンと仲が良かった人間に、エイジィという名の者がいたこと。
 それから、東の森の奥深くに、キッコロと呼ばれる生き物の住む場所があるということ。

エル「キッコロ、いるんだ……」
ジェイク「アドリブで出した割には、本格的になってきたな」
GM「そりゃ、生んじゃった以上、育てなくちゃいけない子供と同じで……」
ジェイク「い、嫌な喩えだな……」
エル「じゃあ、ジョーラス家に突撃♪」
GM「隊列は?」
エル「ええーっ!?」
GM「戦うのかと」
ティーユ「戦いません。エルが一人で戦うみたい」
エル「私も戦わないよ」
GM「じゃあ、ジョーラス家の屋敷が見えてくると、不意に一人の女の子が現れる。年齢はエルと同じくらい。金髪で疲れた感じの顔をしてる」
ジェイク「リナじゃないんだろ? 重要キャラなのか?」
ティーユ「素通り?」
GM「いやいや。ユネスを見ると、近付いてくる。ユネスが『ソーニ!』って呼びかけるよ」
ジェイク「誰?」
GM「『ビデオルさんの娘さんだよ』ビデオル家は貴族だけど、ジョーラス家よりだいぶ小さい」
エル「えー、お二人の関係は?」
GM「友達。ソーニは『こんにちは、ユネス』って」
ジェイク「こんにちは、ソーニ。疲れてるみたいだけど、どうしたんだい?」
GM「それはユネスの台詞なの?」
ジェイク「一人芝居は嫌だろ?」
GM「ま、まあ……。『大丈夫よ。ねえ、ユネス……』」
ジェイク「どうした?」
GM「『……ううん、なんでもない』」
エル「それは絶対に何かある反応だよね」
ジェイク「言えないことなのか?」
GM「ソーニは無言で首を横に振ってから、『なんでもないわ。さよなら、ユネス』って言って行っちゃう」
ジェイク「待って、ソーニ。ひしっ!」
GM「きゃっ!」
エル「また抱きついた!」
ジェイク「ソーニ。辛いことがあったら俺に言うんだ。ぎゅうっ!」
GM「ま、待って! ユネスはそんなことしない! ソーニとはそれほど親しくないし」
ジェイク「じゃあ、ジェイクに戻ってユネスに言おう。いいのか? あの子、放っておいて」
GM「『んー、それほどの仲じゃないし、それにあの子には恋人がいるから』」
ティーユ「なんだか設定が細かい」
エル「また伏線だね」
ジェイク「逆に細かい伏線が多すぎて、混乱してきた」
GM「ちゃんとまとめておいてね。私が後から見て思い出せるように」
ジェイク「うっそ! 自分でやれよ!」
GM「ちなみにユネスだけど、ソーニが心配じゃないって言うより、リナのことが心配で、それどころじゃない感じ」
ティーユ「ああ、そう言えばそうだった」
ジェイク「ソーニ・ビデオル……きっとまた会うことになるだろう……」
エル「な、何それ?」
ジェイク「いや、なんとなく」

◆ 聖なる兎 ◆

GM「じゃあ、ジョーラス家です」
エル「表から入る? 裏からにする?」
ティーユ「表からでいいんじゃないの? どうして?」
エル「余計な人に会いたくない感じ。慎重なエルとしては」
ジェイク「自分の家にこそこそ入ることはないだろう。ピンポーン」
エル「うわ! 鳴らしちゃった!」
GM「近代的な呼びイン。召使いが出てくるけど、ユネスを見て引っ込むよ」
エル「っていうか、なんでユネスが自分の家に入るのに、呼びインを鳴らすの?」
GM「それもそうだね。ユネスが中に入っていくと、一人の青年がどたどたとやってくる。『ユネス!』」
ジェイク「誰?」
GM「長男のコリュー」
ジェイク「やあ、兄さん」
GM「またユネス? まあいいけど。『ユネス! お前、リナをどうした!?』」
ジェイク「どうしたも何も、俺が聞きたい。ちょっと落ち着けよ」
GM「『そ、そうだな……』」
ティーユ「それより、ユネスはコリューに祭壇に突き落とされたんじゃなかったの? 平気なの?」
GM「ユネスの方からは、何も言う気はないよ。それよりリナが優先。リナのことが片付いたら言うかもね」
ジェイク「コリューは、リナを心配してる感じ?」
GM「に見える」
ジェイク「ユネスに聞いてみよう。コリューはお前は恨んでたけど、リナのことは好きだったのか?」
GM「『みたいだな。だけど、ドドイ兄さんは、俺のことも姉さんのことも嫌っていたよ』」
エル「コリューとドドイを同じで考えるのはまずいみたいだね。コリューは味方?」
ジェイク「それはないだろ。ユネスを殺そうとしたのは事実だから」
GM「コリューはしばらくうろうろ考え事をしてから、ユネスに聞く。『そういえばユネス。お前、祭壇で指輪を見なかったか?』ユネスは君たちを見るけど」
エル「言わない方がいいよ」
ティーユ「指輪って何のことか聞かない?」
エル「そうだね。指輪って? リナさんが填めてたヤツ?」
GM「コリューはなんだか疲れた顔をする。『持って来てないのか? 祭壇には指輪はなかったのか?』」
ジェイク「持ってきたけど、奪われたことは言っていいんじゃないか? その代わり、リナのことは黙っていよう」
GM「(エルに)そうする?」
エル「うん」
GM「じゃあ、驚いたように、『奪われた!? まさか、ドドイが……』」
エル「ちゃんと話してもらおうよ。思うんだけど、コリューはユネスを、指輪を取りに行かせるために祭壇に落としたんじゃないかって気がする」
ジェイク「前回公開されたメモには、『謀殺しようとする』とあったがな」
GM「なかったよ」
ジェイク「あったじゃん! あったよな?」
ティーユ「ありましたね」
GM「もう消した」

 消してないです。
 場所を部屋に移し、コリューが正直に話をする。
 予想通り、少なくともコリューは、指輪を取りに行かせるためにユネスを突き落としたらしい。もちろん、若干の殺意もあった。
 リナの填めていた指輪と二つ合わせて、森の奥の寂れた教会の下にある洞窟に捧げると、聖なる兎が現われ、幸せをもたらすと言う。

GM「『俺はその兎に幸せにしてもらおうと思った。だけど、指輪は奪われ、リナまで……おおっ!』」
ジェイク「感動中悪いが、聖なる兎ってどんなだろう」
ティーユ「蛇が絡み付いてるのかな」
エル「とりあえず、これでエイジィたちの目的ははっきりしたね」
ジェイク「リナを媒体にするとか言ってたな。リナのことは内緒で、媒体が必要かとか聞いてみよう」
GM「コリューは首を傾げてから、否定するよ。『いや、そんなものは必要ないが』」
エル「う〜ん……。ユネスから指輪を奪っていった人間……つまり、エイジィやヨッファンのことは知らない?」
GM「思い当たらないって」
ジェイク「ドドイは、コリューと同じだけの知識はあるんだな? 一緒に森でユネスを突き落としたくらいだし」
GM「『聖なる兎のことは、ドドイと二人で調べた。ユネスに指輪を取りに行かせ、ドドイと二人で幸せになるはずだった』」
ジェイク「見えてきたぞ? ドドイはリナも嫌っていたんだろ?」
GM「そうだね」
ティーユ「媒体とか、適当なことを吹き込んで、リナさんを殺させようと?」
