■ バス

 バスに乗り込む。今回は隣は他の一人参加の人と同乗を覚悟していたが、この日は一人で座ることができた。
 これは添乗員さんが、前の方の指定席以外は相席にならないようにしていたのだが、自分はその指定席が3日目に来て、その頃には他の一人参加の人同士が仲良くなっていたため、結局3日間一度も相席にはならなかった。
 添乗員はセントレアから同行しているベテランの女性で、それに現地ガイドとして日本語が達者な現地の女性と、ツーリストポリスがつく。ガイドさんは3日間同じ人だったが、ツーリストポリスは毎日変わっていた。
 エジプトでまず驚いたのは、道路事情。ひっきりなしにクラクションが鳴り、車線の概念などなく、交差点に信号もない。車がぎっしり詰まった道路を、人が縫うように歩いている。
 大半の車がボディが傷だらけになっていたが、旅行中事故は目にしなかった。ルールが無いか守られていないだけで、運転が上手なのは間違いない。バスもすごい狭い路地を曲がっていく。
 そんな運転に驚いたり感心したりしながら、まずは1つめの目的地である考古学博物館へ向かう。元々はピラミッド観光になっていたが、長時間のフライトの後にピラミッド観光はキツイだろうと、添乗員さんが考古学博物館を先にしてくれた。
 バスの中で添乗員さんがエジプトについてのあれこれを話していたが、一番記憶に残っているのは水のこと。数々の国に行っている添乗員さんが、インドとエジプトだけは、歯を磨くのにもミネラルウォーターを使っているとのこと。
 生野菜もどんな水で洗っているかわからないから注意すること。フルーツも丸ごとならいいがカットフルーツは気をつけること。これは旅行中、みんなが守っていた。誰しもツアーで腹を壊したくはない。

車窓。この時はまだ、先進的な交通だと思ったものだ。



■ エジプト考古学博物館

 エジプト考古学博物館到着。20万点が収蔵されているが、それでも展示する場所が足りず、現在大エジプト博物館が建造中とのこと。
 この考古学博物館を、現地ガイドさんの説明を聞きながら約2時間かけて回ったのだが、とにかく広くて腰が痛くなってきた上、寝不足のせいでだんだん頭も痛くなってくる。
 説明自体は興味深かった。なぜ立像は左足を前にしているのかとか、珍しい木製の像とか、パピルスの話、文字や歴史など、この辺りがツアーの良さかなと思う。
 もちろん、美術館などは好き勝手に気に入った絵を見たいケースもあるが、ここに関しては、フリータイムになった後、疲れていたこともあり、「まあ大体同じか」と感じてさっさと集合場所に戻ったので、説明がなければ全部同じに見えていただろう。
 ツタンカーメンの黄金のマスクが目玉の展示になっているが、ツタンカーメンの墓から出てきた他の埋蔵品の方が興味を惹かれた。もちろん、ガイドさんの説明ありきではあるが。
 あと、せっかくなので180ポンド支払ってミイラ室も見てきたが、自分はこういうのは苦手だと再確認して、足早に戻ってきた。ミイラ室以外にも2体ほど写真が撮れるミイラが展示されているのだが、写真を撮らなかった。
 なんていうか、ミイラって死体じゃん。事前に調べていた時も、見ていてだんだん気分が悪くなっていたが、実物はもっとダメだった。苦手だ。
 出口を出たところに土産物屋があるが、ガイドさん曰く、別に考古学博物館が開いているものではないらしい。ざっと眺めて待ち合わせ場所へ。
 とにかく頭が痛かったので体を休める。この日のメインは夜のオプショナルツアーである。

考古学博物館。外にある像も全部本物らしい。偽物はロゼッタストーンだけだとか。

中の様子。撮影チケットを買うと一部を除いて写真が撮れる。高いものではないので買おう。

なんだろう。何かわからないけれど、今見るとカルトゥーシュがわかる。

ハトシェプストの何か。男装したり顎鬚をつけたりしていたらしい。

箱の中に箱が入っている的なやつ。金ピカ。