■ 動物との触れ合い

 午後になり、いよいよ自分的にこのツアーの最大の楽しみである、野生のロックワラビーとの触れ合いである。
 いや、実のところ、コアラの時もテンションを上げていたが、特に動物が好きということはなく、日本では犬や猫にすらなるべく触りたくない人間である。
 しかし、何事も経験。特に今回、絶景があるわけでもないし、動物撮影を楽しみに50-200mmを持参したので、触れ合いも積極的にしたい所存。
 グラニット・ゴージ自然公園というところまで走り、シェーンさんから餌をもらって、岩場に住むロックワラビーに餌をあげる。
 お腹が空いていると向こうからやってきて、お腹がいっぱいになると勝手に帰っていくそうだ。
 シェーンさんが「おーーーい」みたいな声を出して、ロックワラビーを呼び寄せていた。
 ここでは結構長い時間を取り、自分も問題なくロックワラビーとたわむれることができた。可愛い。

ロックワラビー。こんな感じの岩場。

 その後さらに、受付のハウスでヘビやトカゲと一緒に写真を撮ることもできた。
 言うまでもなく大の苦手だが、何事も経験である。安全が確保されているのなら、やってみるに越したことはない。
 ということで、ヘビを首に巻いたり、トカゲを抱っこしたりして写真を撮ってもらった。
 思い出的にも良かったし、多少は動物嫌いが克服された感じもした。

ヘビ。本来自分はこういうことをする人間ではない。トカゲ的な何か。挑戦により学びを得た。



■ 飲む

 ここまで、スコーン、チーズ、マカデミアナッツと食べてきたが、後半はコーヒーとワインである。
 まずはコーヒーだが、マリーバというコーヒーの産地のCoffee Worksというショップに立ち寄った。
 ここでのコーヒー代はツアー料金には含まれていないようで、自分で注文して飲む。
 事前にシェーンさんから聞いて知っていたが、アイスコーヒーを頼んだら生クリームがたっぷり入っていた。
 今検索してみても、アイスコーヒーとは上に生クリームの乗った甘いコーヒーを指すようだ。
 ここでも鳥を撮影したりしてのんびり過ごして、最後にワインの試飲に向かう。(鳥の写真は後からまとめて)

アイスコーヒー。店のカウンター。

 ケアンズではワイン用のブドウが作れないとかで、マンゴーやライチのワイン、コーヒーリキュールやココナッツリキュールなど、10種類以上のワインを試飲した。
 個人的にはどれもそれほど美味しく思わなかったが、買っている人もいたので、味覚は人それぞれ。
 その後は、初日に行ったキュランダを通過し、見覚えのある道でケアンズに戻った。17時過ぎにホテル着。
 あまり自分が参加しないタイプのツアーで、とても新鮮だった。

ワインの試飲。コロナで建設が止まってしまったコテージらしい。

重機。車窓に点在する蟻塚。

帰りに寄った展望台。日本ではよく見るGS併設のセブン。



■ 海鮮パスタ

 最後の夜である。
 ツアーの帰りのバスの中で、シェーンさんがオススメの店を教えるよと言って、参加者が色々なジャンルの店を聞いていた。
 その中に、シーフードという選択肢があり、なるほどそれもありだと思った。夜は海鮮のパスタに決める。
 昨日ピザを食べようとして、それなりの店はいずれも満席だったことから、この日は早めに動くことにした。
 海鮮の店でシェーンさんが勧めていたのは、Tha Fishというウォーターフロントの店。行ってみると、早い時間で入れる気配はあったものの、格式が高そうだったのと、同じタイミングで日本人の2人組が入ったので尻込みしてしまった。
 その隣にあるVitalia's Italian Restaurantという店で、店頭のメニューを眺めていたら、店員さんがやってきて声をかけてきた。
 シーフードのパスタが食べたいがあるか聞いたら、メニュー表のパスタの欄にある中で、最も高い42ドルのパスタを勧めてくれた。パスタも平打ちの独特のものとのこと。
 せっかく説明してくれたし、美味しそうだったので入り、その42ドルのLinguine Bianche e Nere alla Marinaraと、8.5ドルの白のグラスワインを注文。
 とても美味しかった。量も十分あった。
 入った時はガラガラだったが、出る頃には満席になっていた。やはり早めに動いて良かった。
 変な追加料金を取られることも、チップを要求されることもなく、50ドルちょっと支払って退店。最後に良い食事になった。
 ところで、今オーストラリアドルが95円なので、42ドルは4,000円だが、3年前は75円だった。それだと3,000円くらい。
 ずっと同じレートで旅をしているが、特にこのパスタで円安の影響を実感した。

海鮮パスタ。店内の様子。



■ ケアンズ散策

 食事の後は、またケアンズフェスティバルの噴水を見たり、雰囲気を楽しんだりしていたが、ふと勢いよく回っている観覧車が気になった。
 12ドルもするが、この際これも思い出だし、何か高いところからならではの写真が撮れるかもしれない。
 そう思い、チケットを買って、ワイワイ賑わっている列に並んだ。もちろん他に一人で乗るような人などいない。
 そしてようやく乗る時になって、まさかの事態が発生する。他の人と相席になったのだ。
 自分はいいのだが、相手に申し訳ない。カップルじゃなかったのはまだ幸いだった。若いお父さんとかなり小さい子供の2人組。
 子供が暴れると、お父さんが自分に悪いと思ってか注意するので、「気にしなくていい。自分は石だと思ってくれ」と言ったら笑ってくれた。
 そこからちょっと会話して、彼らはケアンズの人間で、観覧車に乗るのは初めてではなく、トヨタの工場に勤めているみたいなところまで話が及んだ。
 建物より高く上がるわけでもないので、思ったような写真は撮れなかったが、まあ若干苦めの良い思い出になった。

日本ではあまり見ない色味の装飾。噴水のショーを裏から。

観覧車。観覧車からの景色。

 観覧車の後は、初日に挫折したジェラートに挑戦。
 Gelocchioという店で、無難にバニラを注文して食べる。
 最後にナイトマーケットへ。最近、地名の入ったTシャツを買って帰るのが定番になっていて、ケアンズでもTシャツを買おうと思い、実際OK GIFT SHOPよりだいぶ安く売っていたのだが、やめておいた。
 Tシャツすでにいっぱいあって、ハワイで買ったTシャツもエジプトで買ったTシャツも現役だし、タリンで買ったTシャツはパジャマになっているし、そんなに要らないよねと。
 21時を回り、人通りも少なく、店も閉まり始めてきたので撤退。
 高いパスタに、観覧車にジェラートと、なかなか思い出に残る夜になった。

街の様子。ジェラート。手がベタベタに。

ナイトマーケット。内部はこんな感じ。