エル「じゃあ、ドドイがエイジィとヨッファンに依頼した。それなら、リナさんに聞いたりすれば、エイジィがオイスたちのところに行くのもわかるね」
ジェイク「(コリューに)ドドイは?」
GM「『しばらく前から見ていない。まさかリナがいなくなったのと、ドドイがいないのは関係してるのか? 全部あいつが!?』」
ジェイク「いや、それはわからないけど……と言いながら、内心では確信」
エル「森の奥の教会の場所は?」
GM「聞けば教えてくれるよ。ユネスがレンジャー持ってるし、一緒に行けば辿り着ける。祭壇があったところより、さらに奥だね」
エル「じゃあ、結構急いで行かないと、リナさんが危ないんじゃ……」
GM「ちなみに、先にエイジィたちが行ってから、もう半日以上経ってるから……」
ティーユ「カ、カウントしてる!」
エル「テディンも、回る順番で殺されたし、リナさんも……」
GM「あれは、遅かれ早かれ死んでたよ。リナも遅かれ早かれ……」
エル「ええーっ!」
GM「話はもうおしまい? コリューはリナのことは聞いてないから、オロオロする他に手はない」
ジェイク「さくさく森に行った方がいいな。何か街で聞いておきたいこととかは?」
エル「私は特に」
ティーユ「エリーヌは大丈夫かな? 往復すると、だいぶ日数がかかるけど、帰ってきたらキッコロになってたとか……」
エル「でも、どうすることもできないし。何かわからないんだから」
ジェイク「連れて行くわけにもいかんから、しょうがないな。ワードにはちゃんと、キッコロになる可能性を伝えておこう。キッコロという生物の存在は確認されたし」
GM「じゃあ、一旦家に戻ってから、森に行くんだね?」
エル「はい」

 急いでいたからかも知れないけど、エルたちはヌイアルに会うことを宣言しなかった。
 ユネスを助けてくれたお礼とかを払おうと思っていたけど、なかったことに(笑)。まあ、依頼じゃないし。
 一応、ユネスは「準備してから行く」と言って、旅に必要な分の食糧だけは人数分確保することにした。

◆ そして森へ ◆

GM「じゃあ、森です」
ティーユ「もう、この森も来慣れたね。もうちょっと近いといいんだけど」
エル「思う思う」
ジェイク「ユネスの能力値って聞いたっけ?」
GM「前回も言ったけど、ソーサラー1、ファイター1、セージとレンジャーが2。武器はレイピア。メイジリング、ソフト・レザー」
ジェイク「じゃあ、エルとユネスが前、俺とティーユが後ろだな」
ティーユ「手、つなぐ?」
ジェイク「な、なんだなんだ?」
エル「ティーユが積極的!」
ジェイク「じゃあ、手をつないで」
ティーユ「きゃっ☆」
GM「突然襲われたら、マイナ……」
ジェイク「わかったよ、いいよ、やめるよ」
ティーユ「GMに恋路を邪魔された」
GM「そんなこと言われても……。とりあえず前回の祭壇まで来た」
ジェイク「珍しく何にも襲われなかったな」
エル「ユネスが敵のいない場所を選んでるの?」
GM「この先うじゃうじゃ出てくるから、割愛しただけ」
エル「うじゃうじゃ……」
GM「『こっちだよ』ユネスが案内して、さらに歩くこと数時間、いよいよ深い森の中にそれらしき建物が見えてくる」
エル「どんな感じ? 誰かいる?」
GM「見張りとかは見えない。背は高くないし、かなり寂れてるね。柱とかも崩れてるのが数本。階段も苔生してるし、もうボロッカスステークス」
ジェイク「それはクロッカスS」
エル「不用意に近付きたくないけど……足跡とかは?」
GM「(ころころ)ユネスはわからないねぇ。みんなも素で振る? 最近雨とか降ってないから、地面は乾いてるし、難しいよ?」
エル「一応、6ゾロを期待して。(ころころ)5」
ティーユ「6です」
ジェイク「10だな」
GM「じゃあわからない」
ジェイク「扉は?」
GM「空いてるよ。中の様子まではわからない」
ティーユ「考えててもしょうがないから、行ってみようよ。相手は二人なんだし、不意打ちとかはきっとないよ」
エル「そうだね。じゃあ、入り口付近まで」
GM「じゃあまあ、こんな感じ」

      ┌────────────┐
      │  ┌──────┐  │
      │  │教壇みたいな│  │
 │〜〜〜〜│  │ 大きな台 │  │〜〜〜〜│
 │ ↑  │  └──────┘  │    │
 │カーテン                  │
 │                      │
 ├───                ───┤
 │□     □□□□  □□□□     □│
 │      □□□□  □□□□      │
 ├───                ───┤
 │□     □□□□  □□□□     □│
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 ├───                ───┤
 │□     □□□□  □□□□     □│
 │      □□□□  □□□□      │
 ├───                ───┤
 │□     □□□□  □□□□     □│
 │      □□□□  □□□□      │
 ├───                ───┤
 │□     □□□□  □□□□     □│
 │      □□□□  □□□□      │
 ├───                ───┤
 │□     □□□□  □□□□     □│
 │      □□□□  □□□□      │
 ├───    ↑           ───┤
 │       椅子             │
 │┌──┐              ┌──┐│
 │└──┘←棚            └──┘│
 └─────────┘入口└─────────┘
ジェイク「おおっ! ちゃんと書いてあるな」 GM「こういうのは全部9ヶ月前に作ってあった」 ジェイク「悪かったな」 GM「別にいいけど」 エル「人とか動物の気配は? ゴブリンの巣になってたりしない?」 GM「大丈夫だね。ひんやりとした空気。中は薄暗い。木の椅子は折れたり割れたりしてる」 ティーユ「カーテンの向こうが気になるね」 エル「シーフの出番だね」 ジェイク「はいはい。忍び足で近付いて、カーテンのそばまで」 GM「どっちの?」 ジェイク「右。聞き耳Go! 13」 GM「何も聞こえないよ」 ジェイク「左、12」 GM「同じく」 ジェイク「右から、そっと中を覗き込もう」 GM「じゃあ、下に続く階段がある」 エル「け、結構あっさりと」 ジェイク「左は?」 GM「台があるだけ」
