■ 馬が出てくる映画

 計画書を見てもらえればわかるが、このツアーには、「車内でのビデオ鑑賞」が含まれている。当初、Michaelとも「わざわざ書くようなことでもなかろうに」と話していたのだが、とんでもない。
 翌日のツアーから考えるに、テレビの付いているバスで行くというだけでも大したことなのだ。日本と同じ感覚でいちゃいけない。
 さて、この映画だが、もちろんオーストラリア映画である。
 日本語字幕などあるはずもなく、内容はあまりよくわからなかったのだが、小生が見て理解したのは大体こんな感じ。間違っているかも知れない。
1. 主人公の青年が、父親と二人で森の伐採の仕事をしている。そこに無数の暴れ馬が襲いかかってきて、父親が殺されてしまう。父親は死に間際に、息子に「自分の夢を追いかけろ」みたいに言う。言ったと思う。"Dream"という単語が聞き取れた気がした。
2. 父親の墓を建て、そこで佇んでいると、老人が現れる。それから、町だか村の馬飼いの連中が現れ、青年をなじる。"Country"という単語が聞き取れたが、「田舎に帰れ」とでも言っていたのだろうか。それから、よくわからないが、青年は老人と二人で老人の小屋に行き、そこで一緒にスープを食べる。青年は老人と住んでいたのか、あるいはこれから住むようになった。
3. 駅のシーン。突然暴れ出した馬を、その馬の持ち主と思われる若い女性がなだめる。しかし、結局うまくいかず、それを青年がなだめて大人しくさせる。プライドの高い若い女性は微妙な反応だが、それを見たある男がこの青年を雇う。
4. 馬房でのシーン。青年が、他の馬飼いの連中にからかわれている。そこに若い女性登場。馬飼い連中はからかうのをやめる。女性はハミではないが、何か馬の口に付けるやつを縄を結って作っていたが、上手くいかない。それを見ていた青年がさっさとそれをやってしまい、女性は怒る。プライドが高いのだ。うむ。
5. だいぶ忘れかけてきた。次がピアノのシーンかな。若い女性がピアノを弾いている。青年がお茶を運ぶと、ピアノを教えていた女性──これは若い女性の母親だったと思うが、母親は「ゆっくりしていって」みたいなことを言って退室。それから青年と女性は数言言葉をかわすが、女性が何かまずいことを言って青年を怒らせ、青年は出て行ってしまう。
6. 青年が馬を調教しているシーン。これを女性が見に来て、ここから一気に二人の仲が深まり、季節も飛ぶ。
7. 馬に乗ってどこかに向かう女性。ところが雨に打たれて、崖から落ち、絶体絶命のピンチ。それを助ける青年。二人は一気に仲睦まじくなる。
8. 青年が女性を連れて老人の家に帰ってくる。そこで、女性は老人が自分の母親の写真を持っていることを知り、ひょっとして老人が自分の叔父なのではないかと言い出す。この辺り、なんかちょっと微妙だが、小生は"Uncle"という単語が聞こえたような気がした。
9. 女性の父親は馬飼いのボスで、助けてくれた青年に礼を言うが、娘と親しくするのが嫌な様子。ギスギスムードに老人登場。「20年前に何があったの?」みたいなことを娘が言って、なんだかんだで父親が部屋を飛び出し、よくわからない展開。
10. あ、時間が前後するかも。この前か後ろに、一度暴れ馬の集団が現れ、青年がちょうど調教をつけていた女性の父親の馬で集団を追いかけ、怪我をするシーンがある。
11. 最後は、父親率いる馬飼い集団が、暴れ馬集団を捕獲するシーン。これはなかなかすごい。結局青年以外の連中は途中であきらめ、青年ただ一人が最後まで馬たちを追いかける。そしてとうとう彼らを押さえつけ、家に連れて帰るのだった。Happy End.
 この映画、タイトルもわからないのだが、もしも日本で字幕のものが出ているのならば、一度見てみたいと思う。タイトルを知っている人があったら、是非小生に連絡して欲しい。


[2004/06/22 追記]
 結局、Gray Line社にこの映画のタイトルを問い合わせた。以下がその回答。

I am very glad you enjoyed your tour to the Grampians with Gray Line.
The name of the movie you saw on the way home is 'The Man from Snowy River'.
I agree it's a great Australian movie!


 なんだか、喉につかえていたものすごく大きな小骨──それはもはや「小骨」ではないが、取れた感じだ。
 もっとも、そんな大きな骨が喉につかえていたら……いや、まあいいや。