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■ このページについて
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このページは、私Young(仮名、日本人、30歳)が、2009年の夏7月に参加した、JALPAKのイタリアツアー旅行『よくばりイタリア夢紀行8日間』の内容をまとめたものである。同様のコンテンツに、2004年に行った初めての海外旅行であるオーストラリアはメルボルンの旅行記『フェイリンと行くメルボルン紀行』と、同年夏に今回と同じように単身でツアーに参加した『とくとく北京』がある。これらは写真もテキストも多く、密度の濃い旅行記になっているが、今回は時間の制約などにより、行った場所とその写真を簡単に掲載するにとどめている。よって、コンテンツとしてはやや物足りないものになっているが、イタリアの雰囲気が少しでも伝わればと思う。
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■ 旅行の発端
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2009年は、その前年からのサブプライム問題やリーマンショックの影響で、百年に一度と言われる経済危機の中にあった。これを書いている今現在、まだその中にあるのだが、私の住む愛知県ではトヨタショックにより、主に派遣社員を中心に大量の労働者が職を失った。私は派遣社員ではなかったが、労働者派遣を業務の主とする会社に所属しており、同じように客先から契約終了を告げられて帰任し、そのまま自宅待機になる社員が数百人に上った。結果として会社は昇給の見送りや賞与のカット、ついには希望退職者を募ってその対応に乗り出した。
それを見た私は、元々定年まで派遣を主とする現在の会社で働く姿を想像できなかったこともあり、転職を決意した。有効求人倍率が過去最低の今転職するのは本来得策ではなかったが、そこは「今だから決意できた」と前向きに解釈し、結果として中小ながらも堅実そうな会社から内定をいただくことができた。まだその会社で働いていないのでこの転職が良かったか悪かったかは判断できないが、こうして8月末の退職が決まり、同時に客先から人員を減らして欲しいという要請もあって、私は2ヶ月間の待機という名の夏休みを得た。
夏休みというと聞こえはいいが、給料はおよそ手取りで半分になると予想される。つまり、10万を切るということである。貯金を切り崩さなくてはいけない。しかし、55歳か60歳までの間に、これだけ長く自由に使える時間があるのは、恐らく後にも先にも今だけだろう。次の会社が倒産したり、あるいは解雇されたり、もしくは再び転職を希望したとしても、これだけの精神的なゆとりを持って臨める夏休みは恐らくもう無い。無い方がいい。そういう判断や、独り身・彼女無しの現状などをふまえ、「この夏は100万円使ってもいいから、今しかできないことをしよう」と決意した。それが、旅行である。海外、しかも一週間以上の長い旅行である。
人生の内に一度は行きたい国が、スイス、イタリア、カナダである。他に、モンサンミッシェルやマチュピチュなど、ピンポイントで行きたい場所はいくつかあるが、ひとまず国である。そしてその3つの中では、やはりイタリアである。元々趣味でイタリア語を勉強していたほどイタリアという国に魅力を感じていた。怖いのはスリが多いという治安だけで、そんな国にツアーとは言え単身で乗り込んで大丈夫だろうかという不安があったが、そこは「それでもその国で生活している人はいるのだし、大丈夫だろう」と考え、行き先をイタリアに決めた。先の話になるが、結果として治安は大丈夫だった。一人で薄暗い路地も歩いたし、地下鉄も乗ったし、店にも入ったが、何事もなかった。むしろ病み始めた日本で若者と目を合わせる方が怖いくらいだった。
色々なパンフレットをもらってきて、都合の良い日程と行く都市、値段などから、2つのツアーに絞り込んだ。一つが次のページで詳細を書くが、ローマ、シエナ、フィレンツェ、ピサ、ベニス、ミラノへ行く、今回参加したJALPAK。もう一つが、会社は忘れたが、ミラノ、ベローナ、ベニス、フィレンツェ、ポンペイ、ナポリ、カプリ島に行く別のツアー。前者は行く都市が少なく、また夕食も1回しかつかない分、自由時間が多かった。また、値段は少し張った。後者は多くの場所を訪れる魅力はあったが、自由時間が少なそうだった。ポンペイや青の洞窟には強く惹かれた。
結果として、前者を選んだ。(1)日程が後者は人間ドックの翌日出発だが、前者は翌々日だった。(2)ポンペイには惹かれるが、遺跡欲求は他で満たせばいい。(3)青の洞窟は必ず入れるとも限らないし、入ってもあくまで単品でしかない。(4)メルボルン vs 北京で痛感したが、自由に動ける時間の方が何倍も面白いから、自由時間は重要。(5)前者は高いが、この夏はお金のことは考えない。以上の理由から、JALPAKの『イタリア夢紀行』を選択した。どのような旅行日程かを次のページで紹介する。