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 │┌──┐│  ┌──────┐  │   下│
 │└──┘│  │教壇みたいな│  │    │
 │〜〜〜〜│  │ 大きな台 │  │〜〜〜〜│
 │ ↑  │  └──────┘  │    │
 │カーテン                  │
 │                      │
ジェイク「じゃあ、下りるか」 エル「松明? ウィスプ飛ばす?」 ジェイク「中は暗いんだな?」 GM「真っ暗」 ジェイク「じゃあ、二重で行こう」 エル「じゃあ、ウィスプ。(ころころ)成功」 GM「松明はユネスが持つ?」 ジェイク「そうしてくれるとありがたい」 ◆ 洞窟〜メデューサ ◆  先に全体図を公開します。
             ┌─┐  ┌─┐     ┌──┐  ┌┐
      ┌┐   ┌─┘ │  │上│┌─┐ ┌┘上 └─┬┘└──┐
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   ┌┘  │ ┌┘   D├┘ ┌─┘ ││ │  ┌─┘C │  └┐
   │c ┌┘ │s    ├──┘   ││ └┐ │    │  b│
   │  │  └─┐   └┐     │└──┘ └┐   └───┘
   │ ┌┘    │A   │    ┌┘┌──┐  │
   │ └┬──┐ ├┬───┘  ┌┐│┌┘  └──┘
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      B└─┐   │ ┌───┘  └─┐  ┌┐   ┌─┐
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    │└─┐└─┘ ││    └┐  │ ┌┘└┐  ┌─┘└──┐
    │  │  ┌─┘└┐    └┐┌┘ │  │ ┌┘  M T│
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   ┌─┘J  ┌──┐   │ └┐ │  └┐   ┌─┘└┐ ┌┘
   │     │ ┌┘   └──┘ └──┐└┐┌─┘   └─┘
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  │└┐ ┌───┘ │ ┌┘┌┐  │└─┘│┌───…………‥‥‥・・
  └┐└─┘ ┌──┐└─┘┌┘└─┐└───┘│  上りくねりながら森へ
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 エルたちは、右上の「上」から出てくる。  Aは閉まっていて、B、Cは開いている。これは壁なので、閉まっているときは存在がわからない。  b、cはレバーで、bを下ろすとBが閉まり、cを下ろすとCが閉まる。両方下ろすとAが開く仕組み。  さて、階段を下りてきたエルたちは、真っ先に開いているCを抜けて、bのレバーに行き当たる。 エル「このレバーは……」 GM「今は上がってるよ」 ジェイク「イースだと、とりあえずボタンやレバーを見たら、押したり下ろしたりし続ければいいが」 ティーユ「GMが琴美さんだから、きっとひねってますよね」 エル「下ろしたら死ぬとか」 GM「それはない(笑)」 ジェイク「とりあえず下ろさずに行くのがいいかと。何もしない状態を見てからじゃないと、下ろしたことによる『変化』に気付かない可能性がある」 エル「あー、なるほど」 ティーユ「さっすがジェイク☆」 ジェイク「いやいや」  賢明な判断でしょう。先にbを下ろしてBを閉めていたら、全部を回る手間が1回余計に増えていたはず。  エルたちは左手の法則に従って進めた結果、MとTの場所にやってくる。 GM「何かいる」 ジェイク「な、何だ?」 GM「女性のようだね」 ティーユ「リナさん?」 GM「頭からは蛇が……」 ティーユ「ち、違った……」 ジェイク「メデューサか……っと、知名度だな。素で……(ころころ)あ、6ゾロ」 エル「ちぇっ! せっかくセージ取ったのに! ちぇっ!」 ジェイク「わ、悪かったよ」 GM「メデューサだね。ML3だけど、目が合うと石になる。ちなみにメデューサは眠って、奥に宝箱がある」 エル「宝は、欲しい」 ジェイク「素直だな」 ティーユ「飛び道具でがつがつっと攻撃して倒せないかな? ウィスプ、フォース、エネルギー・ボルト、フォレスターの投擲」 GM「鬼だね。やってみる?」 エル「宝は欲しいね。でも、精神点を無駄に減らしていいかな?」 ジェイク「無駄ではない。生命点いくつ?」 GM「14。防御点は5ね」 ジェイク「ナイフの期待値は、7が出たとして、2の3の2の1か?」 GM「筋力ボーナスは入らない」 ジェイク「じゃあ、6発だな。1点通る」 GM「ユネスのエネルギー・ボルトは、魔力3だから、6発で3点通る」 エル「私のウィスプが7発で4点?」 ティーユ「フォースも4点。これで12点?」 ジェイク「ちょこっと期待値以上出れば勝てるな」 エル「1ラウンドで決めれないとどうなるの?」 GM「鏡なんて持ってないよね? 目をつむって戦うと攻撃、回避に-4の修正」 エル「魔法は?」 GM「かけられない」 ジェイク「魔法はあんまり使うと、この後Lv.4ソーサラーと戦うのがつらいな。もちろん、急ぐから6時間寝るとかはなしだし。ダメージも受けたくない」 エル「じゃあ、素通り?」 ジェイク「やむを得ず」  なかなか面白い計算をしてくれた。ちなみにMがメデューサで、Tが宝箱。  結局宝は取らずに、また左手の法則で先に。図を見てわかるとおり、そうすると下の細い通路に行くんだよね。 ◆ キッコロの森 ◆ GM「ずっと奥まで続いてるよ。曲がりくねってるけど、脇道はない」 エル「怪しいね。行き着いたかな?」 ティーユ「じゃあ、先に進みましょう。ジェイクが先頭?」 ジェイク「そうだな。俺、ユネス、エル、ティーユか」 GM「ユネス、弱いよ?」 ジェイク「後ろからの攻撃が怖い」 GM「じゃあ、しばらく行くと、どんどん狭くなる。でも、君たちは子供だから通れる。大人だとちょっと厳しいね」 ジェイク「それはつまり、回避できるような状態じゃないってことだな?」 GM「そうだね。すると突然、前方に巨大な歯と舌が! 奥で炎がちろちろ燃えてる」 ジェイク「何っ!?」 エル「し、死ぬ」 GM「レッサー・ドラゴンが口を開けて待っていたみたいだね」 ジェイク「死ぬって!」 GM「じゃあまあ、それはジェイクが恐怖心のあまりに見た幻影ってことで、実際は何事もなく続いてる」 ジェイク「最低だ」 エル「もう、ジェイク! 驚かさないでよ!」 ジェイク「わ、悪かったよ」 GM「ジェイク、シーフ+知力で」 ジェイク「なんだなんだ? 