■ 船の上から

 ロドス島、到着は7時で、最終乗船が17時半。10時間以上の自由時間がある。
 当初、リンドスのオプショナルツアーに参加する予定だったが、Aさんと回ることにして回避。結局Aさんとも回らないことになったのだが、二転三転して、一応昼に一度船に戻って会うことになった。
 なぜそんなに気合いを入れたのか、この日1枚目の写真のタイムスタンプは6:02。まだまだ薄暗い。


 いつもの朝食を済ませ、出発の準備をして、上陸前に10階の甲板に。街を眺める。


 まず眼下に砦の跡があり、いきなりテンションが上がる。これはいいぞ。


 すぐ隣には、自分たちの船が子供のように見えるような大型船が停泊。


 遥か右手には、まだまだ元気そうな砦がある。とりあえず街をずーっと見て回り、あの砦まで行って帰ってきてAさんと合流しよう。
 その時はそう思ったのだが……。


■ 街壁の外を回る

 いざ外へ。砦を見ながら左手に歩いて行くと、こっちじゃない感が漂ってくる。


 適当なところで引き返そうとも思ったのだが、しばらく歩くと門(たぶんイタリア門)が見えてきたのでよしとする。
 門の手前、外壁と内壁の間に綺麗な道があったので、少し歩いてみることに。


 これが間違いだった。フラグだった。
 この道、街壁沿いに延々と続いていて、ひたすら、延々と終わらないし、街にも入れない。
 やがて、ぐるっと回って、次の門(たぶんセント・ジョン門)が現れる。


 だがしかし!
 この門に登る手段がない。階段もないし、絶望しながらしばらく門を見上げ、スルーして先に進む。
 せっかく早起きしたのに、一体何をやっているのだろう。Aさんが一緒じゃなくてよかった。殺されるところだった。
 さらに歩くと、また次の門(たぶんセント・アタナシウス門)が見えてきた。


 地図を見たら、港のほとんど正反対側で、街を大回りで半分回ったことになる。
 時間にすると20分くらいなのだが、先のわからない不安と焦りで、もっと長い時間に感じた。
 この門は登ることができて、ようやく街に入ることができた。初めてロドス島に来たクルーズ客で、この門から入った人間は他になかなかいないのではなかろうか。




■ 街へ

 突入。街は閑散としていたが、時間のせいだろうか。個人的には、この場所は何時になっても閑散としていると思う。


 方角だけ気を付けて、適当にふらふら歩いていると、やがて今度こそメインの通りと思われる場所に出た。


 ここが閑散としているのは時間のせいだろう。この時まだ9時。Aさんとの待ち合わせは確か12時だったので、まだまだ時間はたくさんある。
 無理はせず、一度休憩を取るべく、緑豊かなカフェに入って、グリーク・コーヒーなんぞを楽しむ。


 なお、この店。


 ロドス島へ行った際は、是非どうぞ。気軽に入れるカフェとしてオススメ。
 ぷらぷら歩く。たぶん名のある何か。


 やがて、街を突っ切って、反対側の門から出てきた。たぶんアンボイス門。一眼レフを持った外国人の紳士に写真を撮っていただく。


 先ほどから門の名前を書いているが、それは今クラブツーリズムでもらった地図を見ながら書いているのであって、実際にはこの地図は船に置いて来ていて、今どこにいるのかわからなかった。
 インフォメーションがあったので入って地図をもらい、場所を確認する。
 街を出たところ。一歩でも間違った方向に踏み出したら、終わってしまう気配が漂っている。


 教えてもらった道を進み、海の方へ。最初に見た砦を目指す。
 市街も良かったが、この海の周辺もなかなか素敵な場所。
 ロドス島、予想よりも遥かに大きくて、遥かに楽しめる。結果的にリンドスへは行かなくて良かったと思う。リンドスにはリンドスの良さがあったろうが、ロドス島の見応えがあり過ぎた。


 やがて、海へ。3つの風車と砦が見える。セント・ニコラスの要塞というらしい。


 そして、とてもショックなことに、この砦には入れなかった。休みなのではなく、恐らくここ、一般開放されていない。
 ちょっとタイムロスだったかなぁとも思ったが、事前に入れないとわかっていてもここまで来た気がする。
 ぼちぼち歩いて街に戻る。
 街壁を少し歩けるようだったので登ると、なかなか景色が良かった。右手に我らの船、左手にセント・ニコラスの要塞。