■ fish、finish、がはははは!

 いよいよ、5/1のラストである。
 メルボルン市街に入ったバスは、各ホテルの前でツアー客を降ろしていった。我々はとにかく耳をそばだて、"MERIDIEN"という単語を聞くよう努力した。
 結局、まあ場所も把握していたことから、無事に降りることができ、このツアーは様々なトラブルに巻き込まれながらも、何とか無事に終了したのである。
 さて、我々はひどく疲れていたが、これだけの冒険から生還して、お祝いをしないわけにはいかないと、街に飲みに繰り出すことにした。
 行った先は、予めわーわー騒げるとわかっているLA CAMERA。初日に入った店である。
 ここでは、店に入るところからすべてMichaelにやらせることにした。にも書いたが、突撃役を交互にするようにしていたのである。
 頼んだビールは、Carlton Coldというビール。確か小生にはややクセがあるように感じたのだが、Michaelは飲みやすいと言っていた。やはり味覚には個人差があるようだ。
 他にはポテトとサラダ。まあ、夕飯を食べた後だったので、これくらいで良いだろう。
 しかし、このポテトは多かった。結局どうしても食べ切れずに残してしまったし。
 さて、ここから、この旅で最も笑った出来事が起きる。
 いよいよ食べ終わった時、会計までのステップもMichaelに任せた。彼は店員を捕まえて、こう言ったのだ。
"I finished. How much?"
 店員さんは頷いてから、一度奥に下がっていった。それから再びやってきて、何やら指でステーキサイズの楕円を作りながら、魚がどうの、45ドルがどうのと言い始めた。
 我々は魚など頼んでいないので、
"No, no."
 と繰り返すだけ。終いには店員さんはあきらめ、一度料理場の方に戻ってから、小生の方を見て、自分の目を指差すようなポーズをした。
 小生は、「勘定書を確認してみるよ」という意味で受け取ったのだが、全然違った。彼は、「一度目で見てみなよ」という意味でそのポーズをし、1分くらい後に、でかい皿の上にでかい生魚を乗せて現れたのだ。
「こういう魚なんだけど、どう?」
 みたいなことを店員さんが言ったのを、小生は理解し、ようやく何が起きたのか合点いった。
"あー、Sorry. Not fish. We finished."
"Oh! Finish!?"
"Yes! We finished!"
 もう、思い切り'n'の発音を強くして言うと、店員さんはかなりオーバーに笑い出し、
"なんとかかんとか、fish! なんとかかんとか、finish! がはははは!"
 と、店内大爆笑。あー、これはすごかった。その場にいたほとんどの店員さんが腹抱えて笑っていたし、小生もMichaelももう笑うしかない。
 初日の昼と言い、本格的にMichaelの英語は聞き間違えられる模様。それにしても、調理されたものが出て来なくて良かった。今回は材料名と間違われたから良かったが、商品名と間違われていたらアウトだっただろう。
 この話は、翌日のツアーでガイドさんにも話したのだが、やはりかなりウケていた。
 緊張の連続の一日だったが、最後はこうして和やかに終了した。