11」 GM「んー、じゃあ、何かが奥の方にてけてけっと走っていった」 ジェイク「どんな生き物?」 GM「そこまではちょっと」 エル「なんだかとっても不安なんだけど」 ティーユ「引き返す?」 ジェイク「引き返してもしょうがないし。とにかく行くか」 GM「じゃあ、その内立って歩けなくなる。中腰で進んでさらに行くと、やがて奥から光が」 ジェイク「外?」 GM「外だね」 エル「注意深く出よう。いきなりグサッてことも有り得るし」 GM「じゃあ、ジェイクが穴から抜け出すと、変な緑色の、80センチくらいの生物が君を見下ろしてる」 ジェイク「……キッコロ?」 ティーユ「ひょっとして、ズリーの言ってた、キッコロの森?」 GM「さぁ。君たちは見たことがないから。一応、キッコロって呼ぶことにするけど、キッコロは……」 エル「キッコロなんじゃん!」 GM「キッコロは、何やら鳥のさえずりみたいな声でよくわからない言葉を発して、向こうに駆けていくね」 ジェイク「どうでもいいが、これは指輪の話とはまったく関係ない気がする……」 エル「同じく……」 ティーユ「リナさんは心配だけど、せっかくだから、ちょこっとだけ見て行かない? エリーヌのこともあるし」 エル「賛成♪」 GM「じゃあ、外に出ると、無数の木が林立する中に、ぼちぼち空き地がある。キッコロがちらほらいて、木だけで作った家々」 エル「キッコロは好戦的……なわけないよね?」 GM「まあそうだね。君たちの方を面白そうに眺めるのもいるけど、基本的には無関心みたい。君たちの横を平気で通り過ぎていくのとかもいる」 ジェイク「なんなんだろう、こいつら……」 ティーユ「他には何もないんですか?」 GM「少し歩くと、君たちは不思議な光景に出くわす。無数の根が地面から上に伸びてる」 エル「いまいち様子がわからない」 ジェイク「要するに、樹が地面の方に伸びてるイメージ?」 GM「まあ、そう。もしその根が1本の樹から生えてるとしたら、相当太い」 ティーユ「ジェイク、あれ、面白いね」 ジェイク「面白いな。記念写真を撮ろう」 エル「わーい♪」 GM「(カメラなんて)ないよ。君たちが眺めてると、不意に人っぽい影が現れる。知名度」 エル「知名度なんだ。(ころころ)7は12」 GM「セージ発揮だね。じゃあわかる。フェザーフォルクだね。翼の生えた人間だと思ってくれればいいよ。君たちの方を見て駆けてくる」 エル「やばそう? 戦い?」 GM「いや、感動してる感じ。ちなみに男ね。真っ直ぐエルのところに駆けてきて抱きついてくるけど、避ける?」 ジェイク「な、何だ!?」 エル「突然のことで避けれないかな。まあ、敵意がないならいいかと……」 GM「フェザーフォルクはハーピィ語で何か言うけど、もちろん君たちにはわからないね」 エル「首を傾げよう。しかも抱きつかれて恥ずかしい」 ジェイク「こら、俺のエルに! 離れろ! げしげし」 GM「攻撃? 反撃するよ?」 ジェイク「うっそ!」 GM「嘘。じゃあ、フェザーフォルクは聖霊語で話そう。『やっと人型に会えた!』聖霊語がそういうものかは知らないけど、まあそういう感じの内容」 ティーユ「聖霊語はわからない」 ジェイク「たぶんエルだけ」 エル「えっと、じゃあ、とりあえず放してくださいって。落ち着いて。落ち着いて話しましょう」 GM「『ああ、すまなかった、すまなかったよ人型ガール!』」 ジェイク「また変なのが現れたか? 言葉はわからんが」 エル「えっと、人間のエルです。あなたは?」 GM「『フェザーフォルクのグライアイ。グオ族の者だ』」 ジェイク「なんか、今回はマジでシナリオがちゃんと作られてる感じ」 ティーユ「そうですね。ほら、前回適当だったから」 ジェイク「そうそう。かなりひどかったから、最後の方」 GM「うるさいなぁ」 エル「えっと、とにかく、何もかもがさっぱりなんですけど、どうしたんですか? あれはキッコロ? あの根は?」 GM「グライアイは、キッコロのことは知らないけど、あの樹は世界樹だって言う」 エル「世界樹?」 GM「知名度。16で成功」 エル「無理。(ころころ)無理」 ティーユ「話がわからないから振れない」 ジェイク「どうせわからんからいいや。グライアイに聞いてくれ」 エル「世界樹って?」 GM「『世界樹の葉、人を生き返らせられる! ケーシャー復活キボンヌ! ああ、キボンヌ!』」 エル「ケ、ケーシャー?」 GM「『ケーシャー・イズ・マイ・シスター。スリー・イヤーズ・アゴー、スィー・ワズ・キルド・バイ・キョ族の連中。おおー、ケーシャー! マイ・リトル・ガール!』」 エル「なんだかもう、どんどん指輪から脱線してる。脱線してるのがわかる」 ジェイク「俺もそう思う。とりあえず、こいつは放置しないか?」 エル「そうもいかない状況。聞くだけ聞いてから……」 GM「もうそんなに話すことないよ。『ケーシャー助けるために、世界樹探して三千里。やっとここまで来たけれど、働くだけが人生か? 葉どころか根しかない。もうどうしていいのかわからない!』」 エル「えっと……と、とりあえず、頑張ってね、あはは」 GM「『おー、人間のプリティー・ガール! Could you lend me a hand?』」 ジェイク「トンネル使えるだろ。穴を掘ったらどうだ?」 エル「じゃあ、そう言ってみよう」 GM「『そんなのとっくにやったけど、この樹、とってもビッガンロング! イt's インpossible to ディッg by ミャーgic!』」 エル「えっと、私たち、とっても急いでるんです。ここに来たのも何かの間違えで……」 ティーユ「ソーニにエリーヌのキッコロにフェザーフォルク。もう何がなんだか」 ジェイク「伏線が多すぎるって言うかなんて言うか」 GM「前言ったじゃん。1本の大きなシナリオは難しいから、今回は小さいのを連発するって」 ジェイク「連発しすぎ」 GM「じゃあ、エルが断ると、グライアイはもうそれはもう寂しそうに……」 エル「ち、近い内にまた来るから。ね? ね?」 GM「『ゥリアリー?』」 エル「うん、うん。絶対に来ることになるから」 ティーユ「さっきとニュアンスが変わった」 GM「じゃあ、グライアイは納得するよ」 エル「さあ、戻ろう(笑)」 ◆ 洞窟〜バンパイア・バット ◆  再び洞窟に戻ると、今度はJの地点に。  ここにはバンパイア・バットが3匹いて、一斉に襲いかかってくる。 エル「問答無用?」 ティーユ「ML2なら、楽勝だと思うけど……」 GM「ちなみに固定値なんで。これが値ね」  1ラウンド目。 GM「蝙蝠、蝙蝠、蝙蝠、エル、ティーユ、ジェイク、ユネス。(ころころ)Aがユネス、Bがエル、Cもユネス……寂しい」 エル「GMの一人芝居?」 GM「10と11振って、ユネスは両方回避」 エル「素で7」 GM「じゃあとりあえず5点で、その後食いつく」 エル「5点は全部止めた。食いついてるヤツにシェイド。8以上! (ころころ)あ、回った」 ティーユ「いいねぇ♪」 エル「さらに回って19発」 GM「じゃあ、Bは沈黙ね」 ティーユ「Aに攻撃……が外れ」 ジェイク「Cにフォレスターで。15は当たったけど、その後3振った。追加ダメージのみ6発」 GM「うい(Cの残り生命点9)。ユネスは回避に専念するね? 大して強くないから」  2ラウンド目。 GM「Aのは避けたけど、Cのは受けた。ダメージは受けなかったけど、食いつかれた」 ティーユ「じゃあ、Cにいけます?」 GM「ティーユって、ロングスピアだよね? ユネスを刺し殺す覚悟があればどうぞ」 ティーユ「Aに……。(ころころ)11振って当たり。10発」 GM「うん(Aの残り生命点5)」 エル「攻撃飛ばされた。Aにファイア・ボルト。(ころころ)6ゾロってから8振って8発」 GM「じゃあ、Aは沈黙」 ジェイク「じゃあ、Cにクリ値-2で強打。ダガーだからいいな?」 GM「どうぞ。その代わり、1ゾロ振ったらユネスに行くから」 ジェイク「無事に8を振った。14」 GM「いいよ」 ティーユ「わくわく。回るかな?」 ジェイク「回ってくれんとダメージが通らん。うりゃ!」 エル「はぁ……」 ティーユ「…………」 ジェイク「8発」 GM「それでも8発もあるんだ(Cの残り生命点5)。ユネスは抜け出した。っていうか、さすがに敵が弱すぎた」  ってことで、以後省略。ティーユの攻撃が当たって沈黙。 ◆ 洞窟〜レバーの謎 ◆  4人はBを通って、cのレバーまで来る。もちろんcはCを閉めるもので、今は上がっている。  一旦bのレバーに戻るためにAの前を通ったけれど、もちろんそこには壁があるだけなので気付かない。  bを下ろしてからさらに回り、Bが閉まっていることを知る。  bを上げ、今度はcを下ろして回り、Cが閉まっていることを知る。 ジェイク「なるほど」 ティーユ「さすが琴美さん。結構難しいことやってきましたね」 エル「両方のレバーを下げるには、誰か中にいなくちゃいけないってこと?」 ジェイク「ただでさえ相手が強いのに、パーティーを分裂させたくないなぁ」 エル「さっきのフェザーフォルクを連れてきて、トンネルで壁に穴を空けてもらうとか」 GM「それは斬新ね。思い付かなかった」 ジェイク「ただ、そうするとすぐに世界樹の調査をしなくちゃいけなくなるぞ? GIVE AND TAKE」 ティーユ「ロープをかけておいて、引くのは?」 ジェイク「同時に? 合図が難しいし、壁が閉まったときに切れたりするかも」  さらに悩み悩んだ末、こういう疑問に行き着く。 ティーユ「そういえば、この2つのレバーを下げて、どこかに入ったとして、今どうして上がってるんだろ」 GM「お、いいとこに気が付いたね☆」 ジェイク「なんだなんだ?」 エル「両方下げて、どこかが開く。そこから入る。今はそこが閉まっていて、両方上がってる」 ジェイク「中に、そこを閉めて、両方を上げるレバーがあるって考えるのが妥当か」  ご名答。  sのレバーを下ろすとAが閉まって、BとCが開くようになっている。sのレバーは一度下ろすと、勝手に上に戻る仕組み。 エル「だとしたら、何かを仕掛けてそこを開けたとしても、そこに行くまでに閉められちゃうんじゃ。しかも、私たちのことがバレる」 ジェイク「すごく嫌な感じだ。開く場所がわかっていたら、二人を犠牲にして、誰か二人で、開いた瞬間に突撃がかけられる」 GM「頑張って調べればわかると思うけど、この広い洞窟の隅々を探る? ユネスが止めるよ」 ジェイク「どっちにしろ、探らないと閉められるんじゃ」 ティーユ「閉められても、2つのレバーの前に人がいれば、すぐに開けれるよ」 ジェイク「そうか。問題は、二人であれに勝てるか、だな。ユネスは比較的戦力外として、エルも回避がないからダメか」 ティーユ「私とジェイクで行く? 回復もあるし、無難って言えば無難」 ジェイク「んー、ダメ。やっぱり3人は必要」  さらに考える考える。今回、リプレイは多少短くなるかも知れないけど、ここで相当時間使っている。  結局、こういう作戦になった。  ユネスがcの前に立つ。  3人がbを、おもりを付けて下ろす。3人は外に出る。ユネスがcを下ろす。 ジェイク「たぶん構造上、上の方と下の方は分離してると見た。開くのは、この辺かこの辺かこの辺だな」
                          ┌──┐  ┌┐
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   │c ┌┘              ││ └┐ │    │  b│
   │  │               │└──┘ └┐   └───┘
   │ ┌┘    ▲A      ▲ ┌┘┌──┐  │
   │ └┬──┐ ┌┐      ┌┐│┌┘  └──┘
   └──┴┐ └─┘└┐     │└┘│
      B└─┐   │ ┌───┘  └─┐
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 ▲と△がジェイクが差したところ。結局、△が有力という決着になる。もちろん、外れ。  中央付近でユネスがカウンター・マジックをかけ、双方持ち場へダッシュ。急いで△に行けば、魔法が効いたままという計算。  もちろん、正解はAなので、持ち場が逆なら魔法は残ってたかもね。 ◆ 洞窟〜エイジィ戦 ◆  作戦は成功したけれど、場所が違ったので、カウンター・マジックは無効に。  ちなみに、エルの精神点はティーユが回復済み。  Aに行くと、もちろんバリバリに警戒したエイジィたちがいる。 GM「エイジィとヨッファン、それから戦士風の出で立ちの女性がいるよ」 エル「えーっ! 聞いてないよ!」 GM「とりあえず、名前はサンヨーヌって呼ばれてるのが耳に入る」 ジェイク「サンヨーヌ? 変な名前。サンヨーか?」 ティーユ「リナさんはいる?」 GM「うん。部屋の中には台座があって、指輪が二つ嵌め込まれてる。台座の上にはリナが縛られて寝かされてる。もがいてる。下着は着けてるけど、上半身裸」 エル「怪我は?」 GM「腹にナイフが刺さってる。グサッて刺さってるから、抜いて放置しておいたら死んじゃうだろうね。今のところは刺さったままだし、命は無事」 ジェイク「何ラウンドもつ?」 GM「結構大丈夫。30分くらいは平気なんじゃない? それ以上、何もされなければ」 ジェイク「嫌な感じ。で、聖なる兎は?」 GM「いないようだね。エイジィたちはなんだかイライラした感じ」 エル「とりあえず何か言わなくちゃ」 ジェイク「できるだけ、戦いは回避する方向で」 エル「えっと、目的は何なの? 聖なる兎を呼び出して、どうするつもり?」 GM「『聖なる兎?』エイジィは怪訝な顔つき」 エル「あれ?」 ティーユ「ドドイにだまされてるんじゃないの?」 エル「じゃあ、一体何が目的なの?」 GM「『もちろん財宝さ。金があればどこに行ってもやっていけるからな』」 エル「そこにお金なんかないよ? 指輪は聖なる兎を呼び出すためのものなんだから」 GM「『聖なる兎? ふざけるな! なんだそれは!』」 ジェイク「何って言われると困るな。俺も聞きたい」 エル「とにかく、だまされてるのよ、あなたたちは!」 GM「『ええい、黙れ!』もう戦う気満々」 エル「あー、あー、あー」 ジェイク「じゃあ、その前にヨッファンに。ギルドから盗んだ宝はどうした?」 GM「ヨッファンは怒った顔になるね。『お前はギルドの人間か? 何度も言っただろ! 俺は何も盗っちゃいないって!』」 ティーユ「あれー?」 ジェイク「また雪島が仕掛けてきたか?」 GM「くくっ」 エル「盗んだのはズリー?」 ジェイク「いや、それはないだろ……。誰かに濡れ衣を着せられたか?」 GM「とりあえず戦おうか……んー」 ジェイク「なんだ?」 GM「勝てるのかなって思って。こうなる予定じゃなかった」 エル「ええーっ!」 ジェイク「なんだそれ!」  じゃあ、どうなる予定だったのかって聞かれると困るけど、ちょっとネタバレ。  サンヨーヌはソーニのお姉さんで、ユネスはサンヨーヌと面識があった。  SANYOとかSONYで気付けっていうのが無理だし、根拠がないから、ユネスがいない時点でアウトか。  ユネスがいれば、サンヨーヌは中立になる予定だった。  後、ギルドから宝が盗まれた話も、もっと突っ込んで来るかと思ったけど、来なかったからどうにも。  ちゃんと調べていれば、ヨッファンが盗んだんじゃないってわかったはず。そうすれば、さらに交渉の余地があった。  状況の補足だけれど、Dは閉まっている。  教会にあった教壇みたいな大きな台の下に隠し階段があって、そこから来るとDが開けられる。  エイジィたちはエルたちと同じように来て、Aから入ってsを下ろした。  1ラウンド目。 GM「ヨッファン、エル、ティーユ、サンヨーヌ、ジェイク、エイジィね。特別に好きなところに攻撃していいよ。ああ、ヨッファンからか」 エル「そう。その後私が死ぬ気でコンフュージョンをかける」 ジェイク「ダメージ削った方がいいと思うがね」 GM「ヨッファンはさっきのでむかついたから、ひたすらジェイク。出目が悪い。10と言って攻撃」 ジェイク「回避」 エル「どうしよう。スネア?」 ジェイク「っていうか、相手、抵抗高いだろ。5か6はあると思われるから、ダメージ系でちょっとでも削った方が」 ティーユ「じゃあ、戦士系狙ったら? 私とジェイクで突撃」 GM「ジェイクはヨッファンに絡まれてるから無理」 エル「厳しい!! ティーユがエイジィに行ったら、私が戦士に狙われる。避けられない。死ぬ」 ジェイク「あっ! あれだ!」 エル「どれ?」 ジェイク「氷晶石ぶっ放そう」 エル「あーっ!」 ティーユ「あーっ!」 GM「あーっ!」 ジェイク「なんでお前がそんな安心したような声を」 GM「いやいや」 エル「ヨッファンには?」 GM「いいよ。特別に3人にどうぞ」 エル「振るのは最初の1回だっけ?」 GM「うん、そう。ダメージロールは毎回」 エル「はぁ……。緊張してきた」 ジェイク「濡れてきた?」 エル「ぬ、濡れてはこない。りゃっ! (ころころ)10! うわぁぁぁっ、もう! 14と言ってブリザード!」 ティーユ「ちょっと感激!」 ジェイク「濡れて……いや、なんでもない」 エル「お兄ちゃん、由佳里には優しい」 ジェイク「ちゃうねん。由佳里ちゃんにエッチなことを言うのは、常識的にまずいだろ」 エル「妹にはいいの?」 ジェイク「それはむしろ常識」 エル「…………」 GM「エイジィ、11でダメ。ヨッファン、1ゾロでダメ。サンヨーヌ、10でダメ」 エル「じゃあ、ダメージね。ここで1ゾロとか振ったら死のう」 ジェイク「死ぬな」 エル「エイジィ、9! 11発」 GM「出目がいいねぇ(残り生命点6)」 エル「ヨッファンには……6ゾロ!」 ジェイク「おおっ! 敢闘賞!」 エル「さらに11で、27発!」 GM「ご臨終」 エル「戦士には9発」 GM「う〜ん(残り生命点13)」 ティーユ「じゃあ、戦士はジェイクに任せて、エイジィに追加+2で強打。(ころころ)12と言って攻撃」 GM「(ころころ)どうぞ」 ティーユ「きゃー! 3とか振っちゃって、8発」 GM「1点通ったね(残り生命点5)。サンヨーヌはエルに行くよ。13」 エル「無理」 GM「弱い! 8発」 エル「あ、ちょうど防いだ!」 ジェイク「サンヨーヌにフォレスター。8は14」 GM「いいよ」 ジェイク「回らんかったでダメだろう。8発」 GM「非常に出目が悪かったから、ちょこっと受けた(残り生命点9)。エイジィは、しょうがないから、目の前の人にライトニング。14」 ティーユ「あっ、11とか出た! 抵抗♪」 GM「氷晶石のおかげで、本当に楽な戦いになったね。9発」 ティーユ「でも7点ももらいました。次死にます(残り生命点10)」  [11/06追記]  読者の方からご指摘を受けました。  エルが自分の魔力4で氷晶石を使ってますが、ルールでは魔力5固定です。すいませんm(_ _)m  2ラウンド目。 エル「少しでも削ろう。ウィスプをエイジィに。7は11」 GM「抵抗」 エル「ダメ、ごめんなさい。3とか振って4発」 GM「1点通ったね(残り生命点4)。ちくちく」 ティーユ「じゃあ、攻撃」 ジェイク「回復の方がいいと思う」 ティーユ「そうです?」 ジェイク「次は確実に死ぬ。俺はエイジィに攻撃できない。エイジィはエルに任せて、ティーユはそこで楯になる」 ティーユ「そうですね。じゃあ、回復。4で成功の後、11。理想的(残り生命点17、満タン)」 GM「サンヨーヌはジェイクに。15」 ジェイク「9振ったけど無理」 GM「11発」 ジェイク「痛っ!(残り生命点9) 俺、エルの楯はいいが、死ぬかも。回避専念。エルが魔法使い倒してから、こっちはティーユに任せよう」 GM「じゃあ、エイジィはさっきと同じ。15と言ってライトニング」 ティーユ「ひえー。それは無理です」 GM「ごめん、クリティカル。15発」 ティーユ「か、回復してなかったら死んでた……。ジェイクに感謝!(残り生命点4)」 ジェイク「回復は基本」  3ラウンド目。 ジェイク「ちなみに、もしエルが倒せなくても、次は攻撃な」 ティーユ「もちろんです」 エル「緊張する。ウィスプをエイジィに。せあぁっ! (ころころ)10! 14!」 GM「あー、3とか振った」 エル「でも、後が微妙。7発」 GM「んー、ちょうど倒れた」 ティーユ「やった☆ じゃあ、サンヨーヌに」 GM「待って。サンヨーヌは降参する」 ティーユ「あれれ?」  ちょっと色々な話。  氷晶石の存在は、GM自身がすっかり忘れてました。効果も最大限に発揮して、絶妙な使われ方をしたと言っていいでしょう。  はっきり言って、氷晶石がなければ絶対に負けていました。ヨッファンはレベル4だったし。  戦闘の途中でドドイが登場して、というような展開を考えていたけれど、プレイヤーの機転でなんとか切り抜けた。  ティーユが回復したのも良かったし、サンヨーヌが最後に残ったのもベスト。ソーニの姉だから、死んで欲しくなかった。  最も悪い形で戦いになったけれど、戦いの後は最もいい形だったと言えるでしょう。 ◆ 洞窟〜ドドイ登場 ◆ GM「『私は元々雇われていただけだから、命懸けで戦う理由がない』と、サンヨーヌが言うと同時に、ここ(D)が開いて、青年が飛び込んでくる」 エル「誰? 知ってる人?」 GM「知らない」 ジェイク「けど、ドドイしかないだろ。飛びつける?」 GM「君の位置からでは無理。できるのはティーユだけ」 ティーユ「何で振ります?」 GM「冒険者+敏捷」 ティーユ「12かな」 GM「じゃあ、一歩及ばず。ドドイは……って、言っちゃったけど、ドドイは台座の前に立つと、何やら呪文のような言葉を叫ぶ」 エル「何か撃てます?」 GM「どうぞ」 エル「13と言ってウィスプ」 GM「じゃあ、そうするとそのウィスプは見えない障壁にかき消される」 エル「えー!」 ティーユ「直接攻撃は?」 GM「君はさっき捕まえ損ねたから無理。ジェイクの位置からも同じく」 ジェイク「どうせ近付けんだろ」 GM「ご名答。台座が眩しく輝いて、ドドイは『兎よーっ!』て叫ぶ。間抜けだね」 エル「自分で言う!?」 GM「やがてバリバリバリって、雷が落ちたような音がして、果たしてそこには、一匹の兎が!」 ジェイク「おおっ! 聖なる兎!」 GM「兎はなんだか険悪な空気を察してか、ドドイが出てきたところから、ピョンピョン跳んで、すごいスピードでどっか行っちゃった」 エル「な、何それ……」 ジェイク「ギャグ?」 GM「ドドイ呆然。『う、兎が……』」 ティーユ「え、えっと、リナさんは?」 GM「早く助けてあげてね」 ティーユ「じゃあ、ナイフを抜いて回復。5点だけ」 GM「いいよ。ナイフを抜いた時が痛そう。リナはふらふらになりながらティーユにもたれかかる。『あ、ありがとう……』」 ティーユ「い、いえ……。なんだか照れる」 ジェイク「とりあえず、どうすべーか。ドドイは? 放心中?」 GM「もう、なんか魂抜けたみたいに、兎が行っちゃった方を見つめてる。サンヨーヌが言うよ。『えっと、私はもう行ってもいい?』」 エル「え? あ、うん……。(仲間に)良かった?」 ティーユ「まあ……」 ジェイク「俺たちの敵にならないことを約束してほしいが」 GM「『わかった。じゃあな』サンヨーヌはドドイが出てきたところから去っていく。いかにも傭兵っぽいね」 ティーユ「エイジィはどうしよう。放っておくと死にますよね?」 ジェイク「そうだな。まあ、死んでもいいと思うが。むしろヨッファンの方に生きていて欲しかった」 エル「盗んでないって言ってたもんね。ひょっとして敵じゃなかった?」 ジェイク「今回氷晶石のおかげで倒せたが、敵が強かった感じ。計算通り?」 GM「全然。氷晶石なんて存在も忘れてた」 ジェイク「じゃあやっぱり、サンヨーヌとかヨッファンは、戦うことが想定されてた敵じゃなかったんじゃ」 GM「うん、そう」 エル「そ、そうだったんだ」 GM「よく勝ったね。正直びっくりしてる」 ティーユ「ブリザードの出目が良かったから」 GM「ティーユが回復したのもいい選択だった」 ジェイク「こいつには最悪ラックがあるから、まあどうにでもなったとは思うが」 エル「あ、そうだ。ユネスを……」 ティーユ「あ、忘れてた」 GM「忘れないで。閉じ込められたまま、不安な人生を送ってるよ」 ジェイク「ドドイの出てきたところから回っていけばいいのか?」 GM「ううん。この中に、ここ(A)だけ開くボタンがある。だから、レバー(s)を引いてから、そのボタンを押せばいいよ」 エル「じゃあ、それで」 ティーユ「エイジィは縛って回復させようか?」 ジェイク「まあ、殺すのも後味悪いし、まだ13、4歳の子供がやることじゃないな」 ティーユ「じゃあ、回復させます」 GM「了解。ユネス登場。『ドドイ兄さん! 兎は?』」 ティーユ「兎は行っちゃったよ」 エル「なんだかよくわからないけど、一件落着?」 GM「まあ、一応そうだね」 ◆ とうとうキッコロに ◆  3人はしばらく休んでから、Tの宝を取りに行く。  ボスを倒した後なので、メデューサ戦は割愛。  宝箱には、13で解除できる罠がかかっていて、ストーン・ブラスト×1発(12点・鎧軽減可)の罠だった。  感知は達成値10で成功、12で内容までわかるというもの。無事に解除できて、『ノームの指輪』を取得。  これは、ノームの働いていない場所でも、ノームの精霊魔法が使えるという指輪で、もちろんエルが填めることに。  教会を出た一向は、森を抜けてベルダインに帰ってくる。  エイジィを警備に突き出し、ユネスとリナは、ドドイを連れて屋敷に。 エル「ドドイはどうするのかな?」 GM「ヌイアルはひどく怒っているね。勘当しちゃうよ」 ジェイク「まあ、突き出されないだけましだと思ってもらうか」 ティーユ「ユネスは?」 GM「ユネスは冒険者になる旨を伝えて、家はコリューが継げばいいって言う。ヌイアルは猛反対。コリューは後ろめたいし、何も言えない」 ジェイク「リナは?」 GM「リナは家に残るって。ドドイがいなくなったし、コリューは元々リナを嫌ってない。どうせ女の子で後を継ぐ可能性はないし」 エル「じゃあ、ユネスは冒険者になるのかな? 私たちと一緒に来る?」 GM「ユネスは乗り気だけど、リナも止めるよ。そりゃまあ、行って欲しくないよね。ユネス自身は君たちと冒険をしたそう」 ジェイク「ソーサラーは欲しいが、ユネスという個人を考えたときに、連れ出すべきかは難しいな」 エル「ティーユは?」 ティーユ「残るとどうなるの?」 GM「ヌイアルもヘイザもパレもユネスを継がせたい派だからねぇ。でも、ユネスが出て行くと言い張れば、ヌイアルは折れるよ」 ティーユ「じゃあ、残った方がいいんじゃないかな」 ジェイク「まあ、俺もその方向で。同じ街に住んでるんだし、会おうと思えばいつでも会えるし」 エル「じゃあ、私たちはユネスに総意を伝えるよ」 GM「それなら、ユネスも折れるね。リナは嬉しそう。ヌイアルは安堵の息をつくけど、残念そう。コリューは複雑な心境」 ティーユ「解決? ところで、ユネスも助けたし、リナも助けたし、何かもらえないかな〜って思ってみたり」 エル「ティーユ、そういうのは善意で受け取るものだよ」 ティーユ「私たちは冒険者なんだから、ちょっとくらい請求してもいいじゃん」 ジェイク「ティーユに同意」 エル「いいよいいよ、ジェイクはいつだってティーユの味方なんだ!」 ジェイク「そうか?」 ティーユ「そうかなぁ」 エル「そうでもないね」 ジェイク「どっちだよ!」 GM「じゃあ、ユネスとリナがポケットマネーで1,500ガメルくれるよ。これは元々渡すつもりだったから、遠慮なく受け取ってくれって」 ジェイク「ヌイアルが10,000ガメルくらいくれるかと思った」 GM「ジョーラス家は由緒正しき貴族だからね。しょうがないから君たちを屋敷に入れてるけど、本当は冒険者風情はあんまり好きじゃない」 エル「じゃあ、1,500で。2,750ガメル?」 GM「諸経費引いて、2,500ガメルくらいで」 エル「少し増えてきた♪ じゃあ、家に帰ってから、エリーヌの様子でも見に行こうか」 ティーユ「賛成☆」 GM「じゃあ、ユネスとリナは『いつでも遊びに来てね』って手を振って送ってくれる。ヌイアルはあんまり来て欲しくなさそう」 エル「そ、それが非常によくわかるから、そっちから遊びに来てって言っておこう」 GM「ははっ。じゃあ、家です。君たちがドアを開けると、ワードが血相を変えて飛び出してくるよ。『ああ、ああ!』」 ジェイク「どうした? 落ち着け」 ティーユ「ついにエリーヌがキッコロに?」 GM「イエス・シー・イズ・トウショウ。ワードが言うには、君たちが出て行ってすぐ、エリーヌの肌が緑色になり始めて、さらに数日後に、肌を裂いて草が」 エル「痛そう」 GM「血は出てたけど、痛くはなかったみたいだよ。『ワ、ワード、助けて……』『お姉ちゃん!』『ワード、怖い、怖いよ!』」 ティーユ「なんだか、胸が痛く……」 エル「すごく切ない……」 GM「エリーヌは、直接的な痛みはなかったけど、2日ほど苦しんで、ついに人の言葉が喋れなくなって、キッコロに」 ティーユ「さぞ、怖かっただろうね」 ジェイク「で、今中にいるの?」 GM「ううん。キッコロになってすぐ、夜の内にどこかに行っちゃったらしいよ」 エル「キッコロの森に行ったのかな?」 ティーユ「場所を知ってたの?」 ジェイク「本能的なものなんじゃ……」 エル「じゃあ、次はキッコロの森?」 GM「かな? そんなこんなで、『子供たちの冒険』第3回は終了です♪」 エル「は〜い」 ティーユ「今回も面白いところで終わったね」 ◆ 色々と反省 ◆ 雪島「先に経験点。んー、んーーー、結構上手に戦ったし、だいぶ私の思い通りにならなかったけど、1,600点で」 水原「おお、過去最高だな」 ほずえ「どの辺がどうだったんですか?」 雪島「色々……かなり色々」 水原「今回はシナリオもちゃんと出来てたし、良かったと思うが?」 雪島「出来すぎてて、2つくらい出せずに終わった挙げ句、2つくらい予定と違う展開になった。ボロボロ」 水原「まあ、それはGMが勝手に苦しんでもらう方向で。PCとしては充実した回だったな」 ほずえ「そうだね。戦闘が面白かった」 由佳里「白熱したね」 水原「あの敵は強かったな。サンヨーヌとかヨッファンは戦う相手じゃなかったってことだが?」 由佳里「ヨッファンは宝を盗んでないって話でしたね。濡れ衣?」 水原「あんまり深く考えてなかったが、あんなのでさえ伏線だったのか?」 雪島「そう」 ほずえ「今、解決してない伏線っていくつある?」 由佳里「ユネス・リナ編は終了ですか?」 雪島「そうだね。オイスたちも、今後キーキャラとして出すつもりはないよ」 由佳里「じゃあまず、何か言いたそうだったソーニ」 ほずえ「悲しい顔をしてた女の子だね」 由佳里「彼氏がいるって言ってた。エルと同じくらいの歳のくせに」 水原「エルにもジェイクという彼氏がいる」 ほずえ「いないいない」 由佳里「それから、ズリーの所属するギルドで、盗まれたっていう宝?」 ほずえ「それは絶対に物語と関係ないと思ってた」 雪島「ちゃんと調べてくれれば、ヨッファンが犯人じゃないってわかる予定だったけど、さらっと流されて悲しかった」 水原「じゃあ、これも真犯人がどこかにいる、と。盗まれた宝が何かって話は、どうにかして知った方がいいかもな」 由佳里「とうとうキッコロになっちゃったエリーヌ。どうやって治すんだろ。っていうか、キッコロの森で、エリーヌを見つけられるのかな?」 雪島「それもねぇ……うん。今回情報を出す予定だったけど、出し損ねた。考えておくよ」 水原「どう出す予定だったんだ? 次回に差し支えのない程度で」 雪島「ドドイはコリューを殺すために、毒についても詳しかったのよ。パレはそれを知っていて、ドドイの動向を窺ってた。その辺から」 水原「あー、なるほどね」 ほずえ「ドドイ自身は話し合う雰囲気じゃなかった」 水原「ドドイって言うと、聖なる兎はなんだったんだ? ただのギャグ?」 雪島「シナリオには、『バリバリっと、聖なる兎アムグンド。ぴょんぴょん跳んでどっか行っちゃう』って書いてある」 由佳里「じゃあ、あれはあれでおしまいなんですか?」 雪島「9ヶ月前の私はその予定だったみたいだね。今はそうでもないけど」 ほずえ「じゃあ、あれも伏線の一つに」 由佳里「最後にフェザーフォルクのグライアイ?」 ほずえ「何がなんだかさっぱりわからなかったね。何とか族と何とか族が、3年前に戦ってケーシャーが死んだ?」 水原「グオ族とキョ族だな。グライアイはグオ族」 由佳里「世界樹の葉っていうのが、たぶん地中奥深くに生えてるんでしょうね」 水原「そうだな。これは世界樹がどうこうっていうより、キョ族との戦いに巻き込まれそうな予感」 由佳里「それくらいでした?」 ほずえ「サンヨーヌは? どっか行っちゃったし、元々戦う予定じゃなかったって話だけど」 雪島「先にもう出てこない宣言しておくし、それが前提で話すけど、あの人はソーニのお姉さんなのよ」 水原「そうだったのか」 雪島「SANYOとSONYね。ユネスがいたら、サンヨーヌとは面識があるから、彼女は中立になる予定だった」 ほずえ「じゃあ、あのレバーと壁は、ユネスを置いて行かずになんとかなる予定だったんですか?」 雪島「GMとしては何も考えてなかった。最悪二人で行っても、死にそうになったらドドイを出すつもりだったし。そういう意味では、上手に戦ったと思うよ」 水原「ソーニが悲しそうにしていたのは、サンヨーヌ絡みってことか」 雪島「全然」 水原「マジで!?」 雪島「うん。それはそれで、また違う物語」 ほずえ「なんだか、本当に色々ですね。覚えていられるかな」 雪島「9ヶ月も空かなければ大丈夫じゃない?」 水原「うぐぅ。善処する」 雪島「じゃあ、今回はこれくらいで。お疲れ様でした〜」 由佳里「お疲れ様です♪」 ほずえ「今回も楽しかったね」 水原「おう。お疲れ〜」

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